奥平康弘・樋口陽一両教授 著作目録サイト 
                最新更新日:2024年4月4日(木)

                    遅まきながら、2024年最初の更新をしました。
      当ホームページ開設日:2002年10月30日=開設して22年目を迎えました   ←管理人にメールを送信(ご意見・ご感想などお待ちしています)

★4月に白水社から刊行された(奥付の日付は4月10日)
宇野重規、伊達聖伸、髙山裕二褊『フランス知と戦後日本-対比思想史の試み』に、宇野重規「戦後憲法学における「フランス的契機」-樋口陽一の研究を中心に」が収録されています。

なお樋口陽一教授 略歴・著書リストのページの一番下に<樋口陽一教授の憲法学説を検討した論考や、人物像を語った随筆など>欄には、この宇野論考に加えて、2017年公表の佐々木弘通教授によるものも新たに加えました(後者の詳細はその欄をご覧ください)。
★東京新聞3月30日(土)朝刊、及び中日新聞3月31日(日)朝刊に、
『戦後憲法学と並走して』についての樋口陽一教授へのインタビュー「9条に恥じないように(著者は語る)」が掲載されています。
(中日新聞は掲載されている樋口教授の写真がカラーです。)

また東京新聞Webには、このインタビューのより詳細なもの「護憲派の巨頭・樋口陽一さんが次世代を挑発する「なぜ反乱しない」「9条に恥じない国を」(ロングインタビュー)」が、4月2日に掲載されました。

       =以上、2024年4月更新

★2月28日に岩波書店から、樋口陽一(聞き手=蟻川恒正)
『戦後憲法学と並走して-学問・大学・環海往還』が刊行されました。

また同日の朝日新聞朝刊に、豊秀一編集委員による「樋口憲法学 問い続けた「個人」-樋口陽一さん学問の歩み振り返る著書」が掲載されています。

なお管理人が住む鎌倉市内のある書店のレジには、この樋口教授の新著の告知ポスター(著者の顔写真入り)が刊行日前から貼られています=3月29日最終確認。
書籍購入時にかけてくれるカバーのデザインが特徴的な書店と言えば、地元の方には判るでしょうか? 管理人にとっては特に高校在学中は通学途中に良く行った書店(当時は現在とは少し違う場所にあった)でもあります。
       =以上、2024年2月更新(←実際は4月に更新)


<奥平康弘、樋口陽一両教授に関する2023年の新規情報、更新記録>

★2024年2月28日に岩波書店から、樋口陽一(きき手=蟻川恒正)『戦後憲法学と並走して-学問・大学・環海往還』が刊行予定です。
       =以上、2023年12月更新

★樋口陽一教授が「ちょうど40年になる教壇生活」における学部での最後の講義となった「早稲田大学法学部、2004年度「比較憲法Ⅱ」」で出題された「試験問題」を、参考資料として2023年度の論考リストの下に掲載しました。

★法律時報に2023年1月号から連載されている「幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討」は、11月号に阪本尚文「「啓蒙」と中間集団-丸山眞男と樋口憲法学の交錯」が掲載されています。
 まだ連載は続くようですが、本年の全11回の著者とタイトルを樋口教授の著書リストのページの一番下にある<樋口陽一教授の憲法学説を検討した論考や、人物像を語った随筆など>の欄に掲載しました。

★9月に発行された法学政治学論究第138号に掲載の、田中将大「「裁判官の良心論」からみる日本憲法学と法実証主義の対話可能性」は、憲法76条3項の「裁判官としての良心」について、樋口陽一教授の主観的良心説から客観的良心説への1980年代後半の「転向」=「法解釈は主観的意思行為であり、その法解釈を拘束する法的「わく」を暗示的に否定」から、「法的な「わく」を認め、一定の客観的なわく内で法解釈者はその選択を主観的に行うという法解釈論を展開」へ、が「日本憲法学における裁判官モデルの形成について重要な転換点であったと捉え」「裁判官の客観的良心説が憲法学界内で強く根付くその理由を探る」もので、興味深く読みました。

★奥平康弘教授が『国史大辞典』吉川弘文堂、に執筆された項目について追加しました。1988,1993,1994の各年にあります。
(ミネルヴァ日本評伝選の最新刊、今野元著『上杉慎吉』の参考文献欄にこれらの内の1つがあり、それをきっかけに取り敢えずあと2つ見つけました。)

また樋口教授の論考一覧において、<翻訳>を追加しました(これまでは『翻訳書』4冊のみ著書のページに掲載していました)。現時点で1983,1985,1989,1991,1998,2007の各年にあります。
       =以上、2023年10月更新

最近の管理人=9月20日(水)、京セラドーム大阪で「オリックス-千葉ロッテ」を1階席のほぼネット裏で観戦し、オリックス・バファローズ(「バファローズ」ではない)のパ・リーグ3連覇の瞬間を見届けてきました(ナイターのため流石に日帰りは無理なので泊まりがけで)。

★9月に敬文堂から刊行された、長谷川憲、植野妙実子、大津浩編『プロヴァンスからの憲法学-日仏交流の歩み』に、樋口陽一教授による「エクス学派の憲法学とその国際的ひろがり」が収録されています。

★9月20日に樋口陽一著『憲法 第四版』勁草書房、の「第3刷」が発行され、管理人にも(2021年の第1刷の時と同様に)出版社経由で本日(9月22日)ご恵送いただきました。第1刷の際と異なり、樋口教授の直筆による挨拶文をコピーしたものが挟み込まれており、そこには「新しい版」ではなく「増刷」にもかかわらず(再び)ご恵送くださった理由が書かれています。
 総頁数の変更はありませんが、本文最終頁の477頁に2行分の「追記」があり、それもまた「増刷」のものを再びご恵送くださった理由を示しています。

 管理人がざっと目を通させていただいた範囲で気付いた第1刷からの「補正・加筆」は以下のとおりです。
(なお管理人は「第2刷」は持っていないので、以下はすでに第2刷でなされているものもあるかもしれません。)
○131頁 12行分加筆
○339頁 最後から4行目に補正
○397頁 [問題状況]の最初の行に約2行分加筆
○398頁 4行加筆
○468頁 最後から3行目に補正
○477頁 7行目以降に2行分加筆(樋口著『憲法Ⅰ』について)
これら以外に気付かれた箇所がありましたら、是非ご教示いただきたいです。

       =以上、2023年9月更新


★河北新報5月3日朝刊の1面トップに、インタビュー「憲法 個人の生き方に定着-施行76年 樋口陽一さんに聞く」(聞き手:瀬川元章)が掲載されています。
樋口教授のカラー写真も併せて掲載されていますが、その写真の樋口教授の背後の掛け軸には「贈樋口君 温故知新 本多光太郎」とあり、これは2017年の朝日新聞朝刊別刷り・be on Saturdayで連載された樋口教授のエッセイ「温故知新」にてタイトルとして使われた書と思われます(この書が贈られた「樋口君」はご父君の樋口盛一教授ですが)。

★朝日新聞5月3日朝刊に、樋口陽一教授へのインタビュー「いま日本の立憲主義は」(聞き手:豊秀一・編集委員)が掲載されています。
(追記:インタビュアーによる後記として、豊秀一「9条の理念と現実-憲法輝かせるのは私たち(取材考記)」朝日新聞5月29日夕刊。)

なお以上2つの他に、同日の新聞に掲載された憲法関連の論考・インタビューで管理人が関心を持ったものとして、
「日本国憲法施行76年-長谷部恭男教授に聞く」神奈川新聞
「数でなく「理」の政治を」」(石川健治教授コメント)毎日新聞
木村草太「個の尊重 家族制度貫く」河北新報、信濃毎日新聞、他
「弱い」私たちの盾 9条は死なず(蟻川恒正教授インタビュー)朝日新聞

★週刊金曜日4月28日号の「[特集]いまあらためて考える九条の会」にて、2005年に「九条の会」が製作したDVD『9-NINE-憲法9条は訴える!』に収録された呼びかけ人9人の発言が再録されています。奥平教授のものは「九条前提に積極的に前へ」です。

    =以上、2023年5月更新

★朝日新聞3月28日朝刊の追悼企画「大江健三郎 ことばが照らす先」において、樋口陽一教授へのインタビュー「日本と日本人という自分 思索と行動と」が掲載されています。

★3月に信山社から刊行された『河上正二先生古稀記念 これからの民法・消費者法(Ⅰ)』所収の大村敦志「星野英一の『人間・社会・法』など-その人間=市民像と歴史観など」の注7)に、2013年に公表された樋口教授による星野博士への追想文に書かれた「今なお鮮やかな記憶となっている事柄」に関連したエピソードが紹介されています。

★3月に発行された季刊教育法216号に、森口千弘「「教育法学」への批判者-奥平康弘(教育法学説の継承と革新 第6回)」)が掲載されています。

追記:関連して、福嶋尚子「永井憲一による修学費無償説の現代的意義(教育法学説の継承と革新 第7回)」季刊教育法217号、も併せてご参照ください。(2023.6)

★大江健三郎氏が2023年3月3日に88歳で逝去されました。
奥平康弘教授とは九条の会関連の共著書(岩波ブックレット)が8冊あり、また奥平教授による大江氏関連の新聞・雑誌掲載論考として、大江氏が江藤淳批判を展開した「世界」誌掲載「文学は戦後的批判を越えているか」を東京新聞、他の「論壇時評」で取り上げたもの(1978年)、「文学」誌の大江健三郎特集への寄稿(1995年)、信濃毎日新聞・読書面掲載の大江著『宙返り』と『取り替え子』の書評(1999年と2000年)があり、大江氏と岩波書店が被告となった裁判をまとめた『記録 沖縄「集団自決」裁判』への寄稿(2012年)もあります。
詳細は当サイトの奥平教授の共著書及び各年の論考でご確認ください。

なお大江氏の訃報を報じた3月14日朝刊では、新聞によっては「袴田事件」再審についての東京高裁決定が1面トップのものもありましたが、これに関連して刑事訴訟法学の泰斗により30年近く前に書かれた以下の文章を何となく思い出しました。
「無罪判決に対して、弁護人は「弁護の勝利」と胸を張り、検察官は「おめでとう」と手を差し伸べる国と、検察官は「まことに遺憾」と慨嘆し、弁護人は「起訴が杜撰」と憤る国とでは、やはり法律家の思考様式が異なると言わなければならないだろう。
前者は手続きの適正を、また後者は曇りのない真実を、それぞれ希求しているのである。」
松尾浩也「刑事訴訟の日本的特色-いわゆるモデル論とも関連して」法曹時報46巻7号(1994年)、の「四 アメリカ法の影響」の注15。
(勿論、今回東京高裁が出したのは「無罪判決」ではなく、「再審開始の決定」ですが、再審となれば無罪となる可能性が高いようです。)   
    =以上、2023年3月更新



奥平康弘教授 略歴・著書リスト
 
 
 論文のリストはこちら                  
  Ⅰ,1954-1969年
  Ⅱ,1970-1979年
  Ⅲ,1980-1989年
  Ⅳ,1990-1999年
  Ⅴ,2000-2009年
  Ⅵ,2010-2016年

   (Ⅵにはご逝去に際しての追悼文一覧もあり)


   http://www.sak75.sakura.ne.jp/


樋口陽一教授 略歴・著書リスト

  
  論文のリストはこちら
  Ⅰ,1962-1980年
  Ⅱ,1981-1995年
  Ⅲ,1996-2023年




中山研一博士 略歴・単行本リスト
 2011年7月のご逝去後に、簡単なものですが作成 

丸山眞男(1914-1996)生誕100年


最近の管理人=
WBC(ワールドベースボールクラシック)2023の1次ラウンドと準々決勝、日本(侍ジャパン)戦の5試合全てを東京ドームで観戦してきました。
うち3試合はエキサイトシートの1列目という、普段の巨人戦でも座った事のない座席ででした。
  


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<奥平康弘、樋口陽一両教授に関する2022年の新規情報、更新記録>


★法律時報2023年1月号に、蟻川恒正「幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討・1-創文社版『綱要』という濾過器」が掲載されています。
            =以上、2022年12月更新

★10月に(2年ぶりに)刊行された公法研究83号掲載「≪学界展望≫憲法」欄の愛敬浩二執筆「憲法総論」分野にて、蟻川恒正、木庭顕、樋口陽一編『憲法の土壌を培養する』と、江藤祥平「「理論憲法学」の再興-樋口陽一と立憲主義の復権」鈴木敦、出口雄一編『「戦後憲法学」の群像』弘文堂、2021、及び『憲法研究10号』信山社、2022、所収の『「戦後憲法学」の群像』に対する齋藤暁執筆の書評を、それぞれ取り上げています。

★8月に信山社から刊行された毛利透編『講座立憲主義と憲法学 第3巻 人権Ⅱ』所収の堀口悟郎「教師の良心-憲法学と教育法学の距離」にて、2012年に公表された樋口教授と堀尾輝久教授の対談が「主たる検討対象」として取り上げられています。
 またこの堀口論文でも扱われている奥平教授の論考が、前年度の「大学入学共通テスト」で「資料」として用いられた件については、当サイトの「奥平教授・1981年」の欄をご覧ください。
           =以上、2022年10月更新

★5月25日に日本評論社から蟻川恒正、木庭顕、樋口陽一編『憲法の土壌を培養する』が刊行されました。
法律時報2018年5月号掲載の編者3名による鼎談が再録され、樋口教授による論考「私権力と公共」も書き下ろされています。
この論考の中で「一九七一年日本公法学会で主権論についての報告を課された」とありますが、これは「一九七〇年」が正しいはずですが・・・。
(この際の学会報告が掲載さている「公法研究33号」の刊行が1971年です。)

なお1970年日本公法学会を契機に始まったいわゆる「70年代主権論争」について、特に杉原泰雄、樋口陽一両教授による「ナシオン主権」と「プープル主権」の対抗に関しては、辻村みよ子「日本におけるフランス憲法研究の軌跡と展望」辻村著『フランス憲法と現代立憲主義の挑戦』有信堂、2010、の165頁掲載「表1 主権論における学説の相違点」、又は辻村みよ子「日本の戦後憲政史と主権論・選挙権論」辻村著『選挙権と国民主権』日本評論社、2015、の13頁掲載「図表1-2 70年代主権論争の主要論点-杉原説と樋口説の異同」、が大変分かり易く整理されています(2つの表はほぼ同じ)。
また棟据快行著『憲法学の発想1 総論・統治機構』信山社、1998、の「国民主権と国民代表」の章にてこの「樋口・杉原論争」がかなり詳細に扱われています。
            =以上、2022年5月更新

★世界5月号に樋口陽一教授による「ある回想-そのなかで考えること」が掲載されています。

★書斎の窓3月号の木村草太「憲法二六条と公教育・教育の自由(連載 憲法と学校第6回)」において、樋口陽一著『憲法 第四版』勁草書房、2021、における憲法二六条の解析を中心に検討されています。
            =以上、2022年4月更新

★2021年12月に信山社から刊行された『広中俊雄著作集10 方法に関する諸問題』に、「戦争放棄の思想について-憲法九条を考える視点」法律時報2006年8月号、が再録されその「付記」にて広中教授は「奥平教授の著書には「ぼくと樋口さんは『立憲主義』という概念の用い方が少し違うようです」というような叙述が出てくるが(上掲書[=奥平康弘著『憲法を生きる』-管理人注]一八二頁)、「立憲主義」という言葉を憲法学上(ないし法律学上))の概念として用いた議論の進め方は適当でなさそうだという感想を私はかねがね持っているということを、この機会に附言しておきたい。」とあります。
 新刊の発売や新論考の公表という通常の「新規情報」ではありませんが、広中教授と樋口教授はかかわりも深く、個人的にも気になった記述ですので、2022年最初の更新としてここでご紹介させていただきます。
(辻村みよ子教授は、かつてご自身の著書に書きおろした論文を著作集に再録された際の[補遺]にて、「一般に、単著のなかで新たに書き下ろした原稿については、論文検索等でも発見出来ないことが多いため、学会の議論の中で引用されることが殆どない。」『辻村みよ子著作集第1巻 フランス憲法史と立憲主義』信山社、2020、の78頁、と書かれて(嘆かれて?)いますが、このような「付記」の記述などはより「発見」されにくいかと思われますので。
また同様の嘆き(?)として、石川健治教授がその論文「「京城」の清宮四郎-『外地法序説』への道」酒井哲哉、松田利彦編『帝国日本と植民地大学』ゆまに書房、2014、について書かれた「ここ数年で最も時間をかけた仕事だが、本年5月末の時点で未だCiniiに登録されておらず、文献データ上は幻の論文になっている。図らずも、若い研究者にめだつCinii信仰を打ち砕く、他山の石を提供した格好である。」『東京大学法学部研究・教育年報23』2015、があります。)
 なお工藤達朗「立憲主義の概念と歴史」中央ロー・ジャーナル16巻3号、2019、の中で「日本の憲法のテキストは「立憲主義」をどう定義ないし説明しているのか」について7名の憲法学者の著作を取り上げて検討されていますが、樋口教授については『憲法(第3版)』創文社、2007、と樋口、他編『三省堂憲法辞典』2001、の「立憲主義」の項目(樋口執筆)の記述が扱われています。
            =以上、2022年1月更新

最近の管理人:
2022年1月6日(木)雪が降る中、「浜田省吾 40th Anniversary ON THE ROAD 2022 at 武道館」へ。
高校2年の時に、窓から相模湾と江ノ島を眺む教室で同級生から「浜田省吾の武道館コンサート(1982年1月12日開催)のチケットを買いたかったけど売り切れていた」旨の話を聞いてから、40年後にその時と同じセットリストで開催されたライブを観ることが出来るとは!
40回ほど行っている浜田省吾コンサートの中でも、特に思い出に残るものとなりました。



★11月に岩波書店から刊行された島薗進著『戦後日本と国家神道-天皇崇敬をめぐる宗教と政治』に、岩波現代文庫版の奥平康弘著『萬世一系の研究(下)』2017(当サイトでの整理番号は26-2)に収録された島薗教授執筆「解説(2)」が加筆の上、再録されています。
 管理人は宗教学の文献を読むことは中々ありませんが島薗教授の著作は例外的に『国家神道と日本人(岩波新書)』2010、をはじめとして『神聖天皇のゆくえ』2019、筑摩書房、や『これからの天皇制』2020、春秋社(原武史、菅孝行、他との共著)、などを拝読しており、このたびの新刊も刊行が予告されてから楽しみにしておりました。
(同書346頁4行目にある奥平教授が勤務された研究所名の誤記は、増刷の機会があれば訂正していただきたいですが)

★6月に知泉書館から刊行された若林啓史著『中東近現代史』に、樋口陽一教授が「跋文」を寄せられています。
 また2016年に関記念財団から刊行された『2011年以降の中東情勢をめぐって』に掲載されている「二〇一一年以降の中東情勢をめぐって 座談会・若林啓史氏に聞く」に樋口陽一教授も参加されています。
 いずれも当HP内の[樋口教授・2016年及び2021年]にてご確認いただけます。

以上の情報は、若林啓史様ご本人より管理人宛メールにてお教えいただきました。誠にありがとうございます。
(なお若林様が樋口教授や石川健治教授などと共に参加された「放談会」の記録が[樋口教授・2019年]にあります。)
           =以上、2021年11月更新

★11月に旬報社から刊行される『渡辺治著作集第2巻 明治憲法下の治安法制と市民の自由』の巻末「解題にかえて・論文執筆の頃」において、1977年に起きた奥平康弘教授の治安維持法論文への「盗作事件」に触れられ、その最大の「被害者」となった奥平教授(及び渡辺教授ご自身)のその後の治安維持法研究に対して及ぼした影響を述べられています。奥平教授と渡辺助手(当時)による治安維持法をテーマとした共著書の刊行計画が頓挫したなど、大変興味深い追想です。
 「盗作事件」の具体的内容については鹿野政直著『岩波新書の歴史(岩波新書・別冊9)』岩波書店、2006、の179頁にて概要を知ることが出来ます。
さらにその最中に出版された奥平康弘著『治安維持法小史』筑摩書房、の「はしがき・付記」も参照。(なお前掲・渡辺著の457頁に奥平著『治安維持法小史』が「近年になって、岩波同時代文庫に収録され」とありますが、正しくは「岩波現代文庫」です。←「同時代ライブラリー」との混同?)

 この中で渡辺教授は盗作騒動のもう一方の当事者の方の氏名は書かれていないので以下仮に「U教授」とし、関連して管理人が何となく思い出すことを以下つれつれと書いていきますと、
 1,三ケ月章「田中英夫教授の長逝を悼む」『田中英夫追想文集』発行人:田中和か子、1993(非売品)、の中に、この盗作騒動及びU教授のことを指していると思われる一節があります(なおそこで言及されている田中教授による「書評」とは、社会科学研究27巻5=6号、1976、掲載のものと思われます)。
 2,坪内祐三著『新書百冊(新潮新書)』新潮社、2003、に「岩波新書の黄版[中略]22番の『治安維持法』が盗作問題で発売と同時に絶版処分となったのを発売日の夕刊で知った」とありますが(156頁)、同書の発売は1977年9月20日で、この盗作騒動が生じて同書が絶版処分となったのは同年11月ですので(前掲・鹿野著などによる)、この坪内氏の記述(「発売と同時に」及び「発売日の夕刊で」)は記憶違いによるものと思われます。
もっとも以下いずれも坪内氏への追悼文にて、明石健五「偉大なる<記憶の人>」週刊読書人2020年2月28日号、では「坪内さんは、偉大なる<記憶の人>である」とあり、また重松清「ゆっくりと別れたかったよ。」波2020年2月号、では(坪内さんは)「決してデータベース的に「正確にすべてを網羅する」ことのみに拘泥してはいなかった。むしろ著作を再読してみると、自らの記憶違いに気づいたり、忘れていたものを思い出したり……という記述が多いことに驚かされる。」とありますので、その後の著作で気づかれているかもしれません。
(なお前掲・鹿野著の「付録」の「岩波新書総目録1938~2006」には、『治安維持法』は掲載されていますが、『岩波新書解説総目録1938~2019(岩波新書・別冊12)』岩波書店、2020、には掲載されていません。)
 3,管理人はU教授の謦咳に接したことが1度だけあり、それは1989年11月9日、早稲田大学比較法研究所におけるU(当時は帝京大学)教授を招いての研究懇談会「東ドイツの法と社会-フンボルト大学から帰って」においてで、当時在学中の早大大学院法研で受講していた講義の担当の非常勤講師の方に誘われ、一緒に受講していた院生の方数名と共に出席しました。
講演会というよりまさに懇談会といった規模で、出席者は我々以外に数名程度だったと記憶しています。早大比研の紀要である比較法学23巻2号、1990、掲載の「所報」に上記の日付・講師名・テーマなどは記録されていますが、残念ながらU教授が話された講演録などは残っおらず、懇談会の内容も覚えておりません。
ただし東ドイツへの海外出張から帰国されたばかりのU教授が、(当時пелестлойкаが進行していたソ連とは異なり)「ベルリンの壁というものは、中々崩れそうにはないと感じた」(つまり東ドイツの体制はまだ安泰でドイツ統一は夢物語)との旨、発言されたことだけは大変良く覚えています。その理由は懇談会が開催された上記の日付の夜から翌日にかけての彼の地での出来事を思い起こせばお分かりいただけると思います。

普段以上に雑記を書き連ねて、大変失礼しました。
 管理人も渡辺教授のご著書は1980年代の末からそれなりの数を拝読させていただいているので、この著作集・全18巻が広く読まれることを祈願しています。
(なお奥平教授に対する渡辺教授による追悼文については、当サイト「奥平教授論文リストⅥ」のページの最後の「奥平教授ご逝去に際しての追悼文一覧」をご覧ください。)
           =以上、2021年10月更新


最近の管理人;
東京オリンピック2020のセーリング競技会場は神奈川県藤沢市の「江の島ヨットハーバー」ですが、鎌倉市にある管理人が卒業した県立高校の3階建て南校舎の屋上にそのTV中継用のカメラが設置されています(右の画像)。
競技最終日の8月4日(水)にはNHK地上波での生中継があり視聴したら、江ノ島からのカメラではその我が母校の校舎もちょくちょく写っていました。
(野球のチケットが2019年の時点で数試合分当選し購入していたものの)東京五輪開催については「中止したほうが…」というのが正直な気持ちでしたが、こういった形で母校がかかわったり中継画面に映ったりしたことには、単純に喜んでおります。
  
左の画像は江ノ島から、この近所に住んでいる管理人の知人が撮影したもの。写っているのは競技ヨットではなく本部船。
その斜め右上に写っているのが管理人の卒業した県立高校(さらにその上に写っているのは鎌倉プリンスホテル)。


<奥平康弘、樋口陽一両教授に関する2021年の新規情報、更新記録>

★7月に発行された外交vol.68に掲載の、石塚迅「リベラル・デモクラシーと中国・アジアを考える5冊」の1冊として、樋口陽一著『リベラル・デモクラシーの現在』が紹介されています。

★週刊読書人7月23日号の「アンケート特集 2021年上半期の収穫から-45人アンケート」にて吉井千周氏(法社会学)が、また図書新聞7月24日号の「特集 21上半期読書アンケート」にて前川真行氏(思想史)が、それぞれ樋口陽一著『憲法[第4版]』を取り上げられています。
           =以上、2021年8月更新

★7月に発行される学士会会報2021-Ⅳ(949号)に、樋口陽一教授による「「御三家」のこと、など-東北大学法学部・昔噺<随想>」が掲載されています。
 ここでの御三家とは、中川善之助(民法)、木村亀二(刑法)、清宮四郎(憲法)。

★6月30日に弘文堂から刊行された鈴木敦、出口雄一編『「戦後憲法学」の群像』に江藤祥平「「理論憲法学」の再興-樋口陽一と立憲主義の復権」が収録されています。

なお1ヶ月程前に、当サイトの樋口教授の著書リストのページの一番下に<樋口陽一教授の憲法学説を検討した論考や、人物像を語った随筆など>欄を新たに設けて、樋口教授の個々の著書に対する書評や論文評以外のものをまとめましたが、そのリストにまた一つ読み応えのある論考が加わることを喜ばしく思います。

また同書には1箇所「著名な憲法学者の代表的著書」の書名の明らかな誤記がありますが、
これについてはやや思うところあって、従来のように鬼の首でも取ったかのようにこの場にて指摘させていただくことは当面止めておきます。
(どうしても知りたいという方は、直接管理人までメールにてお問い合わせいただければお教えします。)
代わりにと言っては何ですが、同書51頁の注108に中村政則『戦後史』が2015年とあるのは2005年が正しいはず、ということを書いておきます。

★6月30日に河出書房新社から刊行された原武史著『一日一考日本の政治(河出新書)』にて奥平康弘著『「萬世一系」の研究』の中の「脱出の権利」を論じた一節が取り上げられています。

★6月10日に講談社学術文庫から清宮四郎著(樋口陽一編・解説)『憲法と国家の理論』が刊行されました。
樋口教授は「解説」と「結びにかえて」を執筆されています。
(また2015年から19年にかけて信濃毎日新聞に掲載された樋口教授へのインタビュー3件を追加し、
及び奥平康弘教授が1997年と98年に信濃毎日新聞<潮流>欄に執筆した論考数点と、2001年から06年に同紙に掲載されたインタビュー数件を追加しました。
いずれものマークを付けてあります。
特に奥平教授が同紙へ寄稿したものは<潮流>欄を中心にあと10点前後あることが判明したので数週間以内には情報を確定して追加で掲載します。)
           =以上、2021年6月更新

★東京新聞5月3日朝刊掲載の木村草太「憲法を考える4冊」にて樋口陽一著『憲法[第4版]』が紹介されています。
            =以上、2021年5月更新

★埼玉新聞4月4日と沖縄タイムス4月6日に、樋口陽一教授へのインタビューが掲載されています。
1961年パリに留学当時の樋口夫妻の写真も紹介されています。
(共同配信ですので、他の地方紙にも「ハーベストタイム」欄に掲載されている可能性があります。)
追記:信濃毎日新聞4月21日朝刊にも掲載されています。
            =以上、2021年4月更新

★3月10日に勁草書房から樋口陽一著『憲法 第四版』が刊行されました。
同日、管理人にも樋口教授より1冊ご恵送いただきました。

同書は第三版まで創文社から刊行されていたもので2007年以来14年ぶりの改版です。
(439頁に渡辺康行、他編『憲法学からみた最高裁判所裁判官』が「岩波書店」とあるのは「日本評論社」が、また奥付の頁の樋口教授の著書一覧において『司法の積極性と消極性』が「1977」とあるのは「1978」が、それぞれ正しいはずですが…。)

なお同書の記述に関連して最近管理人が印象に残ったのは、森林法分割制限規定違憲訴訟大法廷判決を民法学者が取り上げられた中で「[同判決の]判例の論理は、同じ裁判所が民法の解釈を示す権限と、法令の憲法適合性を判断する権限とを同時にもつことにより展開可能」との後に、樋口陽一『憲法 第三版』465頁から「具体的な事件として法廷にあらわれた生活関係に憲法をどう解釈適用することが妥当な解決をもたらすかという場面で、職業裁判官によって憲法の意味が示される」という特徴をもつ日本の制度の「名誉ある実験」、との箇所を引用されているところです。
(以上、山野目章夫「日本型違憲審査制の隠し味、ここに発見!」『私の心に残る裁判例vol.1』判例時報社、2019=非売品、より。また『憲法 第四版』でも472~3頁に同様の記述があります。)

             =以上、2021年3月更新

★1月に発行された日本学士院紀要75巻2号に樋口陽一教授による「清宮憲法と宮沢憲法-日本憲法学における私の二師」が掲載されています。
(117頁の注21に蟻川恒正『憲法解釈権力』が「岩波書店」とあるのは「勁草書房」が正しいはずですが…。)
            =以上、2021年2月更新

<過去の更新記録>
★10月23日に岩波書店から刊行された渡辺秀樹著『芦部信喜 平和への憲法学』は信濃毎日新聞連載の単行本化で、1月29日朝刊に掲載された樋口陽一教授へのインタビューも再録されています(管理人が樋口インタビューの新聞掲載と単行本再掲を読み比べた限りで、実質的な追加・削除・訂正などは無いようです)。

この樋口教授へのインタビューでは、「(1984年に中曽根内閣が設置したいわゆる「靖国懇」の委員を引き受けるに際し、芦部教授は)自分の主張が通るという甘い想定は持っていなかったと思います。」との箇所が管理人には最も印象深いです。
これは「当時取材する立場だった評者などには、靖国懇は設置の時点で結論は見えたように思われたが、著者は「公式参拝は違憲」という主張が当然反映されると考えていたようだ。政治的にナイーブな姿を映し出している」橋本五郎「<書評>芦部信喜著『宗教・人権・憲法学』」読売新聞1999年9月12日朝刊、との記述を念頭に置かれての発言ではないか、と管理人は勝手に想像したからです。

なお芦部教授の靖国懇とのかかわりに関して最近のものとしては、遠藤比呂通「憲法学者・芦部信喜没後20年の夏に」朝日新聞2019年8月14日夕刊、も興味深いです(宍戸常寿「超えるということ」法学教室2019年9月号、の冒頭に登場される「芦部信喜先生を深く敬愛するE先生」とは遠藤弁護士のことでしょうか?)。


★東京人11月号に樋口陽一教授による「[どうぶつ]ネコが共和国づくりをめざし、馬の足たちが議論する。」(特集 没後10年井上ひさしの創造世界)が掲載されています。
同特集の藤原作弥氏の文においても、井上氏の仙台一高時代のエピソード中に樋口教授が登場します。

当サイトの樋口教授の論考リストにも井上氏についてのエッセイや両者の対談などはこれまでかなりの数が掲載されていますが、その最初はお2人で登場した1973年の文藝春秋誌の「同級生交歓」欄、その後74(井上氏の雑誌特集への寄稿)、82(音楽雑誌での座談)、84(寄稿)、89(菅原文太さんを交えた鼎談),93(井上氏の著作の書評とその後単行本化された月刊誌での連載対談)、95(対談と座談)、99(井上氏の雑誌特集への寄稿)、2001(寄稿)、06(寄稿)、08(対談)、09(寄稿)、10(追悼文2件)、13(講演録)、14(寄稿)、16(講演録)、20(新聞への寄稿2件)、の20件となります。
関心のある方は当サイトのそれぞれの年で詳細をご確認ください。

★Journalism10月号の竹田昌弘「司法と時代の裏側知る10冊(特集1 コロナの秋に読む)」にて樋口陽一著『憲法入門』(当サイトでの整理番号はA⑮)が紹介されています。
                       =以上、2020年10月更新

★9月に水声社から刊行された三浦信孝、鷲巣力編『加藤周一を21世紀に引き継ぐために-加藤周一生誕百年記念国際シンポジウム講演録』に、樋口教授による講演録と、樋口教授が参加されたパネルディスカッションの記録が収録されています(詳細は樋口教授・2020年の欄に掲載しました)。
 また三浦教授による「まえがき」のエピグラフに、樋口教授の過去の文章が用いられています。同書では引用元が明記されていませんが、樋口教授が1997年に公表した『羊の歌』の推薦文の前半です。この初出誌については当サイトの樋口教授・1997年をご覧ください。
                       =以上、2020年9月更新

★8月に発行された季刊ピープルズ・プラン89号に、花崎皋平「樋口陽一氏の憲法学における思想と理論(読書逍遥2)」が掲載されています。
 かつて同誌には花崎氏、樋口教授と紙谷雅子教授(英米法)による鼎談が掲載されています。当サイトの「樋口教授・2005年」の欄をご覧ください。
 ちなみに管理人が学部1年次に履修した一般教養科目「倫理学」の講義のテキストが花崎著『生きる場の哲学』岩波新書、1981、でした。クーンの「パラダイム」の概念について、この講義と同書(99頁以下)を通じて学んだことが特に印象に残っています。

花崎氏の樋口憲法学に関するこの論考では、今月逝去された山崎正和氏の「柔らかい個人主義」を取り上げた樋口著『自由と国家』の171頁以下における記述についても言及があり、関連して一つ思い出話をさせていただくと、樋口著『憲法入門』勁草書房、でも山崎氏の論考が紹介・検討されていますが、管理人が購入した2002年3月25日刊行の同書[三訂版]第1刷の59頁に山崎氏の著書が『柔らかい個人主義』とあり、これは『柔らかい個人主義の誕生』が正確なのでは、との旨を(同書192頁に「芦部信喜『憲法訴訟論』」とあるのは『憲法訴訟の理論』が正確なのでは、との旨も併せて)、書籍に入っていたいわゆる愛読者カード(葉書)にて勁草書房に送ったところ、編集担当のFさんという方(現在弁護士になられているようです)の署名入りで「第2刷の際に訂正させていただきます。」との同年4月19日付の返信を頂戴したことがあります。当サイト開設の約半年前の出来事です。
 『柔らかい個人主義の誕生』に関しては、同書について刊行から32年後に著者ご自身が語った朝日新聞2016年9月28日夕刊の(長めの)インタビュー記事も興味深いです。

★4月の朝日新聞宮城版及び山形版に、井上ひさしさん没後10年に際しての樋口陽一教授の寄稿が掲載されています。タイトルや日付などは論文リストのページをご覧ください。
                       
=以上、2020年8月更新

★判例時報5月21日号に「樋口陽一先生」(←表紙の表記のママ)による1998年の「衆議院法制局創立50周年記念講演 議会政治と政党政治の間」が掲載されています。
2018年に刊行された『衆議院法制局七十年の歩み』に収録されたものの再掲です。

★本年の「書物復権」の1冊として奥平康弘著『「表現の自由」を求めて』(岩波書店)の第3刷が5月に発行されました。
 なおいつもながら余計なことですが、残念なことに奥付の頁の奥平教授の著書紹介にて『表現の自由Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』が『なぜ「表現の自由」か』と共に「(東大出版会)」と誤ったままになっています(前者の出版社は正しくは有斐閣)。
 当サイトのトップページで、2006年に『治安維持法小史』が岩波現代文庫として刊行された際に、そのカバーにこれと同様の誤りの記載があることを指摘し、さらに奥平教授の単著書の奥付を遡って見ると『憲法の眼』(1998年、悠々社)では正しいですが、『「表現の自由」を求めて』第1刷刊行時(1999年)でこの様な誤記となり、それが『憲法の想像力』(2003年、日本評論社)にも引き継がれている旨を記しました。
その後『「憲法物語」を紡ぎ続けて』(2015年、かもがわ出版)においても、この誤記は続いています。
今後、以上各書籍の増刷・改版などの機会には訂正されることを望みたいものです(続けるのは「憲法物語」を紡ぐことだけで)。
                        
 =以上、2020年5月更新

★法学セミナー5月号「法学者の本棚」欄にて、南野森教授が樋口陽一著『ほんとうの自由社会とは』(当サイトでの整理番号はA⑪)を紹介されています。
 また2月に河出書房新社から刊行された木村草太著『ほとんど憲法-小学生からの憲法入門[上・下]』のリーフレット「木村草太氏のすすめる小学生からの憲法を学べる本11冊」にて、奥平康弘著『いかそう日本国憲法』(当サイトでの整理番号はA⑰)が紹介されています。
                       =以上、2020年4月更新

★週刊エコノミスト3月17日号に孫崎享氏による、及び同誌3月24日号に高橋克秀教授による、樋口陽一著『リベラル・デモクラシーの現在』の書評がそれぞれ掲載されています。
(岩波書店のサイトでは両者共3月17日号となっていますが、後者は24日号です。)

★3月に中央公論新社から刊行された御厨貴編『天皇退位何が論じられたのか』に、奥平康弘著『萬世一系の研究(上)』岩波現代文庫、2017、に収録された長谷部恭男教授による同書の「解説」が再録され、さらにこの「解説」に対しての御厨教授によるコメントも付されています。
 『天皇退位……』には管理人自身が読んで現物やコピーなどを集めてあった論考、インタビューや対談・座談など(法学者・政治学者では石川健治、西村裕一、姜尚中、杉田敦、三谷太一郎、原武史、河西秀哉といった方々によるもの)が多数再録され、また管理人が初めて読むものも同様に多数再録されており、このテーマに関心のある方にお勧めいたします。
 また井上達夫教授が米倉明「Z先生への手紙」世界1989年2月号、に言及されこのZ先生のモデルについての憶測をされた箇所(325~6頁)に興味をそそられ、平川祐弘教授による夏目漱石「明治天皇奉悼之辞」法学協会雑誌参拾巻第八号、への言及(47頁)を読んで、三谷太一郎「漱石の「明治天皇奉悼之辞」」図書2017年4月号、を読み返したりしました。
                       =以上、2020年3月更新

★図書3月号の「読む人・書く人・作る人」欄に樋口陽一教授による「<1979-2019>の意味を問う」が掲載されています。同誌への寄稿は2010年以来となります。
                       
=以上、2020年2月更新

★12月20日に岩波書店から岩波新書として樋口陽一著『リベラル・デモクラシーの現在-「ネオリベラル」と「イリベラル」のはざまで』が刊行されました。
 1979年『比較のなかの日本国憲法』、1989年『自由と国家-いま「憲法」のもつ意味』、1999年『憲法と国家-同時代を問う』、そして2019年が、樋口教授による岩波新書刊行の「4つの9年」となるわけです。
  当HPの樋口教授の著書リストでは、日本語による単著は(いわゆる私家版を除いて)36冊目となります。
                      
 =以上、2019年12月更新

<追記>

同書のⅡは2018年9月22日に京都大学楽友会館で開催された「日高六郎を語る会」での樋口教授による講演「「人形となっていない人間」を-日高さんの憲法論」が元になっていますが、この講演での樋口教授の発言が毎日新聞2018年11月6日朝刊・地方版京都「日高六郎 絶望と希望のあいだに 上-敗戦直前28歳の“遺言” 国策転換への所見」にて紹介されています。
(ちなみにこの「国策転換への所見」について、日高教授は「書評 道場親信著『占領と平和-<戦後>という経験』」論座2006年9月号、でも触れられています。)
 また同紙翌7日掲載の「中-「学者ではない」自己定義 理論より社会の現実見つめ」でも、日高教授の「自己定義」に関する樋口教授の発言が紹介されています。

管理人も日高著『戦後思想を考える』岩波新書、1980、を大学入学直後に購入し、同書は岩波新書・黄版の中では樋口著『比較のなかの日本国憲法』と並んで最も印象に残っていましたので、樋口教授による日高教授の憲法論が読めることは有難かったです。

<追記Ⅱ>
同書の「おわりに」187頁には、上掲の樋口教授の講演の題が「「人形となっていない人間を」-日高さんの憲法論」とありますが、毎日新聞2018年9月5日朝刊・地方版京都のこの「語る会」開催を知らせる記事中では樋口教授の講演の題は「「人形となっていない人間」を-日高さんの憲法論」となっています。
 新聞記事の方が誤っている可能性もありますが、「おわりに」の方が正しいとすると敢えて鉤括弧を使用する意味が余り無い気もします。
 2006年「「少し変なままで歩いてゆく」のではなく」や、2015年「自ら好んで戦いにくい戦場を選ぶような議論」をすることについて」(いずれも当サイトのそれぞれの年の欄において、詳細はご確認いただけます)と同様の鉤括弧の使い方とすると、新聞記事の方が正しいということになると思われます。
(いずれにしても当方としてはこれ以上の判断材料がありません。あまりにも細かすぎる点ではありますが気になってしまったので、一応ここに書きます。)


★10月に発行されたmyb新装第7号[終刊号]に、樋口教授が1992年に公表された丸山眞男著『忠誠と反逆』についてのエッセイが再録されています。なおこの文章は樋口教授の著書(『加藤周一と丸山眞男』など)には再録されていません。

★11月に羽鳥書店から刊行された長谷部恭男著『憲法学の虫眼鏡』に、奥平康弘著『萬世一系の研究(上)』岩波現代文庫、2017、に収録された同書の「解説」が再録されています。
 なおこの奥平教授の著書には2005年の原著において、ある法律の条名(「第○条」の箇所)の明らかな誤植が一つ存在し、岩波現代文庫版の(下)でもそのままになっているので、増刷の機会があるなら訂正していただきたいところです。

★2月に関記念財団から発行された『俳句・戦争・中東-松本「放談会」の記録』(非売品)は、樋口陽一教授が石川健治教授などと共に参加された2017年8月の座談会を収めています。
座談会の全参加者などは、当サイトの樋口教授・2019年の欄をご覧ください。

この中で管理人が個人的に特に印象に残った箇所として、以下を挙げされていただきます。
○石川啄木や永井荷風のような作家の本質の捉え方と、加藤周一『日本文学史』←ママ、についての樋口教授の発言(15~16頁)。
○石川教授が奥平康弘教授の引率で鵜飼信成教授に会いに行った際、奥平教授が鵜飼教授に田中耕太郎についての評価を聞いた際の返答と、それに対する奥平教授の反応について。さらには樋口教授による田中についての言及(33~36頁)。石川健治「コスモス拾遺(巻頭言)」法学教室2006年11月号、も参照。
○政教分離と公共空間の関係について、島薗進教授と石川教授の(つまりは宗教学者と法学者の)考え方の相違(106~107頁)。島薗教授と石川教授が相互の著作を書評し合ったという、2013年11月27日、一橋大学での研究会「宗教地形と政治社会-島薗進『国家神道と日本人』に触発されて」の活字化を是非お願いしたいところです。
                       =以上、2019年11月更新


★朝日新聞10月30日夕刊掲載の「故加藤周一の生誕100年記念国際シンポ」の記事中、立命館大学でのシンポジウム「東アジアにおける加藤周一」における樋口陽一教授の「雑種文化論」をめぐる発言が紹介されています。

★ちくま11月号の連載、三山喬「残り弾ひとつ 菅原文太の戦い3 軍服を着た高校生」の最後に樋口陽一教授のお名前が出てきます。
法律学の単行本や論文に樋口教授のお名前が出たのを全てこちらでお知らせすることは勿論不可能ですが、出版社のPR誌の連載による菅原文太さんの評伝という中でのことであり、今後もそのお名前が出てくる可能性もあるのでこちらでお知らせしておきます

★図書新聞10月12日号掲載の菅孝行氏インタビューにて、5月にこのHPのトップページでもお知らせした菅氏と樋口陽一教授との対談について取り上げられ、さらに奥平康弘教授と樋口教授との立憲主義の考え方についての違いなどにも言及されています。

★8月に信州岩波講座実行委員会から発行された『読み学びつなぐ-信州岩波講座1999~2018』に、奥平康弘教授が2006年に、樋口陽一教授が2018年に、それぞれ行った講演の要旨が掲載されています(いずれも信濃毎日新聞に掲載された「講演要旨」の再録)。

★婦人之友6月号の「特集 平成からの伝言」に、樋口陽一教授による「変わる元号、変わらぬ課題-東アジアの中の日本」が掲載されています。

★2018~19年に発行された「法学論叢183巻4号、184巻5号、185巻2号」に齋藤暁初期樋口陽一の憲法学と<戦後憲法学>の知的状況-日本戦後憲法学史研究・序説(1)~(3・完)」が掲載されています
                       =以上、2019年10月更新

★5月に人文書院から刊行された鷲巣力、半田侑子編『加藤周一青春ノート 1937-1942』の帯に、樋口陽一教授による推薦文が掲載されています。
<追記>図書新聞6月15日号掲載の片岡大右「加藤周一の第二世紀に向けて-連続する記念年に刊行の三著を機に」にて、同書及び2018年12月にこのトップページでご紹介した渡辺考、鷲巣力著『加藤周一 青春と戦争-『青春ノート』を読む』が詳細に取り上げられ、樋口陽一著『加藤周一と丸山眞男』への言及もあります。
また「樋口教授・2018年」の欄に、同年に行った加藤周一をテーマにした講演の記録を追加しました。
                      =以上、2019年6月更新


★朝日新聞5月3日朝刊に、樋口陽一教授のインタビューが掲載されています。
 ついでながら最近、管理人が見かけた樋口教授に関連した記述で「?」と思ったのが、江藤祥平「近代立憲主義と他者(二)」国家学会雑誌129巻9・10号、2016、の25頁(同著『近代立憲主義と他者』岩波書店、2018、の99頁も同じ)における「七〇年代に繰り広げられた岡田与好と樋口陽一との間の「営業の自由論争」」です。
 岡田教授の直接の論争相手は渡辺洋三、堀部政男、今村成和の各教授などで(岡田与好著『経済的自由主義-資本主義と自由』東京大学出版会、1987、の1頁、52頁、さらに中島茂樹「「営業の自由」論争」法律時報臨時増刊『憲法三〇年の理論と展望』1977、など参照)、樋口教授は同論争において「岡田の見解を積極的に憲法学に架橋した」(中島徹「職業選択の自由」杉原泰雄編『新版体系憲法事典』青林書院、2008、の551頁)存在だと認識していたので。
 なお江藤准教授の前掲書は朝日新聞2018年9月15日朝刊の読書欄において豊秀一編集委員によって紹介された(法律学の専門書としては異例なことでしょう)、ということを付言します。

★4月30日に航思社から刊行された菅孝行氏の著書に、菅氏と樋口陽一教授の対談が収録されています。
 この対談については、かつて2016年4月に当サイトのトップページにて別の出版社からの刊行予定の菅氏の著書に収録予定とお知らせしましたが、出版社が変更されかなり時間が経ってから公刊されることになった事情については、出版ニュース2018年1月上・中旬号掲載の菅氏の文章に記されています(同誌が2019年3月をもって休刊となったのは大変残念です)。

 なお菅氏がこれまでその著書で樋口教授について言及されたものとして、菅孝行『9・11以降丸山眞男をどう読むか』河合文化教育研究所、2004年、の25~26頁があります。
                      =以上、2019年5月更新

<雑記> 
2019年5月5日午後11:15から「BSキャンパスex」で放映の、内田貴教授が講師を務められた「日本における法学の誕生」は穂積陳重を中心に論じた大変興味深いものでした(法律進化論から、パルテノン神殿と伊勢の杜の木造の神宮の対比まで)。
 勿論この番組の元には内田貴著『法学の誕生-近代日本にとって「法」とは何であったか』筑摩書房、2018、があるわけですが、同書に対しては書評も多数出ていて、千葉勝美=判例時報2373号、といった法律家(弁護士・元最高裁判事)による詳細なものの他に、苅部直=読売新聞5月6日朝刊、瀧井一博=京都新聞5月13日、齋藤純一=朝日新聞5月26日朝刊、橋爪大三郎=日本経済新聞6月9日朝刊、と政治学や法制史学、社会学の研究者からのものもあり、苅部・瀧井・橋爪各書評の最後ではそれぞれ「快著」「名著」「傑作」と評されています。
 また図書新聞7月21日号の日本近代文学者の石原千秋教授によるものは、全部で16行の書評というよりコメントといったものですが、その最後の5行は管理人が一番印象に残った同書についての評文です。なるほどその内容への評とは別に、こういう切り口から1冊の書籍への賛辞の示し方もあるのかと思わされました。

(以上の掲載紙誌は全て2018年発行)


朝日新聞4月27日(土)朝刊、「読書」欄の石川健治「憲法と平成(ひもとく)」にて樋口陽一著『憲法入門』(当サイトの樋口教授著書リストではA⑮)が取り上げられています。
 なお2年遅れですが、樋口教授・2017年の欄にインタビュー記事の情報を1件追加しました。

4月25日に有斐閣から樋口陽一、石川健治、蟻川恒正、宍戸常寿、木村草太著『憲法を学問する』が刊行されました。

4月に発行された情況春号に、樋口陽一教授と柄谷行人氏との対談が掲載されています。タイトルなどは当サイト内の「樋口教授・2019年」の欄ををご覧ください。
 なお柄谷氏による樋口教授の著書の書評については、このトップページの「2017年11月更新」の箇所をご覧ください。
                      =以上、2019年4月更新

朝日新聞3月28日朝刊に、奥平康弘教授が著書『「萬世一系」の研究』にて提起された、天皇の「脱出の権利」についての紹介・検討がされています。
長谷部恭男、橋爪大三郎両教授のコメントもあります。
                      =以上、2019年3月更新

週刊読書人2月22日号に、2月9日(土)に紀伊国屋書店新宿本店イベントスペースで開催された渡辺考×鷲巣力×樋口陽一トークイベント「青春ノートを読む!!」が詳しく紹介されています。
このすぐ下でご紹介している『加藤周一 青春と戦争-『青春ノート』を読む』刊行記念のイベントです。
                      
=以上、2019年2月更新

12月に論創社から刊行された渡辺考、鷲巣力著『加藤周一 青春と戦争-『青春ノート』を読む』は、このサイトのトップページでもご紹介した2016年8月13日にNHK・Eテレで放送されたドキュメンタリー「ETV特集「加藤周一 その青春と戦争」」に基づくもので、同番組内における樋口陽一教授による加藤周一についてのコメントも再録されています(著者の一人である渡辺氏は同番組のディレクター)。
 なお同書196頁や巻末[加藤周一文献一覧]の229頁において、樋口教授との共著書『時代を読む』の副題にある「の」は余分ですが(←この指摘自体が余分だということは重々承知していますが)。

また朝日新聞12月17日朝刊「「雑種」こそ日本の個性-加藤周一の言葉とあゆみ(文化の扉)」にて、加藤氏の「雑種文化論」につき樋口教授のコメントが紹介されています。
                      =以上、2018年12月更新

11月にかもがわ出版から刊行された『
泥憲和全集-「行動する思想」の記録』に、樋口教授による追悼エッセイが収録されています。
 この文章の冒頭にある泥氏と樋口教授の対談については、当サイトの「樋口教授・2016年」の欄をご覧ください。

11月に信山社から刊行された『憲法研究第3号』に、樋口陽一教授による「国際憲法学会(IACL/AIDC)世界大会開会挨拶」が掲載されています。
(この文中に出てくる金哲洙教授の記念論集に寄稿された樋口教授の論文については、当サイトの樋口教授2012年の欄を参照)
                      =以上、2018年11月更新

宮台真司教授による奥平康弘教授への追悼文(にあたるもの)が収録された、2015年刊行の著書『社会という荒野を生きる。』KKベストセラーズ、が10月に同社からベスト新書として改めて刊行されました。
 なおこれも含めた奥平教授への追悼文などは、「奥平康弘2010-2016」のページにまとめてあります(現時点で20件以上)。
また宮台教授には奥平教授との対談本もあります(奥平康弘教授 略歴・著作リストのページでご確認ください)。

9月に発行された「kotoba-集英社クオータリー 秋号」に樋口陽一教授と中島岳志教授の対談「「保守」とはなにか-戦争と憲法の視点から」が掲載されています。

10月に本の泉社から刊行された吉田傑俊著『象徴天皇制考-その現在・成立・将来』にて、奥平康弘著『「萬世一系」の研究』及び樋口陽一教授の共著書『思想のための<共和国>』がそれぞれ項を建てて紹介・検討されています。

 また8月に発行された論究ジュリスト夏号掲載の西村裕一「近代日本憲法思想史序説-「内なる天皇制」の観点から」にて、同書を含む奥平教授の天皇制に関する論考を多数取り上げて検討されています。

10月に発行された「公法研究80号」の<学会展望 憲法>欄で、樋口陽一教授の『抑止力としての憲法』が毛利透教授により紹介されています。
                      
=以上、2018年10月更新

毎日新聞9月30日(日)朝刊の「今週の本棚」欄の池澤夏樹氏、片山杜秀教授、木村草太教授による「鼎談 象徴天皇」にて、奥平康弘著『「萬世一系」の研究』が取り上げられています。

なおこの鼎談では同書の他に2冊が取り上げられていますが、その内の河西秀哉著『天皇制と民主主義の昭和史』についてはその初版に当たる『「象徴天皇」の昭和史』講談社(選書メチエ)、2010、を管理人も刊行直後に購入し興味深く読みました。同じ著者による単著『近代天皇制から象徴天皇制へ』吉田書店、2018、や共編著『平成の天皇制とは何か』岩波書店、2017、と共にお勧めします。

またこの毎日新聞の鼎談と同様のテーマの研究動向を紹介しているものとして赤澤志朗「近年の象徴天皇制研究と歴史学」同時代史研究第4号、2011、があります。
前掲の奥平著や河西著に加え、森暢平、園部逸夫、冨永望といた方々の著書が詳細に検討されているので、関心のある方は併せてご参照ください。
                      
=以上、2018年9月更新

6月に横濱大氣堂から刊行された南原繁研究会編『南原繁と憲法改定問題』に、樋口陽一教授による「「国家」・憲法・「民族」- 南原繁を“砥石”として考える」が収録されています。 


7月に東京大学出版会から刊行された『近代と現代の間-三谷太一郎対談集』に、2016年に公刊された三谷教授と樋口陽一教授の対談が再録されています。
                      =以上、2018年7月更新

5月に信山社から刊行された『憲法研究第2号』に樋口陽一教授へのインタビューが、また法律時報5月号に樋口、蟻川恒正、木庭顕の3教授による鼎談が収録されています。
                      =以上、2018年5月更新

ふらんす5月号に三浦信孝教授による、樋口陽一著『抑止力としての憲法』の書評が掲載されています。
                      =以上、2018年4月更新
<追記>また3月に発行された日仏文化87号の三浦信孝「日仏会館と人文社会科学-現代フランス研究と批判的日仏比較の視座から(上)」においても、樋口教授の「四つの89年論」と「ルソー=ジャコバン型」対「トクヴィル=アメリカ型」の対立する国家像について、西川長夫教授の「国民国家論」と対比しつつ言及されているので、併せてご参照ください。
(この176頁で樋口教授の著書『近代国民国家の憲法構造』の出版社が「岩波書店」とあるのは「東京大学出版会」が正しいですが)

今年のみすず1・2月合併号「2017年読書アンケート」では、早川尚男氏(物理学)が奥平康弘著『「萬世一系」の研究』を、鎌田慧氏(ジャーナリスト)が樋口陽一著『抑止力としての憲法』をそれぞれ取り上げられています。

1月に河北新報出版センターから刊行された大和田雅人著『憲法とみやぎ人』に「特別インタビュー 樋口陽一さんに聞く」が収録されています。
                       =以上、2018年2月更新

  3年程前の2015年6月刊「成蹊法学82号」はその3月で退職された「宮村治雄教授記念号」として同教授の「年譜及び業績目録」が掲載されていますが、その目録の最後に「参考」として、同教授の著作に対する書評などがまとめられていました。このような資料が付加されている著作目録は管見の限り初めてでしたが、私の作成しているこのHPにおける奥平、樋口両教授の著作目録でもその著作に対する書評などを(それなりに手間暇かけて)かなり多数まとめている者としては、このような試みが是非広がってもらえればと思った次第です。
(今後、戦後憲法学説史・思想史研究をされる方が、奥平、樋口両教授の著作を検討される際に、その著作一覧に加えて書評などの情報出来るだけ網羅することで更に役立てばとの意図によるものです)。

この「成蹊法学82号」は他に「廣部和也教授、宮本光雄教授記念号」でもあり両教授の著作目録も掲載されていますが、こちらには上記のような資料はなかったので、宮村教授の目録を作成された方の独自の方針により付けられた物かと思われます。

なお(以下はいつものように余計なことながら)この宮村教授の著作に対する書評などをまとめた箇所には、その著書『戦後精神の政治学-丸山眞男・藤田省三・萩原延壽』岩波書店、2009年、の書評は(実際はそれなりの数公表されているにもかかわらず)、なぜか全く掲載されていません。私自身、同書をその収録論文の初出時よりそれなりに拝読していたということもあり、同書の書評も集めてあるので、一応私が確認したもの5件を
丸山眞男(1914-1996)生誕100年のページに載せておきます。  =2018年5月記


 松尾浩也教授の訃報に接して(2017年12月1日、89歳でご逝去)

管理人は1度だけ松尾教授の講演を拝聴したことがあり、改めて貴重な機会だったと思います。
「日本における刑事訴訟法の発展」2006年6月5日、早稲田大学小野講堂、同大学比較法研究所主催、がそれですが、特に覚えていることは森鴎外『最後の一句』に見る日本人の法意識について、そして実体的真実主義の変容の話題の際に言われた「歴史には飛躍はあっても断絶はない」との名句です。同講演記録が文書化されたもの1)にこの言葉は載っていませんが2)。

松尾教授の書かれたものでまず思い出すのは、「刑事法の国際的潮流と日本」ジュリスト1988年10月1日号(同号の[特集]刑事法の国際的潮流、の総論として書かれたもの)です。
「Aの要素をきめると、それに対応してBの要素がただ1つきまるとき、その対応をAからBへの写像という(高校数学Ⅰ)」というエピグラフが置かれていて否応なく印象に残りました。(本文では英仏独伊が1970年代にテロリズムへの対応から刑事法の改正に走り「刑事法と政治との写像関係を鮮明に示した」一方、日本はコンピュータ犯罪やインサイダー取引に刑事法の発動をためらい「刑事法と経済との写像関係を不鮮明にする」と書かれています。3)

田口守一教授が言われるように「随所に自然科学のたとえが登場する」のは、「若き日は、中学校の「物象科」の担任であり、第五高等学校では「理科甲類」に入学され」4)た松尾教授ならではですが、松尾教授の訃報に接してこの「自然科学のたとえ」でもう一つ思い出すのは、『田宮裕博士追悼論集 上巻』信山社、2001年、の「はしがき」の最後の一文「双曲面は、xが原点に向かうとき、yもまた原点に近づく。我々の生も、ほどなく原点に収斂するのである。」ということになります。

松尾教授は團藤重光博士の思い出として「「学者の褒め言葉は、国によって違うよ」というお話を伺ったことがあります。ドイツでは「鋭い」(scharf)だが、イギリスでは「バランスがとれている」(well-balanced)だということでした。松尾はあまりsharpではなさそうだが、しっかり勉強すればwell-balancedの評価は得られるかも知れないというお励ましであったと思います。」5)と語られていますが、間違いなく「sharpかつwell-balanced」であった松尾教授のご冥福をお祈りいたします。 =2017年12月記

1)『比較と歴史の中の日本法学』早稲田大学比較法研究所叢書32号、2008年、及び『刑事訴訟の理論』有斐閣、2012年
2)松尾浩也「検察審査会における日本的なもの」『刑事訴訟法講演集』有斐閣、2004年、380頁(初出1973年)、にこの言葉があります。
3)この論考が松尾浩也著『刑事法学の地平』有斐閣、2006年、に再録された際にもこのエピグラフは付されています。
4)田口守一「[書評]松尾浩也著『刑事訴訟法講演集』」刑事法ジャーナルNo.1、2005年
5)松尾浩也「恩師を語る」U7 Vol.40、2011年

 [追記]法学教室誌の石川健治教授による「巻頭言」でも松尾教授は2度ほど登場されていますが(2007年12月号と2008年12月号)、「ゼミナリステンでもあった」という石川教授に追悼文をどこかの媒体にご執筆いただきたいものです。

またご逝去の前日に発行された近畿大学法学62巻2号に辻本典央、他「松尾浩也教授と刑事訴訟法理論」(共同研究)が掲載されています。


<奥平康弘、樋口陽一両教授に関する2017年の新規情報、更新記録>
☆12月14日に岩波書店から樋口陽一教授の単著書『抑止力としての憲法-再び立憲主義について』が刊行されました。
「はじめに」ⅶ頁に、戒能通厚著『イギリス憲法』が「日本評論社」とあるのは「信山社」が正しいと思いますが……。


☆毎日新聞12月10日朝刊の書評欄「2017この3冊」にて、加藤陽子教授が樋口陽一、他編『憲法の尊厳』を取り上げられ、樋口教授の論考についてもコメントされています
(同書に一部かかわった者としても、嬉しい限りです)。
                       =以上、2017年12月更新

☆11月に信山社から刊行された『憲法研究創刊第1号』所収の若尾典子「皇室典範第1条と女性差別撤廃条約」にて、「水田・奥平論争」(1986年の水田珠枝、奥平康弘両教授によるもの)が詳しく紹介・検討されています。

なお以下勝手に正誤表ですが、同論考の
75頁注10) 「法学セミナー381号」(1985年) → 1986年
81頁17行目及び注18) 奥平康弘『「萬世一系」の研究-「皇室典範」なるものへの視座』 → 「皇室典範的なるもの」への視座
84頁注24) 『象徴天皇制の構造 憲法学者による解説』 → 解読
また81頁18行目 奥平康弘『「萬世一系」の研究』について「(以下、奥平②という」となっていますが、すでに77頁で「天皇制と学校教育」を奥平②、としているので、こちらは奥平③、とするべきでは?

☆11月に読書人から刊行された『柄谷行人書評集』に、樋口陽一著『いま、憲法は「時代遅れ」か』の書評が再録されています。
(この書評の初出については、当サイトの『樋口教授・著作リスト」のページをご覧ください。)

☆10月に発行された日仏法学No.29に、樋口陽一教授による「深瀬忠一先生 追悼」が掲載されています。

☆法と民主主義10月号に中島晃弁護士による、奥平康弘著『萬世一系の研究』岩波現代文庫版、の書評(全4ページ)が掲載されています。
                       =以上、2017年11月更新

☆「管理人による備忘録的ページ」を作成し、石川健治教授の2015年度以降に公表された著作目録を暫定的に載せました。
また「高橋和之教授著作目録」の「勝手に補遺」も載せました。 →こちら

☆8月に新曜社から刊行された小熊英二著『誰が何を論じているか-現代日本の思想と状況』にて、樋口陽一教授の著書『個人と国家』集英社、2000年(当サイトでの整理番号はA-24)と、樋口教授と杉田敦教授の対談「憲法の前提とは何か」現代思想2015年8月号、が取り上げられています。

 なお管理人は『<民主>と<愛国>』以来、久々に小熊教授の著書を読みましたが500頁を超える本文をほぼ一気に読み通したほど大変興味深いものでした。特に印象に残った箇所として

「一九八〇年代以降は、専門家はただ専門家であるだけでは成り立たず、相手の反応を組み込んだ「反省的 reflexive 専門家」でなければやっていけない、という議論が趨勢た。……医学、教育学、建築学など、人間を相手にして安全性を説得しなければならない科学領域から普及した。
 逆にこの種の議論の普及がいちばん遅れ、ゲーム理論と統計分析のほうに走ったのが、国際政治学とマクロ経済学といえるかもしれない。末端の人間を相手にする必要が少なく、専門家と利害関係者と政府首脳だけを相手にしていれば、とりあえず足りる領域だからである。」(407頁)

を挙げさせていただいて、広く同書をお勧めいたします。

☆1年ほど前の刊行物ですが行政社会論集28巻4号(福島大学、2016年)掲載の阪本尚文「戦後憲法学と経済史学」において、
樋口陽一教授と杉原泰雄教授が「西洋史学の泰斗、高橋幸八郎のフランス革命史をいかに受容あるいは批判したかについて、その共通点と相違点を検討」され、さらに岡田与好教授を中心に展開された「営業の自由論争」における樋口教授の応答(「ルソー・ジャコバン型」モデル)について、及び近年の石川健治教授による「経済史学の「再発見」及び、1990年代以降の憲法学への「ナラトロジー(物語り論)」の導入」などが詳細に論じられています。管理人も大変興味深く読みました。

また4カ月遅れの情報ですが、毎日新聞5月22日朝刊に樋口陽一教授へのかなり長めのインタビューが掲載されています。

☆法学教室9月号に「パネルディスカッション(憲法を学問する 第2回)」(樋口陽一、石川健治、蟻川恒正、宍戸常寿、木村草太)が掲載されています。 
                       =以上、2017年9月更新

☆8月26日(土)の朝日新聞朝刊別刷り・be on Saturdayに樋口陽一教授による「ただの大名衆 VS.芸道に生きる者」が掲載されています。
(海音寺潮五郎『茶道太閤記』についてのエッセイ)
これを含めた6月から9月まで「温故知新」4回分のタイトルを「樋口教授・2017年」の欄に掲載しました。

☆思想9月号に樋口陽一教授による、「<読書ノート>駒村圭吾編『テクストとしての判決-「近代」と「憲法」を読み解く』」が掲載されています。
 なお同書奥付にある刊行日の2日前の2016年12月23日に放映されたBSフジ『プライムニュース』のテーマは「天皇陛下「退位」と日本国憲法」で、この回に同書の執筆者のお一人である石川健治教授が(御厨貴教授とともに)出演され、番組最後の「私の提言」として同書の副題「「近代」と「憲法」を読み解く」を掲げられていた、ということを補足情報?として書いておきます。
                       =以上、2017年8月更新

☆1995年に岩波書店から刊行された奥平康弘教授の論文集『憲法裁判の可能性』(当サイトにおける番号はA⑮)が、7月11日に岩波オンデマンドブックスに加わりました(オンデマンド化)。
                       =以上、2017年7月更新

☆法学教室7月号に樋口陽一教授と石川健治教授による「[対論]憲法学の体系(憲法を学問する 第1回)」が掲載されています。

☆6月に青林書院から樋口陽一教授の単著書『時代と学問と人間と-追想のなかの恩師・知友たち』が刊行されました。
管理人にも一冊、ご恵送いただきました。

樋口教授とゆかりの深い47名の故人の方々に対するいわゆる追想文をまとめられたもので、3名は「新稿」、2名はかつて語られたこと(文書として公表されていない)で、残る42名の初出のうち当サイトの樋口教授著作リストに掲載されているものについては「→≪時代≫」としておきました。
 奥平康弘著『「憲法物語」を紡ぎ続けて』に書かれた「「連戦連敗」、それでも奥平さんには「夢がある」」も再録されています。

☆5月に刊行された『戦後日本憲法学70年の軌跡』法律時報増刊、に樋口陽一教授による「「共和国」の自由・自由主義の自由・「新自由主義」の自由」が収録されています。
また奥平康弘教授が1996年に公表された「「改憲」アングルからみた「憲法五〇年」」が再録されています。
                       =以上、2017年6月更新

☆1988年に東京大学出版会から刊行された奥平康弘著『なぜ「表現の自由」か』(当サイトの著作リストでの番号はA⑭)の「新装版」が5月に刊行されました(木村草太教授による「解題」も収録)。

                       =以上、2017年6月更新

 
日本評論社から樋口陽一、中島徹、長谷部恭男編『憲法の尊厳-奥平憲法学の継承と展開』が刊行されました。
奥付の日付は奥平康弘先生の88回目の誕生日である2017年5月19日です。
樋口陽一教授による文章は「はしがき-奥平康弘さんとの想像上の会話三つ」です。

本日、日本評論社様から1冊お送りいただいたので、写真を掲載します。
同書の522~560頁「奥平康弘先生主要著作目録」は、日本評論社様からのご依頼により当サイトのリストが元になっており、その旨明記されています。

ご依頼をいただいてから、それまで保留としていた情報の確認を急いで進めて、目録にそれなりの数を追加出来、誤記もかなり訂正しました。
「私以外の方が作成した場合は、これだけの目録は出来なかったであろう」程度の自負は一応持っております。

ただし同書560頁に注記してあるとおり、奥平先生の著作はあまりにも膨大なため「『著書・編著書』に書き下ろしたもの」「学生向けの解説」「判例評釈」「事典の項目解説」「翻訳」「新聞コメント」などについてはごく一部のみを掲載し、大多数は割愛されています。これらについては当サイトをご覧ください。
同書の「主要著作目録」に「掲載されているもの」と「掲載されていないもの」を区別できるよう、このたび当サイト内リストの後者の各タイトル冒頭に●記号を付しました。

ただし当サイトの「奥平康弘教授著作目録」も、現時点ではやはり「未完のプロジェクト」ですので、「世代を超えた共同作業」として当サイトに掲載されていない論文についての情報をお持ちの方は是非お知らせください(及び誤記のご指摘やご意見なども)。

当方でも奥平教授の著作の新たな確認を進めますので、今後も当サイトをよろしくお願いします。
=以上、2017年5月16日記

奥平康弘教授が、2015年1月26日に85歳で逝去されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

私が奥平教授のお名前を最初に認識したのがいつだったかは記憶にありませんが、初めて購入したご著書は1985年刊行の『日本人の憲法感覚』です。
私の部屋の書架のすぐ手の届くところに1986年1月20日刊行の同書第3刷があり、明治大学法学部3年だった同年5月14日の明大生協のレシートが挟んであります。
その後私が早稲田大学大学院法学研究科に進学した当時は、奥平教授は同大学院には講師として来ておられず(私が在学中の前後の年度には非常勤講師をされていたようです)、講義を受けられなかったのは残念でした。

直接お見かけしたのは、全国憲法研究会主催の講演(2009年、公刊は翌年)や早稲田大学法学部横川敏雄記念公開講座(2010年、公刊は翌年)など数回にとどまりますが、
このサイトの運営を始めてからは共著書『憲法対論』、単著書『治安維持法小史(岩波現代文庫)』と『憲法を生きる』、そして傘寿記念論集『憲法の理論を求めて』などをご恵送いただきました。
最初に頂戴したのは『憲法対論』ですが、その際には「あなたの無償のご厚意・義務なきご行為に対し感謝しつつ」との文が添えられていました。
これらのお気遣いも含め、心より御礼申し上げます。     2015年1月31日記

<追記>奥平教授はその独特の文体で(も)、私を含む多くの読者を魅了されました。注1
木村敏教授は廣松渉の独自の文体について「文は人なりという。独自の思想を持つ哲学者は独自の文体をもたねばならぬ。……著書の一節を名を伏せて任意に提示し、だれでも即座に著者名を言い当てられるのは、西田幾多郎と廣松渉の二人くらいのものではなかろうか。」(「『廣松渉著作集』内容見本」岩波書店、1996年)という大変印象的な表現をされていますが、
「哲学者」を「憲法研究者」にすれば、これは奥平教授にも間違いなく当てはまるでしょう。
今後奥平憲法学の検討が色々な面からなされると思いますが、是非その「文体論」の研究も期待したいものです。
  注1「(も)」は、樋口陽一教授による、奥平康弘著『なぜ「表現の自由」か』の書評(当サイトの「樋口教授・1988年の欄参照)の冒頭文からの盗用です。


5年遅れの情報ですが、2012年10月に韓国で公刊された樋口陽一教授の論文について掲載しました。詳細は「樋口教授・2012年」の欄をご覧ください。
                       
=以上、2017年4月更新

法律時報3月号の佐々木くみ「憲法学における「自律した個人」像をめぐる一考察」にて、樋口陽一教授の2015年の鼎談(長谷部恭男、南野森両教授と)における発言が詳細に検討されています。
                       
=以上、2017年3月更新

朝日新聞2月12日朝刊読書面、海渡雄一「共謀罪(ひもとく)」にて奥平康弘著『治安維持法小史』が紹介されています。

2月に樋口陽一著『憲法入門』勁草書房(当サイトの著作リストでの番号はA⑮)の六訂版が刊行されました。
                       =以上、2017年2月更新

朝日新聞1月19日朝刊「9条解釈改憲問題点は」にて、2016年12月に開催された公法国際学会主催の国際シンポジウムが詳しく紹介され、樋口教授の発言が(長谷部恭男、駒村圭吾、島薗進各教授などの発言と共に)紹介されています

2005年に刊行された奥平康弘著『「萬世一系」の研究-「皇室典範的なるもの」への視座』岩波書店(当サイトの著作リストでの番号はA26)が3月16日に岩波現代文庫として上・下2巻で刊行予定です(長谷部恭男教授と島薗進教授による「解説」も収録)。

この時期に同書が文庫化される理由としてはやはり「生前退位」問題があるのでしょうか。「天皇の退位」は同書内においても詳細に論じられていますし、「「脱出の自由」としての「退位」」(同書278頁以下)
については例えば最近、西村裕一准教授によっても言及されています(朝日新聞2016年8月9日朝刊)。
                       =以上、2017年1月更新

<奥平康弘、樋口陽一両教授に関する2016年の新規情報、更新記録>

2016年の奥平、樋口両教授の情報のうち、やや遅ればせながら確認したものをまとめて掲載します。=2017年3月記 

●日刊ゲンダイに、樋口陽一教授へのインタビュー(かなり長いもの)が掲載されました。(日付やタイトルは、樋口教授論文リスト2016年の欄をご覧ください。)

●週刊法律新聞(発行所があるのはなぜか管理人の地元・鎌倉市)に、瑞牆耕平弁護士による樋口陽一・小林節著『憲法改正の真実』の書評が3回にわたり掲載されました。
(日付やタイトルは樋口教授の著書のページをご覧ください)

●信濃毎日新聞に連載「世代を超えて-奥平憲法学と信州」全3回(木村草太教授へのインタビューなど)が掲載されました。
また毎日新聞に奥平康弘教授を偲ぶ特集記事が掲載されました。
(以上2つは、いずれもかなりの分量の記事です。日付やタイトルは、いずれも奥平教授論文リスト2015年の欄の下にある追悼文などをまとめた欄をご覧ください。)

また2015年のご逝去直後に公表された渡辺治教授による追悼文も、そのまとめた欄に追加しました。

●2016年2月に刊行された中川明著『教育における子どもの人権救済の諸相』エイデル研究所、に、自由人権協会編『人間を護る』信山社、1997、に公表された「教育評価の特質と裁判-奥平康弘教授の「意見書」解題」が再録されています。


●11月25日に創文社から刊行された宇都宮京子、小林純、中野敏男、水林彪編『マックス・ヴェーバー研究の現在
-資本主義・民主主義・福祉国家の変容の中で 生誕一五〇周年記念論集』に樋口陽一教授による「討論 「自己統治秩序」の「近代的ヴァージョン」という難問-水林報告へのコメント」が収録されています。
同書は、2014年12月7日、早稲田大学で開催された「ヴェーバー生誕150周年記念シンポジウム 戦後日本の社会科学とマックス・ヴェーバー」が元になっています。

 なお朝日新聞2016年7月22日朝刊でも既に報じられましたが、「季刊創文」2016年秋号=終刊号の最終頁にて、創文社の2020年をもっての会社の解散(新刊刊行は2017年3月まで)が告知されていました。

かつて、私(管理人)によるブログで創文社について触れたのは、
◎「粕谷一希「奇縁-序にかえて」『坂本多加雄選集』Ⅰ及びⅡ、藤原書店、2005年、における「当時、学者が安心して研究書を出版できるのは、岩波を別として創文社くらいしか存在しないのが実情だった」といった記述も、なぜか印象に残っていたりします。(「当時」とは、坂本多加雄『市場・秩序・道徳』が創文社から出版された1991年のこと)」
 =2014年11月2日付ブログ「坂本義和教授の訃報と高坂正堯との論争、粕谷一希氏とのことなど http://blogs.yahoo.co.jp/okudaira_higuchi/12511045.html 」より

◎「『新刑事訴訟法綱要 8訂版』が「未遂」に終わったことにつき、①「刑事法ジャーナル34号」では木谷明・元判事により、②「論究ジュリスト第4号」では龍岡資晃弁護士により、それぞれ触れられていますが、私(管理人)としては、同じ創文社から刊行予定だった『主体性理論と人格責任論』がどうなるのか、が気になります。毎年1月発行の創文社図書目録の「近刊・続刊」欄には、ここ数年この書名がずっと載っていたので。この著書が単行本未収録の論文を纏めたものとして企画されていたならば、是非刊行して欲しいものです。」
  =2013年2月17日付ブログ「團藤重光(団藤重光)博士の追悼特集の3誌に接して http://blogs.yahoo.co.jp/okudaira_higuchi/12511045.html 」より

などがありますが、現在気になっているのは『広中俊雄著作集』全10巻のうち、未刊の4巻分は果たして無事公刊されるのか?ということです。
上掲の団藤博士の著書同様、毎年1月発行の創文社図書目録の「近刊・続刊」欄には、この未刊4巻分の書名がずっと載っているので。
特に著作集10『方法に関する諸問題』は、広中『民法解釈方法に関する十二講』有斐閣、1997年、の「はしがき」ⅱページを読んで以来、刊行を望んでいました。
                       =以上、2016年12月更新

●11月に発行された日本学士院紀要71巻1号に、樋口陽一教授による「第五共和制のlégiste VS 第三帝国のKronjurist?-ルネ・カピタン(一九〇一-七〇)とカール・シュミット(一八八八-一九八五):二つの才能の交叉と乖離」及び「故石本泰雄会員追悼の辞」が掲載されています。

●朝日新聞11月2日夕刊の「天皇の「お言葉」憲法学者ら考察」にて、9月20日に日仏会館で開催された「加藤周一記念講演会」における、樋口陽一教授による天皇の退位問題についてのコメントが、当日のカラー写真付きで詳しく紹介されています。
(石川健治教授による法学教室10月号の「巻頭言」についても、併せて紹介されています。)
<追記>2017年3月発行のNouvelles-日仏会館通信No.151に、この講演会の三浦信孝教授による報告「加藤周一記念講演会「イギリス・EU・フランス-加藤周一の幽霊との対話」と対談」が掲載されています。
                       =以上、2016年11月更新

●10月に発行された「公法研究78号」の<学会展望 憲法>欄で、樋口陽一教授の「水林彪論稿に寄せて」B⑮-2『思想としての<共和国>[増補新版]』所収、と「どう読み、どう考えたか」世界2016年6月号、が渡辺康行教授により紹介されています。

●10月に刊行された藤田宙靖、藤田紀子著『続・広瀬川を望む丘にて』(発売:有斐閣)に、樋口陽一教授による「かいせつ」が(2000年刊行の正編と同様に)収録されています。
 『憲法論集-樋口陽一先生古稀記念』創文社、2004年、に編者として藤田宙靖教授が執筆された「樋口陽一さんと私」も同書に再録されています。

●10月に早稲田大学出版部から刊行された早稲田大学ジャーナリズム研究所編『日本の現場地方紙で読む2016』に、神奈川新聞5月3日の特別紙面「時代の正体・憲法特集」に掲載された樋口陽一教授のインタビューが(木村草太教授、SEALDs・奥田愛基氏のものも併せて)再録されています。
                       =以上、2016年10月更新

●8月17日に岩波現代文庫として刊行された、松沢弘陽・植手通有・平石直昭編『定本 丸山眞男回顧談(下)』の308頁「追記(上巻の注への追加)」にて、編者から「謝意」を表されている「読者」とは貴君ではないか?、といった旨の問い合わせを何件か(直接又はメールにて)いただきました。

 これは2015年6月25日にこのHPのトップページにてお知らせした、同日に岩波書店から刊行された『丸山眞男集 別集 第3巻 1963-1996』の165頁以下の、1971年公表「教授・助教授個人の活動(丸山眞男)」は、私がその存在を同書店に知らせたことにより収録された、という経緯をご存知の方が、今回の『回顧談』における「訂正」も私からの指摘によるものではないかと推測して質問されたもので、回答としては「その通り」で、折角ですのでこの件についての経緯を以下、記しておきます。

 同書の(上)が刊行された7月15日の2日前に、以下の内容のメール(一部修正と省略あり)を岩波書店宛て送信しました。

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『丸山眞男回顧談(上)』が今月に岩波現代文庫として刊行されるとのことですが、2006年の単行本刊行時から気になっていたことがあり、それが文庫化に際して「補注」などで触れられたらありがたく、以下お知らせします。

天皇機関説事件の話題で、(2006年刊行の単行本)185頁に「宮沢俊義先生ご自身が退官の時に最後の教授会で話されたこと」として、
「当時穂積重遠学部長に呼ばれ「もし君自身の身分が問題になったら(中略)善処してくれ」つまり辞めてくれと言われているわけです」との記述があり、
注として310頁に宮沢俊義「教授会でのあいさつ」と題するエッセイの初出誌(ジュリスト)と再録された単行本(『憲法論集』有斐閣、1978年)の情報が記載されています。
 
この宮沢のエッセイ「教授会でのあいさつ」では「当時の学部長は、特にわたしに対して……」(『憲法論集』では501頁)とあり学部長の個人名は書かれていませんが、
同じく宮沢による著書『天皇機関説事件(上)』1970年、有斐閣、108頁や『日本憲政史の研究』1968年、岩波書店、302頁にはこの時の学部長名は「末弘(厳太郎)」と書かれています。
(『昭和思想史への証言』毎日新聞社、1968年、における、小林直樹教授との対談でも同様の発言あり)

また『東京大学百年史』などの公式資料から末弘と穂積がそれぞれ東京帝国大学法学部長を務めた期間を照らし合わせても、宮沢に対して勧告をした法学部長は穂積ではなく末弘であることは間違いありません。
(機関説事件が1935年・昭和10年で、末弘が最初に学部長を務めたのが1933年9月から36年3月)
このこと自体は、丸山自身がいずれも著名な民法学教授で複数回の学部長経験のある二人を取り違えたということで一般にも良くあることかと思いますが、
私の興味はこのような間違いが生じたのは単なる勘違いだけではない原因があるのでは?、ということです。

この回顧談の語りは丸山がかなり高齢になってからされたものですが、例えば『聞き書 南原繁回顧録』東京大学出版会、1989年、でも「宮沢先生は、当時の法学部長であった穂積先生によばれて」(173頁)と発言しており、この南原への聞き取りは時期的にかなり早いことからすると単なる高齢による記憶違いではないと思えるからです。

そう思ったのは、松尾尊兊「丸山眞男先生からの手紙」みすず2003年12月号(その後、同『昨日の風景−師と友と』2004年、岩波書店、に再録)に紹介されている丸山の発言として
「宮沢俊義さんは天皇機関説事件(中略)のとき当時の穂積重遠学部長から−穂積さんは小野清一郎とともに反動派だった−憲法学の講義が問題になったら辞表を出せといわれた」(『昨日の風景』では194頁)とあるのを、2006年の単行本刊行時にすでに読んでいたからで、
ここでは穂積に対する「反動派」という評価があり(もちろんこれは松尾教授によるいわば伝聞証言ですので、その点は慎重に扱わなければならないとしても)この評価が末弘と穂積の取り違えにつながったのではないか、と推測したからです。

さらに丸山は何を以て「反動派」との評価を下したのかとの基準の問題があり、小野とと同様に穂積もそうなのか?という疑問は(民法学説史に疎いこともあり)難しいものです。
(たまたま最近読んだ大村敦志『穂積重遠』2013年、ミネルヴァ書房、の196頁には、大村教授により末弘と穂積に対する評の対比が丸山の記述も含めて簡潔に書かれており、これ自体も興味深いものですが。)

いずれにしても編者の方々による「読解を助ける詳細な注」(岩波書店新刊案内7月号より)の一つとして、この丸山の学部長名の間違いについての注が加えられば幸いです。

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ただこのメールは現代文庫(上)刊行日の2日前に送られたため(勿論、意図的にこのタイミングで送信したのですが)、当然この指摘は(上)には反映されず、翌月刊行された(下)の308頁の「追記(上巻の注への追加)」として、「読者から……の指摘(により)岩波現代文庫版上巻一九四頁一一行の「穂積重遠学部長」を「穂積重遠[正しくは末弘厳太郎]学部長」と改訂する」との記載になったわけです。

なお送ったメール本文にあるように、私の興味は宮沢が「最後の教授会」で語った学部長の個人名を丸山が間違えたということ自体ではなく、何故そのような間違いを丸山がしたのかということであり、その点についての素人ながらの推測も書いておきましたが、残念ながらその点については(下)の「追記」では触れられていません。
是非今後丸山眞男研究をされる政治思想史家の方々により、検討される機会があれば嬉しく思います。

いずれにしても、岩波書店から刊行の二冊の丸山本『丸山眞男集 別集 第3巻 1963-1996』と『定本 丸山眞男回顧談』において、当方の情報や指摘が反映され編者の方から書籍中において謝意を表された、ということについては「以て瞑すべし」の心境といったところです。
                      =以上、2016年9月記


●図書新聞9月3日号に樋口陽一教授と泥憲和氏の対談(下)が掲載されています。

●図書新聞8月27日号に樋口陽一教授と泥憲和氏の対談(上)「「明治憲法への逆戻り」ではない」が掲載されています。

●8月13日(土)午後11:00~午前0:00にNHK・Eテレで放送される「ETV特集「加藤周一 その青春と戦争」」において、樋口陽一教授が作家の大江健三郎氏らと共に、加藤周一についてコメントされました(20日(土)午前0:00~(=19日(金)深夜)から、再放送)。
                       =以上、2016年8月更新

●本年4月以降の、樋口陽一教授の情報を何点かまとめて確認しました。
①4月に刊行された吉野作造研究12号に樋口教授による「井上ひさしにとっての「人間」と「戦争」-日本文学の定義を変えた作家」が掲載されています。
2015年11月3日に吉野作造記念館で開催された講演録です。
②毎日新聞4月21日夕刊に、樋口教授のインタビュー「改憲 近代国家の否定に-憲法理念の根幹を聞く」が掲載されています。
③月刊大阪弁護士会5月号に、樋口教授と山口健一・同会会長との対談が掲載されています。

④読売新聞5月16日夕刊の宇野重規教授による「「国のかたち」と憲法論議」(「解題新書」欄)にて、樋口陽一・小林節著『「憲法改正」の真実』が紹介されています。
⑤毎日新聞5月7日朝刊の伊藤智永・編集委員による「デモとネットの「私」」(「時の在りか」欄)にて、一昨年のシンポジウムにおける樋口陽一教授の発言や、樋口・長谷部恭男・石川健治各教授著の専門書、さらに藤田宙靖教授の「覚え書き」などが、かなりのスペースで紹介されています。
⑥毎日新聞4月23日夕刊の与良正男・専門編集委員による「国民には「知る義務」がある」(「熱血!与良政談」欄)にて、樋口陽一・小林節著『「憲法改正」の真実』が紹介されています。
⑦週刊朝日7月8日号に、永江朗氏による樋口陽一・小林節著『「憲法改正」の真実』の書評が掲載されています。

●図書新聞7月16日号に樋口陽一教授の「参議院選挙が一つの決定的な分かれ道だ(講演 自衛隊、憲法、集団的自衛権をめぐって)」が掲載されています。

●神奈川新聞7月10日に、前日に続き樋口陽一教授の「泰斗の言葉 下(時代の正体 憲法考)」が掲載されています。
8日に樋口教授がされた「人生初という選挙の応援演説」も、写真と共に紹介されています。

●神奈川新聞7月9日に、樋口陽一教授の「人権否定の改憲草案-泰斗の言葉 上(時代の正体 憲法考)」が掲載されています。
同紙5月3日の特別紙面「時代の正体・憲法特集」に掲載された樋口教授のインタビューを、未掲載部分とともに再構成したものです。

7月に発行されたNU7第6号に、樋口陽一教授による「日本近代のあゆみと<立憲政治>-その中で大学がしたこと、できなかったこと」が掲載されています。
2月14日、東北大学片平さくらホールにおける、学士会地域講演会「東北講演会」の講演録です。
                       =以上、2016年7月更新

●6月に岩波書店から刊行された
山口二郎、杉田敦、長谷部恭男編『立憲デモクラシー講座 憲法と民主主義を学びなおす』に、樋口陽一教授と三谷太一郎教授の特別対談「戦後民主主義は終わらない-吉野作造の遺産を引き継ぐために」が収録されています。

みすず書房から2006年に刊行された樋口陽一教授の共著書『思想としての<共和国>-日本のデモクラシーのために』(当サイトの樋口教授単行本リストでの番号はB⑮)の[増補新版]が6月24日に刊行されました。
 樋口教授の最新論考「水林彪論稿に寄せて」も収録されています。(増補新版から共著者に加わった水林彪教授の「比較憲法史論の視座転換と視野拡大」をふまえてのもの)

●朝日新聞6月22日朝刊に、藤田宙靖「覚え書き-集団的自衛権の行使容認を巡る違憲論議について」をめぐる論壇での議論が取り上げられ、このトップページの7項目下でもご紹介してある樋口陽一教授の世界6月号掲載論考も紹介されています。「覚え書き」については、伊藤智永「デモとネットの「私」(時の在りか)」毎日新聞5月7日朝刊も参照。
(なお6月に朝日新聞夕刊に10回にわたって掲載された樋口教授へのインタビューについては、各回の見出しなどを「樋口教授・2016年」のページに載せました。)

●6月に発行されたkotoba-集英社クオータリー夏号(24号)に、樋口陽一教授と小林節教授の対談が掲載されています。

●6月に集英社から刊行された広岩近広編『わたしの<平和と戦争>-
永遠平和のためのメッセージ』に、2009年に毎日新聞大阪版に掲載された奥平康弘教授へのインタビューが再録されています。(初出の詳細は当サイトの「奥平教授・2009年」の欄でご確認ください。)
                       =以上、2016年6月更新

●北海道新聞5月26日(日)朝刊に、樋口陽一教授の(新聞としてはかなり長めの)インタビューが掲載されています。

●5月20日に勁草書房から、1973年刊行の樋口陽一教授最初の単行本『近代立憲主義と現代国家』=1975年度日本学士院賞(当サイトでの樋口教授単行本リストでの番号はA①)、の[新装版]が刊行されました。

●都市問題5月号に、樋口陽一教授による「受難曲・ケルゼン・民主主義」が掲載されています。  

●河北新報5月8日朝刊と琉球新報5月8日及び神奈川新聞5月15日に、村田尚紀・関西大教授による樋口陽一、小林節著『「憲法改正」の真実』の書評「異なる思考の合一が生む力」が掲載されています。

●世界6月号に樋口陽一教授による「どう読み、どう考えたか-藤田宙靖『覚え書き-集団的自衛権の行使容認を巡る違憲論議について』に接して」が掲載されています。

 ここで検討されている藤田宙靖「覚え書き-集団的自衛権の行使容認を巡る違憲論議について」自治研究2016年2月号、は文末の注(16)も含めて法学関係者の中で注目度が高いようで、4月に刊行された長谷部恭男『憲法の理性[増補新装版]』東京大学出版会、にも「藤田宙靖教授の「覚え書き」について」と題する論考が公表されています
(なお、石川健治「「公理」のゆくえ」法学教室3月号でも、藤田教授の「流動的実体法論」に関連して「覚え書き」にも言及されています。
また朝日新聞4月28日朝刊「論壇時評」欄の木村草太教授による「論壇委員による今月の3点」も参照)。

 管理人も、藤田教授のこの論文はほぼ同時期に公表された「「裁判と法解釈学」再論-小田中聰樹氏からの批判を手掛かりとして」東北学院法学76号、2015年、とともに興味深く拝読しました(なお「覚え書き」の4頁に「集団的自衛権容認は立憲主義の崩壊か?」の執筆者名が「山本一」とあるのは、勿論「山元一」が正しいですが)。

<追記>
有斐閣から藤田教授の新刊として『学説と判例の間』(仮題)が刊行予定とのことなので、以上も含めた最高裁判事退官後のかなり多数の講演記録などが一書にまとめられることを期待しています。

●憲法記念日の新聞に樋口教授のインタビューが2件掲載されました。

①神奈川新聞5月3日の特別紙面「時代の正体・憲法特集」に、樋口陽一教授のインタビュー「「なめんなよ」精神を」が掲載されています。
(神奈川新聞のこの特集では、樋口教授と木村草太教授、SEALDs・奥田愛基氏のインタビューが、それぞれ約1ページ分ずつ掲載)

このインタビューで言及されている「憲法22条1項の自民党改憲草案」については、週刊金曜日4月29日・5月6日合併号掲載の「佐々木実の経済私考」において、3月刊行の樋口教授と小林節教授の共著書『「憲法改正」の真実』における両教授の発言を引用しながら検討されているので、関心のある方は併せてお読みください。

またやはりこのインタビューで樋口教授が言及された「私の信頼する法史家」のご指摘に興味を持たれた方は、先月末に発行されたばかりの法律時報5月号掲載の、水林彪「立憲主義とその危機-歴史的考察」を読まれることをお勧めします。

②日本経済新聞5月3日朝刊の特集面「憲法を知る考える」に、樋口陽一教授のインタビュー「発議要件の緩和は不要」が掲載されています。

③また、しんぶん赤旗5月1日に樋口陽一教授のインタビュー「憲法は厳然としてある」が掲載されています。
                       =以上、2016年5月更新

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2016年最初の更新
①3月に発行された日仏文化85号に、樋口教授による「西欧知識人のエムブレム的形象」が掲載されています。 
 これは2014年10月24日、日仏会館ホールにて「日仏会館創立90周年記念春秋講座」としてオリヴィエ・ボー教授と共に参加された、ルネ・カビタンにオマージュをささげる講演と討論の会「ルネ・カピタンの知的遺産-共和国・憲法・ルソー」における講演原稿です。
 当日司会を務めた三浦信孝教授による「樋口・ボー対論の余白に」も併せて掲載されています。

②4月に三省堂から刊行された共同通信文化部編『追悼文大全』に、2015年1月の奥平康弘教授ご逝去に際し樋口教授が執筆され共同通信から配信された追悼文「個としてつないだ希望」が再録されています。(初出紙の情報は、当サイトの樋口教授・2015年の欄をご覧ください。)

以下の2つは、当サイトをご訪問いただいた方ならすでにご存知かと思いますが、これまでお伝えしていなかったので、一応掲載します。
③朝日新聞2月23日夕刊に、樋口教授へのインタビュー「個人の尊厳まだ学ばねば-樋口陽一さん「自由と国家」」が掲載されています。
 1989年刊行の『自由と国家』(岩波新書)=当サイトでの樋口教授単行本リストではA⑩、が取り上げられています。なお同書刊行直後の同書についてのインタビューが1990年の欄にあります。

④3月に集英社新書から、樋口教授と小林節教授の共著書『「憲法改正」の真実』が刊行されました。
  朝日新聞4月24日(日)朝刊に、立野純二氏による同書の書評があります。

さらに、以下の2つも一応お知らせしておきます。
⑤1月に岩波現代文庫から刊行(単行本は2013年、産経新聞出版より)された黒木亮著『法服の王国 小説裁判官(全2巻)』の(下)267~280頁に、樋口教授が1991年に行った講演「比較憲法論から見た日本の裁判官制度像」とその後出席者の裁判官と討論を行う様子が、かなり詳細に描かれています。
 この実際に行われた講演と討論の活字化された記録は、当サイトの樋口教授・1992年の欄にあります。

⑥御茶の水書房から刊行中の『菅孝行天皇制論集(全3巻)』の第2巻に、菅氏と樋口陽一教授の対談が収録される予定です。
 同論集は第1巻が2014年に刊行されましたが、第2巻以降の刊行日などは現時点で未定です。
 (なお菅氏は、私が大学・学部生時代に最もその著書を読んだ方です。)
                       =以上、2016年4月更新

アクセスカウンター:  2014.10.7~
          
+39594(以前のhttp://www10.ocn.ne.jp/~sak/でのカウント)

   


管理人の雑記ページ

2014年10月より、当サイトのURLが http://www.sak75.sakura.ne.jp/ に変更になりました。 

2012年3月24日、当サイトの更新情報専用ブログを開設しました。コメント欄もありますので、ご自身のメールアドレスなどをこちらに知られることなく、ご意見・ご感想・情報などをお送り頂けます。是非多数お寄せ下さい。出来ればブックマークもお願いします。ブログはこちら→ h​t​t​p​:​/​/​b​l​o​g​s​.​y​a​h​o​o​.​c​o​.​j​p​/​o​k​u​d​a​i​r​a​_​h​i​g​u​c​h​i 

                  
                  我が家の一番のエライさんです。♀。12歳の時の写真(2005年11月30日撮影)。
                  ソファの背もたれの上がお気に入りの場所のひとつです。
                  (もし別の写真も見てみたいという方がいらしたら→こちら)

 
2012年8月24日(金)午後6時55分、自宅玄関にて母親の膝の上で眠るように息をひきとりました。19歳2ヶ月。  
                    翌日、自宅の庭に埋葬しました。

更新記録(2015年):

●法律時報11月号に樋口教授による「<戦後70年>に考える-知の破壊vs「知の共和国」」が掲載されています。

●10月にKKベストセラーズから刊行された宮台真司著『ニュースの社会学 社会という荒野を生きる』に、「憲法学の大家・奥平康弘先生から学んだ「憲法とは何か」について」が収録されています。(宮台教授には奥平教授との共著書=対談本もあります。)
                 =以上、2015年10月更新

●8月にプリンティング・コンノから刊行された『青葉繁れる著名人追悼集-仙台一高同人誌「一翔」』に、樋口教授による「はじめに」と「追想・一力英夫」が収録されています。また2010年に公表された井上ひさしさんの追悼文と2014年に公表された菅原文太さんへの追悼文が同書に再録されています。

●10月に発行された「公法研究77号」の<学会展望 憲法>欄では樋口陽一著『加藤周一と丸山眞男-日本近代の<知>と<個人>』、奥平康弘「陳述書」法律時報2015年5月号、について、それぞれ渡辺康行教授と糠塚康江教授により紹介されています。

なお管理人が特に関心を持ったのは、林知更「「政治」の行方-戦後憲法学に対する一視角」『憲法の基底と憲法論-高見勝利先生古稀記念』、の渡辺教授による紹介でした。
「「人間価値の尊厳」による憲法の正統化と、実用に耐えうる憲法訴訟論の提唱によって、日本憲法学のスタンダードを確立した」芦部憲法学と、
「憲法に関心をもつ知識人や公衆を広く読者として獲得しうるだけの魅力を放つ一方で、法学的に見た複雑性の低さと、具体的な法的問題に対する有効性の限界と無縁ではなかった」樋口憲法学(以上、渡辺教授による紹介より引用。前掲「公法研究77号」P245-6)、
といった観点から、林教授は日本の戦後憲法学を検討されており(前掲書『高見古稀』P171以下)、樋口憲法学さらには日本の戦後憲法学に関心のある方は是非ご一読をお勧めします。

あと全くの蛇足ですが、林教授の論文中、前掲書『高見古稀』P173の注(102)に「これはあくまで主に「東京学派」を念頭に置いた試論であり、……例えば「京都学派」や「京城学派」等々の視座からは……」とあり、「東京学派」という言い方は法学に限らず人文・社会科学一般においてどれほど用いられているのか、とふと思いました。
これは20年以上前に読んだ、川勝平太教授(現、静岡県知事)による「戦前にしろ戦後にしろ、「京都学派」は西田幾多郎の存在を抜きにしては語れない。一方、戦前・戦後の東京学派-そのようなものはないと言われるならば「東大アカデミズム」と言い換えれば存在感が出るだろう……」との記述(川勝平太「戦後の京都学派」『岩波講座 社会科学の方法第Ⅲ巻 日本社会科学の思想』岩波書店、1993年)、が妙に印象に残っていたからですが。

「公法研究77号」<学会展望 憲法>欄についての追記 
糠塚教授による辻村みよ子『選挙権と国民主権』の紹介において「「日本国憲法学説史」としても興味深い」とあり、同書を見てみると例えばP68と78-79では、奥平教授による選挙権の法的性格を巡る論争(当サイトの奥平教授・1983年の欄参照)についても触れられていますが、
管理人としては、P12以下の「70年代主権論争の意義と課題」でナシオン主権とプープル主権をめぐるいわゆる杉原・樋口論争につき表を多用して整理され、さらに芦部説の展開も含めてまとめられているのが、有難かったです。
(なおいつものように余計な事ながら、同書巻末「参考文献」欄P299の「権力機構」桑原武夫編『フランス革命の研究』1959年、の著者が「樋口陽一」とあるのは、思わず・・・ですが。←正しくは「樋口謹一」)
                 =以上、2015年11月更新、12月に追記

●週刊ポスト9月11日号に、岩瀬達哉氏(ジャーナリスト)による奥平康弘著『「憲法物語」を紡ぎ続けて』の書評が掲載されています。

●9月にすずさわ書店から刊行された林尚之、住友陽文編『立憲主義の「危機」とは何か』に樋口陽一教授による「戦後世界秩序の中の近代立憲主義」が収録されています。

●2006年に刊行された樋口陽一著『「日本国憲法」まっとうに議論するために』みすず書房、の改訂新版が9月18日に刊行されました。
4項目を新規に書き下ろし(「政権交代」、「「決める政治」と「決めさせない政治」」、「二〇一二年自民党改憲案の日本社会像」、「「天賦人権説に基づく規定振り」の排除」)、電子書籍版も発売されています。
(188頁で紹介されている『加藤周一と丸山眞男』の出版社が「岩波書店」となっているのは「平凡社」が正しいですが・・・)

●世界10月号に樋口教授による「歴史と記憶」が掲載されています。

●朝日新聞9月28日夕刊における、浅沼稲次郎・社会党委員長が1960年に刺殺された日比谷公会堂の壁に飾られていた浅沼の記念碑が、現在掲示板の裏に隠されていることについての記事中、「碑の常時公開を求めていく」呼びかけ人21人の一人として樋口教授のコメントが掲載されています。

●奥平康弘教授ご逝去に際しての追悼文(4月3日「志を受けつぐ会」についてを含む)の情報をまとめました(全11件)。 
奥平教授2010-2015のページにあります。
                 =以上、2015年9月更新 

朝日新聞8月27日朝刊・宮城全県版地方面に、樋口陽一教授へのインタビュー安保法案、参院議員に声届けよう」(とことんインタビュー)が掲載されています(聞き手は石橋英昭・編集委員)。

●京都新聞8月16日(日)朝刊に、村田尚紀・関西大教授による奥平康弘著『「憲法物語」を紡ぎ続けて』の書評が掲載されています。
(追記:神奈川新聞9月6日(日)にも掲載されています。)
                  =以上、2015年8月更新

●3月に刊行された『廣中俊雄先生を偲ぶ』(非売品)に、樋口教授による「廣中先生ゆかりの宝もの二つ」が収録されています。
また法律時報2014年7月号に掲載された樋口教授による「廣中俊雄先生を偲ぶ」も同書に「弔辞(一)」として再録されています。

●現代思想8月号に樋口教授と杉田敦教授による「討議 憲法の前提とは何か(特集 戦後70年)」が掲載されています。

●岩波書店から樋口教授と山口二郎教授の共編書『安倍流改憲にNOを!』が刊行されました。
樋口教授による論考は「序 日本国憲法という文化を創り続けよう」です。

●7月16日に岩波書店から岩波文庫の1冊として、カール・シュミット著・樋口陽一訳『現代議会主義の精神史的状況  他一篇』が刊行されました。
巻末には「訳者解説」もあります。

●7月にかもがわ出版から、奥平康弘教授の単著書『「憲法物語」を紡ぎ続けて』が刊行されました。
樋口教授による「「連戦連敗」、それでも奥平さんには「夢がある」」も巻末に収録されています。
                  =以上、2015年7月更新

●6月25日に岩波書店から刊行された『丸山眞男集 別集 第3巻 1963-1996』の165頁以下に収録されている、1971年「教授・助教授個人の活動(丸山眞男)」についての、管理人のかかわりについて。

私はこの文の存在を以前から知っていましたが、2014年10月発行の本著作集の内容見本にもこの文のことは載っていなかったので念のためと思い、以下の文章を岩波書店宛てメールで本年1月26日に送ったところ、29日に同書店のFさんという『丸山眞男集』『丸山眞男集 別集』ご担当の方から「……『丸山眞男集別集』第三巻に収録するとともに、『丸山眞男集』別巻(第4刷)の著作目録に追加することにいたしました。貴重な情報をお寄せくださり、誠にありがとうございます。……」との返信をいただきました。
平石直昭教授による同巻393頁の「解説」にも「一読者の注意により、本巻に収録できた」と書かれています。
丸山のこの文のことを知ったのは、当サイトの樋口教授の著作目録作成のため、『研究・教育年報』を明治・早稲田の両大学図書館で参照していたからという経緯もあるので、一応ここに書いておきます。 2015年6月25日記

<参考>1月26日に岩波書店に送信したメール:
「『丸山眞男集 別集』が刊行開始されましたが、1995年から刊行された『丸山眞男集』に収録されず、この『別巻』の「著作目録」にも載っていないものとして、『東京大学法学部研究・教育年報1 1969・1970』(1971年11月発行、非売品)127~9頁、に掲載されたものがあります(特に題名は付されていません)。
これは当該期間の研究や講義の報告で、前者については『日本政治思想史研究』刊行以降に著者自身の考え方に生じた主要な変化と根拠について述べられており、後者については自宅で行われた大学院の授業で用いられたテキストなどが記されています。
『丸山眞男集 別巻』の著作目録では1969年の次は1972年に飛んでおり(96頁)、1970年と71年は全くの空白ですが、この記録は1971年に公表された貴重なものではないでしょうか。
生誕百年記念復刊では「今回、新たに発見された新資料・新事実にもとづき別巻を大幅に増補」とありますので、是非この文章も「著作目録」のデータに加え、また可能なら全文を『別集』に掲載してもらえればと思います。

なお丸山教授は1971年度をもって定年を待たず退官したため、この『研究・教育年報』2以降には、丸山によるものは載っていません。」

●季論21春号(28号)に堀尾輝久教授による「奥平康弘先生を悼み9条への想い新たに(巻頭言)」が掲載されています。
同誌には、奥平教授と堀尾教授の対談が掲載されたこともあります(その後単行本に収録)=当サイトの「奥平教授・2014年」参照

●東京新聞6月10日朝刊に「安保法案は立憲主義の危機-立憲デモクラシーの会パネルディスカッション」として、6日(土)に東京大学本郷キャンパスで開かれた会の模様が紹介されています。(中日新聞は6月13日朝刊に)
佐藤幸治・京大名誉教授の基調講演や樋口陽一教授、石川健治教授、杉田敦教授のそれぞれの発言もかなり詳しく紹介されています。
このシンポジウムは朝日新聞6月16日朝刊や同9日朝刊の天声人語で取り上げられていますが、いずれも佐藤教授の発言が中心ですので、樋口教授などの発言も知りたい方は、東京又は中日新聞をご覧になることをお勧めします。
(なお管理人は佐藤教授の著作の熱心な読者とはとても言えませんが、佐藤幸治著『日本国憲法論』成文堂、2011年、が刊行された際に、まず国民主権論争の解説の「監督権力説」の項目を読み、これを唱えた学者として「渡辺宗太郎」の名を見つけ(390頁)、思わずニヤッとしたことが印象に残って?います。←法学教室2009年12月号1頁参照)

●以前の情報ですが、2014年3月に明治学院大学国際平和研究所から刊行された「南を考える 14号」に、樋口教授による「一人ひとりの個人の自由の大切さ-「立憲主義」の意味を考える(特集 日本の今をどう読むか)」が掲載されています。
2013年5月27日の同研究所主催講演会の記録で、質疑応答も含めて約90ページです。

●雑談的な話題で恐縮ですが、6月13日(土)にNHK総合テレビで放送された「ブラタモリ ♯8函館の夜景」に、奥平教授の甥にあたる奥平理・函館高専准教授が番組開始4分後から約25分間出演し、タモリさんを案内されていました。(奥平康弘教授の弟が、同准教授の父親である地理学者の奥平忠志・北海道教育大学名誉教授=2007年8月ご逝去)
番組内でのSMAP・草彅剛さんのナレーションでは「お父さんの代からの地理の専門家。地元函館の地形と歴史の意外な関係を調べています」と紹介されました。
                  =以上、2015年6月更新

●5月20日(水)の神奈川新聞・論説特報面に、「国民安保法制懇」が15日に緊急声明を出した際の記者会見におけるメンバーの発言紹介として樋口教授のものが小林節慶大名誉教授、伊藤真弁護士などのものと共に掲載されています。

●日本学士院紀要69巻3号に樋口教授による「「立憲主義」と「憲法制定権力」:対抗と補完-最近の内外憲法論議の中から」が掲載されています。

●放送レポート5月号に丸山重威氏による「最後まで語り続けた憲法と平和―奥平康弘さんを送る」が掲載されています。
                  =以上、2015年5月更新

●4月に三省堂から刊行された全国憲法研究会編『日本国憲法の継承と発展』に樋口教授による「「自ら好んで戦いにくい戦場を選ぶような議論」をすることについて」が収録されています。
また論究ジュリスト2015年春号・13号(特集 憲法の現況)に、樋口教授と長谷部恭男、南野森両教授による鼎談「いま考える「憲法」」が掲載されています。

●法律時報5月号(特集 裁判所によって創られる統治行為)に、奥平教授による「陳述書」、及び蟻川恒正教授による「「奥平陳述書」解題」が掲載されています。
陳述書は沖縄「密約」訴訟の控訴審において、2010年12月26日東京高等裁判所に提出されたもの。
(なお8ページ注8の塩野宏教授との対談が「情報公開に向けて」とあるのは「情報公開法制定に向けて」が正確です=当サイトの奥平教授・1987年参照)

●東京新聞4月3日(金)朝刊1面トップに、奥平教授の記事が掲載されています。

●3月に三省堂から刊行された共同通信社文化部『書評大全』に、奥平教授が2003年に執筆され共同通信社から配信された書評が収録されています。
書名、初出紙などは当サイトの奥平教授・2003年の欄をご覧ください。
                =以上、2015年4月更新

●現代思想4月臨時増刊号『総特集 菅原文太-反骨の肖像』に、樋口教授による「「何がこわいのかね」-ゴム長靴で行動する知識人・菅原文太」が掲載されています。
改めて樋口教授と菅原さんの対談などをまとめておきます。詳細は当サイトの樋口教授・各年のリストをご覧ください。
 井上ひさしさん、他を含めた音楽雑誌での座談会 1982年
 井上ひさしさんを交えた鼎談 1989年
 福島みずほ参議院議員を交えた鼎談 2011年
 憲法についての対談 2011年
 一緒に出演されたTV番組の単行本化 2012年
 政治状況などについての対談 2013年
 <追記>2011年の対談については、朝日新聞2015年3月26日朝刊の高橋源一郎氏による論壇時評欄「菅原文太の知性 健全な「まだ知らない」」でも紹介されています。

●2014年12月に蒼天社出版から刊行された岡田与好著『競争と結合-資本主義的自由経済をめぐって』に樋口教授が「あとがき」を執筆されています(岡田名誉教授は2014年5月27日に逝去)。
また同書の大沢真理教授による「解題」では、樋口教授が石川健治教授らと参加された早稲田大学でのシンポジウム「自由概念の比較史とその現代的位相」=当サイトの樋口教授・2009年の欄参照、における議論と岡田教授の学説との関係についての言及が約4頁にわたってなされています。
(なお同書8頁に樋口著『転換期の憲法』の出版社が「学陽書房」とありますが、これは「敬文堂」が正しいです。勿論書名も正確には『転換期の憲法?』です。)
ご参考までに樋口教授と岡田教授とのかかわりは以下のとおりです。詳細は当サイトの樋口教授・各年のリストをご覧ください。
 岡田教授の著書の書評 1975年と1988年 =前者は樋口教授の著書に再録されていません。
 山室信一教授を交えた鼎談(書籍) 1983年
 岡田教授の著書の合評会 1988年
 岡田教授の著書の書評 1988年
 井上達夫教授を交えた鼎談 1991年
           =以上、2015年3月更新

●2015年2月8日(日)朝日新聞朝刊に杉田敦教授による、樋口陽一著『加藤周一と丸山眞男』石川健治編『学問/政治/憲法-その連環と緊張』=樋口教授傘寿記念論文集として刊行されたもの、の書評が掲載され、また同じ読書欄の「ニュースの本棚 フランスの政教分離」で、伊達聖伸准教授により樋口教授の共著書『思想としての<共和国>』=当サイトのリスト番号はB⑮、が取り上げられています。

杉田教授はこの書評で『学問/政治/憲法』につき、そこに収められた石川健治「窮極の旅」を「樋口の師、清宮四郎の理論的背景をハンガリーまで辿る……興味深い論文」とされていますが (なお同書25頁の尾高朝雄と清宮が一緒に写った写真の説明文で「清宮士郎」となっているのは、場所が場所なだけに目立ってしまい残念です)、
杉田教授とは法政大学法学部の同僚である思想史の市村弘正教授(このお2人の共著書『社会の喪失-現代日本をめぐる対話』中公新書、2005年、は名著だと思います。)は、みすず2015年1・2月合併号の「読書アンケート特集」にて、酒井哲哉・松田利彦編『帝国日本と植民地大学』ゆまに書房、2014年、を取り上げられ、特にその中の石川健治「「京城」の清宮四郎-『外地法序説』への道」は、「スケールの大きい刺戟的な論考で触発された」と評されていることを付言します。

さらについでながら石川教授による最初に公表された「京城」研究論文は「コスモス-京城学派公法学の光芒」酒井哲哉編『「帝国」日本の学知 第1巻 「帝国」編成の系譜』岩波書店、2006年、ですが、御厨貴教授は同書の書評(毎日新聞2006年4月2日朝刊)でこの石川論文を「白眉」と評されており、是非これらの石川教授の論文が1冊にまとめられることを期待したいと思います。

2015年2月4日(水)の朝日新聞朝刊に、木村草太准教授による追悼文「憲法見つめた厳しい楽観論者-奥平康弘さんを悼む」が掲載されています。
この追悼文の冒頭に言及されている「東大名誉教授に「研究者の年代別の生産性」を尋ねたアンケート」は、当サイトの奥平教授・2000年の欄にあります。

2015年2月3日(火)の信濃毎日新聞と京都新聞(いずれも朝刊)に、樋口陽一教授による「個としてつないだ希望-奥平康弘さんを悼む」が掲載されています。奥平教授の1999年撮影の写真も掲載されています。(信毎は「9条の効果つないだ希望-奥平康弘さんを悼む」
さらに2月6日(金)琉球新報、2月8日(日)神奈川新聞にも掲載(いわゆる共同配信なので他の地方紙にも掲載されているかも知れませんが、あくまで私が直接確認したもののみ掲載)。

みすず2015年1・2月合併号の恒例特集「読書アンケート」にて、岡野八代教授(政治思想)が奥平康弘・山口二郎編『集団的自衛権の何が問題が』を、ルポライターの鎌田慧氏が加藤周一・樋口陽一著『時代を読む』を、それぞれ取り上げられコメントされています。
                     =以上、2015年2月掲載

本の窓2015年2月号の特別企画「追悼菅原文太さんへ」にて、樋口陽一教授が追悼メッセージを寄せています(丹羽宇一郎氏、半藤一利氏など、同誌の連載「外野の直言、在野の直感」で対談された計12人の文が掲載)。

2014年12月に本の泉社から刊行された『堀尾輝久対談集 自由な人間主体を求めて』に、堀尾教授と奥平教授、樋口教授との対談がそれぞれ再録されています。(対談の初出は、このトップページ参照)

2014年に地方紙に掲載された奥平・樋口両教授のインタビューをこのたびまとめて確認しましたので、以下に掲載します。
 信濃毎日新聞1月1日(水)朝刊 樋口陽一教授「安倍政権どう考える(年始特別インタビュー)」
   1月3日の沖縄タイムスと琉球新報にも掲載
 北海道新聞4月12日(土)夕刊  樋口教授「国民主権でも独裁の恐れ(憲法って何?Ⅱ-立憲主義②)」
 信濃毎日新聞8月14日(木)朝刊 奥平康弘教授「平和文化今もあるはず(山ろく清談)」
   同紙の山ろく清談欄には、かつて樋口教授も登場されています。このトップページの下にある2010年8月の更新記録をご覧ください。

少し前の情報ですが、山形新聞2014年9月25日朝刊に樋口陽一教授による「ジェラール・マルツェル氏を悼む-東北を愛した、青い眼の西行」が掲載されています。
マルツェル氏はパリ大学名誉教授、8月に滞在中の仙台にて79歳で急逝。樋口教授は同氏について著書『ふらんす』及び1993年の論考でも言及されています。これらについては当サイトこのトップページ下方の2008年の更新記録欄でご確認ください。

信濃毎日新聞2015年1月18日(日)朝刊に、橘川俊忠・神奈川大学名誉教授による樋口陽一著『加藤周一と丸山眞男』の書評が掲載されています。
<追記>河北新報、京都新聞、琉球新報の2015年1月25日(日)朝刊、沖縄タイムス1月24日(土)、さらに2月16日(月)神奈川新聞にも掲載(いわゆる共同配信で他の地方紙にも掲載されているかも知れませんが、あくまで私が直接確認したもののみ掲載)。

朝日新聞2014年12月28日(日)朝刊の地域面・宮城全県版(29ページ)に、樋口陽一教授による菅原文太さんの追悼文が掲載されています。
菅原さんが沖縄の日刊紙を自宅でとっていたこと、1月の都知事選での細川元首相応援のとき菅原さんの傍らに樋口教授がいたこと、この欄でもしばしば紹介している色川大吉教授と出演された番組のこと、井上ひさしさんを加えた鼎談(当サイトの樋口教授・1989年の欄参照)のこと、などが取り上げられています。
また1982年撮影の樋口教授・井上さん・菅原さんらが肩を組んだ写真も掲載されています。
        

1月8日に岩波書店から奥平教授の共著書『憲法九条は私たちの安全保障です。』(ブックレットNo.918)が刊行されました。
共著者は梅原猛、大江健三郎、澤地久枝、鶴見俊輔、池田香代子、金泳鎬、阪田雅裕。奥平教授による論考は「誇りのもてる国となるために」。
                        =以上、2015年1月掲載

更新記録(2014年):

2014年の管理人 =2014年中に当サイトのリストに追加した、過去(2010年以前)の両教授の論考リストなど

12月に平凡社から、樋口陽一教授の単著書『加藤周一と丸山眞男-日本近代の<知>と<個人>』が刊行されました。
同書は加藤周一を主題とした2009年の講演(公刊は2010年)と丸山眞男を主題とした2005年の講演(公刊も同年)をもとにそれぞれ書き直されたⅠⅡ章と、書き下ろしのⅢ章「「個人の尊厳」=「憲法」-「外来」と「内在」の軋みの中で」、さらに加藤と丸山の著作集の月報に書かれた「オマージュ」(2010年と1996年)を加えて構成されています。
なお樋口教授には題名に「丸山眞男」を含む、同書に収録されていない論考があと3点ありますので、それらは当サイト内の丸山眞男(1914-1996)生誕100年のページにまとめておきました。併せてご参照ください。

12月14日(日)深夜1:10~2:40(=15日の午前)、NHK・Eテレにて、樋口陽一教授が菅原文太さん、色川大吉教授と出演された『日本人は何を考えてきたのか 第2回「自由民権 東北で始まる」』が再放送されます。

法学セミナー12月号にて「国民安保法制懇2014年9月29日記者会見」が掲載され、集団的自衛権に関する樋口教授の発言も紹介されています。
                        =以上、2014年12月掲載

かなり以前の情報ですが、自然と人間2013年5月号と6月号に、樋口教授と菅原文太さんの対談「危険な政治に負けずに一人ひとりが声を出そう!」(前編)(後編)が掲載されています。

やや以前の情報ですが、5月に発行されたthe座80号に樋口教授による「「おにぎりの芯」としての憲法-『兄おとうと』からのメッセージ」(特集 吉野作造を知っていますか?)が掲載されています。
なお同誌の創刊号にも、樋口教授の文章(井上ひさしさんに関するもの)が掲載されています。詳細は当サイトの「樋口教授・1984年」をご覧ください。
また樋口教授による吉野作造についての文章は、「樋口教授・1995年」にもあります。

9月25日に岩波書店から刊行予定とされていた石川健治編『学問/政治/憲法』は刊行日未定となったことを以前この欄でお伝えしましたが、12月25日発売予定となりました。 =神保町の岩波ブックセンター(信山社)店頭における情報より
 同書のPR文に「……樋口憲法学。どう対峙し、継承していくのか。……政治と切り結びながら営まれる学知のありかたを考察する論文集」岩波書店の新刊案内2014年9月号、とあり、事実上樋口陽一教授傘寿記念論文集として企画されたものと思われるので、併せてご紹介しておきます。
                        =以上、2014年11月掲載

10月に発行された季論21の2014年秋号/26号に、奥平教授と教育学者の堀尾輝久教授の対談「歴史の岐路で問う国のかたち、人のかたち」が掲載されています。
同誌には以前、樋口教授と堀尾教授の対談も掲載されました。当サイトのこのトップページの下方2012年2月の更新記録をご覧ください。
                        =以上、2014年10月掲載

 <重要なお知らせ> 
OCNのホームページサービスが近々終了するため、当ホームページは
2014年10月7日(火)、こちらのURLに引っ越しました。 
ブックマークなどされている方は、変更をお願いします。
なお、当サイトの更新情報専用ブログのURLと管理人宛メールアドレスの変更はありません。

従来のURLのページは2014年10月29日をもって完全に公開を終了しました。
今後も当サイトをよろしくお願いします。

      
新しいURL= http://www.sak75.sakura.ne.jp/

       従来のURL= http://www10.ocn.ne.jp/~sak/  2014年10月29日まで 
         こちらの昔のURLは11月以降もまだインターネット上にサイトが残っている場合がありますが、
         10月以降の更新は全く反映されていません。最新の情報は新しいURLのみからご覧いただけます。

朝日新聞8月2日(土)朝刊・宮城全県版地方面に、樋口陽一教授へのインタビュー抑止力が欠落した日本の政治」(とことんインタビュー)が掲載されています(聞き手は石橋英昭・編集委員)。朝日新聞9月22日(月)朝刊の天声人語欄でも紹介されています。

朝日新聞9月14日(日)朝刊、読書欄の明戸隆浩「ヘイトスピーチ-「規制か自由か」を超えて(ニュースの本棚)」にて、表題に関する4冊のうちの1つとして、奥平教授の『「表現の自由」を求めて』が紹介されています。

8月に北海道新聞社から刊行された同社編『集団的自衛権行使に反対する声明・決議・意見書』に、奥平教授へのインタビュー「集団的自衛権とは憲法とは」が収録されています。
                        =以上、2014年9月掲載

8月に、昨年10月かもがわ出版より刊行された樋口陽一、奥平康弘、小森陽一著『安倍改憲の野望』の「増補版」が刊行されました。
小森教授による「自衛隊の海外での武力行使の大転換-安倍内閣の閣議決定の意味すること」が追加されています。

7月に発行されたSocial Science Journal Vol.17,No2(OXFORD UNIVERSITY PRESS)に、Chris Winkler氏(German Institute for Japanese Studies)による、2013年刊行の奥平教授の共編著書『改憲の何が問題か』の書評(英文、約3ページ)が掲載されています。

やや遅れた情報ですが、4月に風行社から刊行された永見文雄、三浦信孝、川出良枝編『ルソーと近代─ルソーの回帰・ルソーへの回帰(ジャン=ジャック・ルソー生誕300周年記念国際シンポジウム)』に樋口教授による「法理論家としてのルソー、または『社会契約論』副題の意味すること」が収録されています。(シンポジウムは2012年9月14~16日に東京で開催)
なお論文の最後にある樋口教授ご自身の説明によると、2012年刊行『長谷川正安先生追悼論集』に寄せられた「「ルソーの立憲主義」をめぐって」と重なる部分が多いとのことです。
                        =以上、2014年8月掲載

5月に同時代社から発行された『民主主義教育21 Vol.8 現代政治と立憲主義-憲法教育の実践へ』に樋口教授へのインタビュー「現代憲法状況と憲法教育への視点」が掲載されています。

7月15日に岩波書店から奥平教授と山口二郎教授の共編著書『集団的自衛権の何が問題か-解釈改憲批判』が刊行されました。 
奥平教授は「はじめに-平和主義を勝ち抜こう」を執筆されています。

7月16日に、講談社から1994年に刊行された(その後1997年に講談社文庫に)、樋口教授と井上ひさし氏の共著書『「日本国憲法」を読み直す』(当サイトでの番号はA⑩とA⑩-2)が、岩波現代文庫として刊行されました。
単行本及び講談社文庫にあった、樋口教授執筆の「エピローグ」は割愛されています。
代わって1995年の井上氏と樋口教授の対談と、2011年6月に開催された樋口教授による井上氏をテーマとした講演録が、それぞれ収録されています。
この2つの初出については、前者は樋口教授・1995年欄、後者はこのトップページの2013年2月の更新記録欄を、それぞれご覧ください。

なお樋口教授による「岩波現代文庫版あとがき」には、1993年の対談の初出誌が「小説現代」となっていますが、これは「現代」が正しいです。
いずれも講談社発行の月刊誌で、「小説現代」は現在も刊行中ですが、「現代」(その後2002年に「月刊現代」」に改称)は2009年1月号をもって休刊となったので、両者の混同があったのかもしれません。

法学セミナー7月号の「LAW JOURNAL」欄「「立憲デモクラシーの会」設立-2014年4月18日記者会見」にて、奥平教授と山口二郎教授が共同代表となり設立された同会の紹介と発足記者会見における奥平教授、石川健治教授の発言などが、写真とともに紹介されています。
                        =以上、2014年7月掲載

1月に北海道新聞社から刊行された『特定秘密保護法を読む-全条文 反対声明・意見書』に、
奥平教授が呼びかけ人の1人となっている「秘密保護法の制定に反対する憲法・メディア法研究者の声明」(2013年10月11日)と、
樋口教授らが結成された「特定秘密保護法案に反対する学者の会」による「特定秘密保護法の強行可決に強く抗議します」(2013年12月7日)の、それぞれ全文が掲載されています。

北海道新聞6月22日(日)朝刊にジャーナリストの吉岡忍氏による、奥平教授と木村草太准教授の共著書『未完の憲法』の書評が掲載されています。

法律時報7月号に、樋口教授による特別寄稿「廣中俊雄先生を偲ぶ」が掲載されています。
(広中教授の訃報は、私は新聞紙上では見ることがなく「創文」2014年春号/季刊13号の「創文通信」で知りました。小粥太郎教授の言われる「三羽烏」=法学セミナー2010年4月号、が全員逝去されたことになります。広中、樋口両教授が参加された座談会については、当サイトの樋口教授1990年の欄参照)

5月下旬から開催されている河出書房新社の「選書フェア」のリーフレットに、劇作家の宮沢章夫氏による樋口著『いま憲法は「時代遅れ」か』の推薦文が掲載されています。

6月に七つ森書館から刊行された、戦争をさせない1000人委員会編『すぐにわかる集団的自衛権ってなに?』に、奥平教授のコメント「子どもたち、子孫に申し訳ないことになる」が掲載されています。
                          =以上、2014年6月掲載

5月16日に、小学館から1997年に刊行された樋口教授と加藤周一氏の共著書『時代を読む-「民族」「人権」再考』(当サイトでの番号はA-⑬)が、岩波現代文庫として刊行されました。

『法制史研究63-法制史学会年報2013』に、出口雄一教授による樋口教授の共編書『長谷川正安先生追悼論集 戦後法学と憲法-歴史・現状・展望 』(当サイトの著作リストページでの番号はD26)の書評が掲載されています。

論究ジュリスト春号(9号)に、樋口教授による「精神の砥石、論理の鋳型、こころの苗代(私の三冊)」が掲載されています。

書斎の窓5月号の「特別企画 碧海純一先生を偲んで(2) 生涯の交流」に、樋口教授による「仙台・東京・ハーグでの碧海純一先生」が掲載されています。
2013年9月28日に東京大学山上会館で開催された「追悼シンポジウム」の記録です。

北海道新聞5月3日朝刊の特集面に、「改憲、解釈変更の是非 専門家に聞く」として奥平教授による「最重要の9条固持を」が掲載されています。
                          =以上、2014年5月掲載

4月にスペース伽耶から発行された社会評論2014年春号(176号)に、奥平教授による「憲法と特定秘密保護法と「知る権利」」-「人権と報道・連絡会」のシンポジウム基調報告より(特集 懐憲の危機になにをなすべきか)」が掲載されています。

東京弁護士会発行のLIBRA2月号に、樋口教授による「憲法の「うまれ」と「はたらき」-改憲論議の背景をあらためて整理する」が掲載されています。

朝日新聞4月26日(土)夕刊、「あのときそれから」欄の「日本国憲法(下)戦争放棄」にて、樋口教授のコメントがあります。

奥平教授と木村草太准教授との共著書(対談)『未完の憲法』が、潮出版社から刊行されました。(奥付の発行日は5月3日)
また潮5月号に、姜尚中教授による「【ワイド書評】私たちが目指す平和とは何か-『未完の憲法』を読んで。」が掲載されています。
                          =以上、2014年4月掲載

1月にスペース伽耶から刊行された内田雅敏著『想像力と複眼的思考-沖縄・戦後補償・植民地未清算・靖國』に、内田弁護士が昨年公表された樋口著『いま、「憲法改正」をどう考えるか』の書評(このトップページの2013年11月更新分参照)が再録されています。

情報産業労働組合連合会発行の機関紙「Report」1・2月号(特集 年の初めに憲法を考える)に樋口教授の「自民党改憲草案は市場原理主義の憲法への反映だ-憲法問題の所在を確かめる情報労連・NTT労組弁護団総会 特別講演から」が掲載されています。

こちらもやや遅れた情報ですが2013年8月に刊行された山元一、只野雅人編『フランス憲政学の動向-法と政治の間』(慶應義塾大学出版会)に、樋口教授による「まえがき-憲法学の「法律学化」と「政治学的傾向」をこえて?」が収録されています。

やや遅れた情報ですが、福音と世界2013年4月号と6月号に奥平教授による「自民党改憲草案の意味するもの①②(続いのちを軽んずる政治に対して)」が掲載されています。
なお②には副題として「-天皇制の再強化」が付いています。また②の文末には「(続く)」とありますが、現在のところ同誌に③は掲載されていないようです。
                          =以上、2014年2月掲載

2013年に地方紙に掲載された奥平・樋口両教授の寄稿・インタビュー、及びその著書の紹介記事などをこのたびまとめて確認しましたので、以下に掲載します。
 北海道新聞5月3日(金・祝)朝刊  奥平康弘「怪しくなる憲法の存立-条文ごとに個性的な歴史」(各自核論) =奥平教授論考(新聞掲載としてはかなり長いもの)
 信濃毎日新聞6月23日(日)朝刊 樋口教授インタビュー「改憲「決めさせない」英知必要」 =著書『いま、憲法改正をどう考えるか』の紹介
   同日の中日、下野、中国、琉球の各新聞と7月7日(日)静岡新聞、8月18日(日)の長崎新聞にも掲載
 河北新報6月30日(日)朝刊 樋口教授インタビュー「護憲の資産後世にも」(「争論」2013参院選(上)憲法)
 東京新聞7月15日(日) 樋口教授インタビュー「少しでもまし選ぼう」(7・21参院選 岐路 一票を聞く 下)
 
 河北新報5月29日(木)朝刊1面コラム「河北春秋」欄 =樋口著『いま、憲法は「時代遅れ」か』と「96条の会」の紹介
 信濃毎日新聞6月6日(木)夕刊1面コラム「今日の視角」欄 井出孫六「碩学の新著に学ぶ」 =樋口著『いま、憲法改正をどう考えるか』の紹介
                          =以上、2014年1月掲載

更新記録(2013年):

2013年もあとわずかですが、本年も奥平、樋口両教授の論文リストには合計で50本以上、新たに確認したものを追加しました。
時期も1960年代から2000年代までにわたっており、当然ながら国立国会図書館の雑誌(論文)検索などではヒットしないものがほとんどです。
信濃毎日新聞、北海道新聞(主に奥平教授)や河北新報(主に樋口教授)などの地方紙へ寄稿したものもかなり追加しました。
 最新のものとは異なり過去の分の確認できたものを新たに掲載した時は、特にこのトップページや更新情報ブログではお知らせしていないので、過去の分の情報を必要な方は適宜プリントアウトするなどしてご確認下さい。
 最近1年間に新たに確認したもののいくつかをピックアップすると奥平教授のものは、長沼判決・札幌地裁についての林修三、田口精一氏らとの座談会(1974)、長沼ナイキ訴訟控訴審判決についての渡辺恒雄氏司会による杉原泰雄教授らとの座談会(1976)、犯罪報道をめぐる本田靖春氏らとの鼎談(1984)、戒能道孝の著書の紹介(1985)、マイケル・サンデル著『これから「正義」の話をしよう』の書評(2010)、など。
 樋口教授のものは、出版社のPR誌に掲載されたフランスについてのエッセイ(1982)、司法書士会連合会での講演(1983)、井上成美についての出身高校での講演(1993)、法学の教科書についてのエッセイ(同)、法学部新入生へのアドバイスを中心としたインタビュー(1994)、一橋大学主催の国際シンポジウムでの英語でのコメント(1995)など。
詳細は各年の一覧からご確認下さい。   2013.12.28記

少し前ですが、日本経済新聞9月12日朝刊の1面コラム「春秋」欄は、樋口教授の1996年の論文を話題として書かれています。
その論文はA-25『憲法 近代知の復権へ』に収録されており、この論文集が今年9月に平凡社ライブラリーとして刊行されたのを機に同欄の筆者が読んで取り上げられたものと思われます。

朝日新聞12月11日(水)朝刊の「どうする秘密法」欄に奥平教授へのインタビューが掲載されています。 

信濃毎日新聞12月4日朝刊に、奥平教授へのインタビュー「実質的な憲法9条改正-秘密保護法と集団的自衛権」が掲載されています。 
                       =以上、2013年12月更新

法と民主主義7月号と情況(第4期)7・8月合併号に、内田雅敏弁護士による書評「樋口陽一著『『いま、「憲法改正」をどう考えるか』(岩波書店)を読む』」が掲載されています。(両誌ともほぼ同一内容)

朝日新聞11月24日(日)朝刊の「異議あり特定秘密保護法案」欄に樋口教授へのインタビューが掲載されています。 

Journalism11月号(特集 「ヘイトスピーチ」を考える)に、奥平教授へのインタビュー「法規制はできるだけ慎重に むしろ市民の「文化力」で対抗すべきだろう」が掲載されています。

10月に発行された「公法研究75号」の<学会展望 憲法>欄にて駒村圭吾教授により、今年の春に刊行された両教授の単行本=樋口著『いま、「憲法改正」をどう考えるか-「戦後日本」を「保守」することの意味』、奥平、樋口編『危機の憲法学』及び奥平他編『『改憲の何が問題か』のそれぞれに収録されている論文のいくつかがコメントつきで紹介されています。
『危機の~』については樋口執筆「「危機」への知の対応-16世紀と20世紀:2つの例」、『改憲の~』については奥平執筆「自民党「日本国憲法改正草案」と天皇」も取り上げられています。

世界12月号に樋口教授による「なぜ立憲主義を破壊しようとするのか─現状を見定めることの責任」が掲載されています。
                      =以上、2013年11月更新

10月30日にかもがわ出版より樋口陽一、奥平康弘、小森陽一著『安倍改憲の野望』が刊行されました。
                      =以上、2013年10月更新

9月に有斐閣から刊行された内田貴、大村敦志、他編『星野英一先生の想い出』に、樋口教授による「星野先生とフランス、そしてもう一つのこと」が収録されています。

9月に、2002年に東京大学出版会から刊行された樋口陽一著『憲法 近代知の復権へ』=当サイトでの整理記号はA-25、が平凡社ライブラリーとして刊行されました。 
                      =以上、2013年9月更新

6月に学文社から刊行されたNPO法人放送批評懇談会50周年記念出版委員会監修・編集『放送批評の50年』に、奥平教授が放送批評1991年3月号に公表された論考が再録されています。タイトルなどは当サイトの「奥平教授・1991年」欄でご確認下さい。

潮9月号に、奥平教授による「憲法は国民が国家権力を管理するためにある。」(特別企画 岐路に立つ平和 戦後日本のゆくえ)が掲載されています。
                      =以上、2013年8月更新

7月に小学館から刊行された菅原文太と免許皆伝の達人たち『ほとんど人力』に、本の窓2011年5月号と6月号に掲載された菅原さんと樋口陽一教授の対談が再録されています。
                     =以上、2013年7月更新

6月に岩波書店から刊行された、岩波書店編集部編『これからどうする-未来の作り方』に奥平教授による「「未完のプロジェクト」として憲法を活かそう」が収録されています。

朝日新聞6月11日(火)夕刊に、「96条の会」結成についての樋口教授へのインタビュー「改憲は戦後の知恵壊す」が掲載されています。
また法学セミナー7月号の「ロー・ジャーナル」欄に、編集部による「「96条の会」発足─2013年5月23日記者会見」の記事があります(首相又は政権の名前が4箇所中3つで「安部」となっていたりはしますが)。
                     =以上、2013年6月更新

5月28日(火)に奥平康弘教授の共編著書『改憲の何が問題か』(共編者=愛敬浩二、青井未帆)が岩波書店から刊行されました。
奥平教授による論考は「自民党「日本国憲法改正草案」と天皇」です。

5月24日(金)に樋口陽一教授の単著書『いま、「憲法改正」をどう考えるか-「戦後日本」を「保守」することの意味』が岩波書店から刊行されました。

5月に発行された『論究ジュリスト第5号(2013年春号)』の巻頭言「「考える」ということ-建設と、既存知からの解放と」を樋口教授が書かれています。

毎日新聞5月7日(火)夕刊の「特集ワイド 憲法96条改正すれば民意は反映されるか」に、樋口教授のコメント「「根本の議論」が欠落」が掲載されています。
毎日新聞5月3日(金・祝)朝刊に、憲法96条改正についての樋口教授へのインタビューが掲載されています。(別の面には憲法の課題に関する長谷部恭男教授へのインタビューもあります)

5月に刊行された全国憲法研究会編『憲法問題24号 2013』(三省堂)に、奥平教授による「教育における自由と自律」[特集]オートノミー ─自律・自治・自立 第2部人権とオートノミー)が収録されています。2012年10月8日に開催された同研究会秋季研究総会シンポジウムの報告です。
なお同書152頁には、当日の奥平教授の報告テーマは「教育における自律と自由」(=「自由」と「自律」が逆)となっています。

婦人之友5月号に、樋口教授による「憲法を「保守」する賢明さを-安倍政権の「改憲」案を問う(いま日本で)」が掲載されています。
                     =以上、2013年5月更新

図書新聞5月4日号(3109号)の「憲法特集」に、奥平教授へのインタビュー「憲法の魂-歴史的認識を欠きすぎている日本」が1面に掲載されています(インタビュアーは米田綱路氏)。
かつて同紙の4月末頃発行の「憲法特集」号には、奥平教授が毎年のように寄稿などされていましたので、当HPにてご確認下さい。

4月に日本評論社から刊行された三宅義子、纐纈厚編『憲法の力』に、奥平教授による「憲法を生かそう!-私たちは今どこにいるのか」が収録されています。

法学セミナー5月号に樋口教授による「<時代>の中で考えた司法論-一憲法研究者の例」([特集]時代の中での司法・法学─創刊700号記念特集)が掲載されています。
(なお4ページ左側・Ⅲの6~7行目「法律タイムズ」は「判例タイムズ」が正しいはずですが)

4月に信山社から刊行された(奥付の日付は3月)、フランス憲法判例研究会編『フランスの憲法判例Ⅱ』の「序文」を樋口教授が書かれています。

4月4日に岩波書店から、奥平教授の共著書『いま、憲法の魂を選びとる』(ブックレット867)が刊行されました。(共著者=大江健三郎、澤地久枝、三木睦子、小森陽一)。以前お知らせした『この国は民主主義の国か』からタイトルが変更になりました。
奥平教授による「いま一度、魂を選びとる」と、奥平教授と小森陽一教授の対談「国民主権を守る思想としての憲法」が収録されています。
                     =以上、2013年4月更新

朝日新聞3月31日(日)の書評欄に奥平康弘、樋口陽一編『危機の憲法学』の、上丸洋一氏による書評が掲載されています。
なお上丸氏は朝日新聞編集委員ですが、その単著書『『諸君』『正論』の研究』(2011年、岩波書店)と『原発とメディア』(2012年、朝日新聞出版)はいずれも管理人は刊行直後に購入して興味深く読ませて頂いたお薦めのノンフィクションです。
また奥平著『憲法の想像力』314頁にも、上丸氏の名前が出てきます。

朝日新聞3月7日朝刊に、昨年12月の衆議院議員選挙の一票の格差訴訟における東京高裁違憲判決の記事中、奥平教授によるコメント「国会は甘えている」が掲載されています。

3月に河出書房新社から刊行された『文藝別冊-KAWADE夢ムック 総特集井上ひさし』に、樋口教授が1974年に公表された井上ひさしさんについての文章が再録されています。タイトル、初出誌については、当サイト内の[樋口教授・1974年]の欄をご覧下さい。

3月に勁草書房から、樋口陽一著『五訂 憲法入門』が刊行されました。 

2月に発行された早稲田法学88巻1号に、樋口教授による「ある劇作家と共に<憲法>を考える-井上ひさし『吉里吉里人』から『ムサシ』まで」が掲載されています。
これは2011年6月15日(水)午後1時から早稲田大学大隈講堂で開催された、早稲田大学法学会主催「第90回法学会大会」における講演の記録です。
この早稲田法学の誌面内には以上の日時・場所などのデータが記載されていませんので、ご参考までに管理人が得た情報として掲載します。

この講演記録にも出てくる井上さんの『夢の裂け目』については、その新国立劇場での公演のパンフレットに樋口教授が文章を寄せています。当サイトの「樋口教授の論文リスト」のページの2001年の欄をご覧下さい。その他、樋口教授と井上ひさしさんとの対談及び樋口教授による追悼文なども、上記リストの各ページでご確認下さい。
                     =以上、2013年3月更新

世界3月号(特集 安倍「改憲政権」を問う)に、奥平教授による「「自主憲法制定=全面改正」論批判」と、樋口教授の「「決める政治」と決めさせない「市民」-いま憲法を「保守」する意味」、が掲載されています。

2月15日に弘文堂から奥平康弘、樋口陽一両教授の編著書『危機の憲法学』が刊行されました。
                     =以上、2013年2月更新

樋口教授から管理人宛に、奥平康弘、樋口陽一編『危機の憲法学』(弘文堂)を御恵送いただきました。 
 奥付けの発行日の日付は2013年2月15日ですので、書店にも間もなく並ぶと思われます。両教授による共編著書は初めてです。
 樋口教授の論考は、
「「危機」への知の対応-16世紀と20世紀:2つの例」、奥平教授の論考は「憲法第9条・考」。他に長谷部恭男、石川健治、蟻川恒正各教授のものなど全14論文収録です。    =2013年2月10日記
            
<追記>石川健治教授によるとこの本は「2012年度全国憲法研究会のテーマ候補のうち、「Kontrolle-菅政権の半年間」がボツになったことを惜しんだ早稲田大学の中島徹教授と、3・11以来同様の危機意識を抱いていた編集者が奔走して出来た」ものだそうです(『東京大学法学部研究・教育年報22』2013年、より)。                           



更新記録(2012年):
本年1月15日(日)にNHK・Eテレで放映された、樋口教授が菅原文太さん、色川大吉東京経済大学名誉教授と共に出演された『日本人は何を考えてきたのか 明治編 文明の扉を開く』第2回「自由民権 東北で始まる」が、2013年1月3日(木)午前2時15分~=1月2日深夜、再放送されます。
                     =以上、2012年12月更新

やや以前の情報ですが、3月に発行された日仏文化No.81に樋口教授による「遅塚忠躬さん・回想」が、また2011年9月に発行された同誌No.80に「法・歴史・記憶」(特集 植民地主義の過去、未来のための記憶)がそれぞれ掲載されています。
                     =以上、2012年11月更新

信濃毎日新聞10月26日朝刊の石原都知事の辞職記事中、奥平教授のコメント「形式的な改憲論違和感」が掲載されています。

信濃毎日新聞10月6日朝刊の政府の女性皇族結婚後の皇室活動に関する論点公表の記事中、奥平教授のコメント「根本的な議論が必要」が掲載されています。
                    =以上、2012年10月更新

9月に日本評論社から刊行された『3.11で考える日本社会と国家の現在-新・総合特集シリーズ(別冊法学セミナー)1』に、法学セミナー2011年12月号に掲載された樋口教授による「<3.11>後に考える「国家」と「近代」―「耐えられぬほどの軽さ」で扱ってよいか」が収録されています。

図書9月号に奥平教授による「あるライブラリアンの軌跡」が掲載されています。 
なおこの文章中に登場する「藤田晴子」については、その著書に対する奥平教授による書評があります。当サイトの奥平教授の「著作リスト・1985年」の欄をご参照下さい。
                   =以上、2012年9月更新

1月に樋口教授が出演されたNHKのTV番組(1月の当HPの更新記録欄参照)が同タイトルの書籍となって、7月にNHK出版からNHK取材班編著『日本人は何を考えてきたのか 明治編 文明の扉を開く』として出版されました。
同書第2章「自由民権 東北で始まる」に一緒に出演された俳優の菅原文太さん、色川大吉・東京経済大学名誉教授のものと共に、放送では割愛された発言も含め収録されています。
                    =以上、2012年7月更新

5月に岩波書店から「書物復権」企画の1冊として、奥平教授の『「表現の自由」を求めて- アメリカにおける権利獲得の軌跡』(当サイトでの著作一覧での番号はA-21)が復刊されました。1999年の刊行以来の2刷で、定価も当時と同じ3900円(本体)です。

5月に日本評論社から樋口教授の共編書『長谷川正安先生追悼論集 戦後法学と憲法-歴史・現状・展望 』(共編者=杉原泰雄、森英樹)が刊行されました。
樋口教授よるものとして、論説「「ルソーの立憲主義」をめぐって-『社会契約論』を副題『国法諸原理』に即して読む」と、随想「追想-一九六一年モンパルナスに始まって」(後者は法律時報2010年8月号「特別企画=長谷川正安先生を語る」に掲載されたもの)の2点が収録されています。
(なお、しんぶん赤旗2009年11月3日=長谷川教授ご逝去から約3ヵ月後、にも、「故長谷川正安さんのこと」と題した樋口教授の追悼インタビューが載っています=当サイトではこれまでお知らせし忘れていました。)

 また奥平教授による随想「おそるおそるの長谷川正安先生」も同書に収録されています。
          
    右は追悼企画掲載の法律時報2010年8月号。左は長谷川教授と樋口教授との「対論」掲載本(詳細は当サイトの「樋口教授・1994年」の欄参照)。

5月発売の「論究ジュリスト1号(2012春号)」掲載の特別座談会「第8回日仏法学共同研究集会 情報」に樋口教授が北村一郎、小粥太郎、白取祐司各教授らと共に参加されています。

5月2日(水)朝日新聞朝刊・オピニオン面に樋口陽一教授インタビュー「戦時世代が語る憲法といま」が掲載されています。 1面の3/4ページにわたるものです。
                             =以上、2012年5月更新

4月に平凡社から『新版 アメリカを知る事典』が刊行されました。
1986年刊行の初版同様、樋口教授が項目執筆者のお一人です。執筆項目については、当HPの「樋口教授 1986年」欄でご確認下さい。
                            =以上、2012年4月更新

3月に日本評論社から、樋口教授の共編書『国家と自由・再論』(共編者=森英樹、高見勝利、辻村みよ子、長谷部恭男)が刊行されました。
樋口教授による論説は「学説の「一貫」と「転換」―「学説と環境」再論」です。

CS「朝日ニュースター」の番組「ニュースの深層」3月28日(水)放送分に樋口陽一教授が出演されました。
テーマは「「人権」は欧米の押し付けか」、司会は土井香苗氏(弁護士、ヒューマン・ライツ・ウォッチ)、放送時間は午後8時~8時55分。

法学セミナー4月号の「特集Ⅰ法学入門2012」に樋口教授による「[憲法]価値問題を調整する知慧」が掲載されています。
なおかつて同誌増刊『法学入門』(法学セミナー増刊)にも樋口教授による「憲法(新・法律学への招待)」が掲載されています。詳細は当HPの「樋口教授 1984年」の欄参照。
                             =以上、2012年3月更新

1月に発行された「季論21第15号・2012年冬号」(本の泉社)に、樋口教授と堀尾輝久教授の対談「明日への思考―近代、自由、憲法、教育」が掲載されています。

2月に岩波書店から刊行された岩波書店編『記録 沖縄「集団自決」裁判』に奥平教授による「名誉毀損と表現の自由」が収録されています。
                             =以上、2012年2月更新

1月15日(日)午後10:00~11:30にNHK・Eテレで放映された『日本人は何を考えてきたのか 明治編 文明の扉を開く』の第2回「自由民権 東北で始まる」に樋口教授が菅原文太さん、色川大吉東京経済大学名誉教授と共に出演されました。
(菅原さんと樋口教授の昨年の対談などについては、以下にある2011年の更新記録の5月の欄参照)

樋口教授の著書『環海交流・備忘-憲法学五十年余滴』[私家版]が刊行されました。奥付けの発行日の日付は2011年12月25日で、製作は柘植書房新社。
なお下の画像にもあるように表紙(背表紙も)には副題として「憲法五十年余滴」とありますが、奥付けでは「憲法学五十年余滴」となっています。

 2012年の年賀として管理人にもご恵送頂きました。同封されていた「ご挨拶」によれば「まだ引退していないという…気持ちから、同業(憲法学)の研究仲間たちにはあえてその時に差し上げるまで待ってもらうこととし、この版は身辺で万端の話題を共にしてきた方々、それに他の専門分野でお付き合い頂いてきた方々に、……お届けすることにしました。」とのことです。
(管理人は言うまでもなく「身辺で万端の話題を共にしてきた方々、それに他の専門分野でお付き合い頂いてきた方々」のいずれでもないのですが、にもかかわらず一般には入手困難な1冊を頂戴し大変光栄に思っています。)
 内容としては『Ⅶ研究公表活動の国内外の相互循環』と題された14ページにわたる箇所が樋口教授の研究上のご関心についてなどが凝縮した記述の中にまとめられており、今後「樋口憲法学」を点検・批判の対象とされる後続世代の研究者の方々にとっても重要なものかと思われます。
 付録としての海外で刊行された[著書][論文]、及び[国際学会・研究集会での報告・講演]一覧は、1994年に刊行された『古稀記念論集』に掲載されていたものの最新版としても貴重な資料です(当サイトでは国内で刊行された著書、論文のみの掲載を原則としておりますので=これは専ら管理人の情報収集環境及びフランス語能力欠如による
ものですが)。
       
                              =以上、2012年1月更新

更新記録(2011年):
信濃毎日新聞12月28日(水)朝刊に奥平教授による「「元号法」論議避けていいか」(論-ニュースを読み解く)が掲載されています。

12月に成文堂から水島朝穂、金澤孝編『憲法裁判の現場から考える』が刊行され、同書に奥平教授の「憲法裁判の課題と可能性」が収録されています。

12月に刊行された法律時報増刊『国公法事件上告審と最高裁判所』に奥平教授による「日本社会の現在と最高裁判所」が収録されています。

12月に刊行された世界別冊(826号)『破局の後を生きる-東日本大震災・原発災害特集』に樋口教授による「いま、大切だと思うこと-<苛立ちと不安>から<いきどおり><義憤>へ」が掲載されています。
                             =以上、2011年12月更新

法学セミナー12月号に樋口教授による「<3.11>後に考える「国家」と「近代」―「耐えられぬほどの軽さ」で扱ってよいか」(特集 3.11大震災の公法学Part2―国家がなすべきこと、民間がなすべきこと)が掲載されています。

11月8日に岩波書店から奥平教授の共著書『原発への非服従-私たちが決意したこと』(ブックレット822)=共著者は鶴見俊輔、澤地久枝、大江健三郎、が刊行されました。
同書は6月4日に日比谷公会堂で開催された「発足7周年記念・九条の会講演会」の記録で、奥平教授のものは「日本の憲法文化において闘う」が収録されています。
                             =以上、2011年11月更新

法学セミナー11月号に樋口教授による、小粥太郎著『日本の民法学』の書評が掲載されています。
                             =以上、2011年10月更新

日本経済新聞8月13日夕刊に樋口教授へのインタビュー「憲法と生きる-しんどさ背負う覚悟を」が掲載されています。

毎日新聞8月8日(月)夕刊に樋口教授による「東日本大震災が見せたもの-「国家」と「近代」の意義改めて示す」が掲載されています。
                             =以上、2011年8月更新

朝日新聞7月10日(日)に柄谷行人氏による樋口教授の『いま、「憲法」は時代遅れか-<主権>と<人権>のための弁明』の書評が掲載されています。 
 同書7頁では「例えば新聞の書評欄を見ても、他の人文諸科学、哲学、思想の本は、専門性の高い本でも紹介の対象になるのに対して、法学分野の研究者の本がそういう扱いを受けることはほとんど稀だという、顕著な現象があります。」と書かれていますが、その稀な例ということになります。

確かに「法学分野の研究者の本」の書評が全国紙に載った例としては、私が持っている書籍でも以下のように数年に1度といったところです(勿論見落としもあるかと思いますが)。
 長谷部恭男『憲法の境界』→朝日新聞2009.10.18 苅部直
 長谷部恭男、杉田敦(杉田教授は政治学者)『これが憲法だ!』→読売新聞2007.2.13 川出良枝
 ダニエル・H・フット『裁判と社会』→日本経済新聞2007.1.14 安念潤司、読売新聞2007.2.13 青柳正規
 前田雅英『日本の治安は再生できるか』→朝日新聞2003.7.13 北岡伸一
 上村達男『会社法改革』→朝日新聞2002.10.20 池尾和人
 芦部信喜『宗教・人権・憲法学』→読売新聞1999.9.12 橋本五郎
 大石眞『日本憲法史』→朝日新聞1995.5.14 長尾龍一
                                 =以上、2011年7月更新

朝日新聞6月28日(火)夕刊に奥平教授による「行政の後始末への悲鳴-君が代訴訟 判決に補足意見花盛り」が掲載されています。

5月に尚学社より刊行された駒村圭吾、鈴木秀美編『表現の自由Ⅱ-状況から』に奥平教授による「理論家の表現実践」が収録されています。
                                =以上、2011年6月更新

思想6月号に樋口教授による「「洋学紳士」と「雑種文化」論の間-再び・憲法論にとっての加藤周一」が掲載されています。
 小路田泰直教授の氏名が泰正(本文、文献欄各1箇所)、上村達男教授の氏名が植村(文献欄2箇所、別の1箇所は正しい)となっている点は、気になりますが...

本の窓5月号、6月号に菅原文太氏による連載対談「外野の直言、在野の直感」第6回、第7回として樋口教授との「日本国憲法を語ろう(前編、後編)」が掲載されています。
このお二人と故・井上ひさし氏による鼎談「吉里吉里人のみた日本社会」については、当HPの樋口教授・1989年の欄参照。

月刊社会民主4月号に、社民党党首の福島みずほ参院議員と樋口教授、菅原文太氏による鼎談「沖縄の基地とTPP問題は、憲法が保障する平和的生存権と切り離せない問題である」が掲載されています。
    
   左は故・井上ひさし氏と菅原文太氏、樋口教授の鼎談掲載誌             左は新刊の元となった1990年刊行の共著書(B⑨)

5月12日に平凡社より樋口教授の新刊として『いま、「憲法」は時代遅れか-<主権>と<人権>のための弁明(アポロギア)』が刊行されました。 

5月に発行された学士会会報2011-Ⅲ(第888号)に樋口教授による「伊藤正己先生を偲んで」が掲載されています。 
 4頁にわたる追悼文で、最高裁判事退官後の有名な提言である「憲法裁判所の導入」及びその前提としての「司法積極主義をもたらす要因」に関連しての樋口教授の興味深い指摘もあります。 伊藤博士と樋口教授の共著書については、当HPの樋口教授の著書欄のB①をご参照ください。
                                          =以上、2011年5月更新 
          

日本評論社から1994年(その後改訂版が1999年)に刊行された樋口教授と山内敏弘、辻村みよ子両教授の共著書『憲法判例を読みなおす-下級審判決からのアプローチ』(当HPの樋口教授の著書リストでの記号はB⑪)の新版が、新たに蟻川恒正氏を共著者に加えて4月に刊行されました。
 なお勝手に正誤表ですが、同書42頁下から2行目「人間の尊厳vs大権?」→「人間の尊厳vs人権?」、246頁下から4行目『憲法と議会制』→『憲法と議会制度』=229頁では正しく表記。
                                          =以上、2011年4月更新 
                   
日本評論社から3月に刊行された小粥太郎著『日本の民法学』に、法学セミナー2010年2月号に掲載された「法学入門―自由に考えるための作法⑤ 憲法(1)-樋口陽一」が収録されています。小粥教授の著書は前著『民法学の行方』も大変興味深く読ませて頂きました(特に2頁以下の「二部構成という叙述形式」について。)
 なお以下、同書(『日本の民法学』)について一応指摘させて頂くと、
 ①54頁1行目、樋口教授の著書名が『「日本国憲法」をまっとうに議論するために』とありますが、正しくは『「日本国憲法」まっとうに…』です。
 ②17頁注5、「中山研一『刑法の基本思想』(成文堂、一九七九年)」とありますが、この書籍の出版社は一粒社です(その後増補版として2003年に出版されたものは成文堂)。
 ③144頁、加藤雅信教授の著書『「所有権」の誕生』の出版社が有斐閣となっていますが、正しくは三省堂です(以上①~③は法セミの初出時から)。
 ④166頁、広中俊雄教授の著書『民法解釈方法に関する十二講』への言及が注(16)(18)(19)の3箇所でありますが、最初の2つでは『民法解釈の方法に関する十二講』とあり正確ではありません。もっともこの注(16)で紹介されている同書の吉村良一教授による書評(法律時報1998年7月号)においては、その93頁のタイトル欄で『民法解釈に関する十二講』と、より堂々と(?)誤記されていますが。
                                           =以上、2011年3月更新

 昨年12月に河北新報出版センターから刊行された阿見孝雄著『言葉が独創を生む-東北大学ひと語録』(河北新書)に樋口教授が取り上げられています。 
 同書は、東北大学「知のパイオニア」たち42人の名言とエピソードが一人当たり4ページずつ掲載されており、法学者では他に中川善之助、小田滋、他分野では澤柳政太郎、小宮豊隆、八木秀次、茅誠司、松前重義といった方々が取り上げられています。
                                           =以上、2011年1月更新

更新記録(2010年):
以前の情報ですが、7月に発行された新世代法政策学研究-北海道大学グローバルCOEプログラム「多元分散型統御を目指す新世代法政策学」Vol.7に、樋口教授よる「“市民”の観念:救いの解決か幻想か?-『多元分散型統御』と『新しい封建制』の間で」が掲載されています。
 これは2009年12月12日のGCOE全体研究会の記録で、山元一教授によるコメント「樋口憲法学におけるcitoyenをめぐって」も併せて掲載されています。

12月に岩波書店から奥平教授の共著書『井上ひさしの言葉を継ぐために』(ブックレット798)が刊行されました(共著者=井上ひさし、井上ユリ、梅原猛、大江健三郎、澤地久枝、鶴見俊輔)。奥平教授による文章は平和のメッセンジャー、作家井上ひさし」です。

書斎の窓12月号に樋口教授による「政権交代と二院制の活性化-憲法学にとっての意味<600号記念特集「21世紀First Decade(最初の10年)を振り返る」>」が掲載されています。
 この中で言及されている樋口教授のUP1992年5月号の論説に対する高橋進教授による朝日新聞・論壇時評欄におけるコメントは、同『解体する現代権力政治』1994年、朝日新聞社、に再録されています。同書では樋口教授の別の論説(世界、エコノミスト、ジュリスト誌)に対する1993年2月及び4月の同欄における高橋教授のコメントも読むことが出来ます。

昨年11月に現代書館から刊行された、「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク編『暴かれた真実NHK番組改ざん事件-女性国際戦犯法廷と政治介入』に奥平教授による最高裁のNHK裁判を批判する」が収録されています。
                                              
=以上、2010年12月更新

10月に幻戯書房より刊行された苅部直著『鏡のなかの薄明』に、外交フォーラム2005年6月号に掲載された奥平著『萬世一系の研究』の書評が再録されています。

10月に刊行された日本公法学会編『公法研究72号』の「学会展望 憲法」欄にて岡田信弘教授が、「法律時報5月号(特集 憲法理論の継承と展開)」で樋口憲法学を考察された工藤達朗教授の「法理論における近代の意義-「人」と「市民」と「共和国」」を紹介され、更に工藤論文に対する樋口教授の応答をその共著書『<共和国>はグローバル化を超えられるか』を概観することで検討されています。

10月にぺりかん社から刊行された日本思想史学会編『日本思想史学 第42号』(特集 日本思想史からみた憲法―歴史・アジア・日本国憲法)に樋口教授による「小野梓・再読からの示唆―コメント」が掲載されています。

10月に新泉社から奥平教授と加藤紘一、斉藤貴男、若宮啓文、枝野幸男各氏との共著書『ジャーナリズム・権力・世論を問う-シリーズ時代を考える』(聖学院大学ブックレット)が刊行されました。「政治的介入と表現の自由<講演>」と加藤氏との対談などが収録されています。
                                               =以上、2010年10月更新
        

マスコミ市民9月号に奥平教授と岡本厚氏(「世界」編集長)の対談「「言論の自由」とメディアの今日的状況-月刊「マスコミ市民」500号記念企画」<特集 言論の自由とメディア>が掲載されています。

9月に成文堂より刊行された土屋清著『憲法学の新たなパラダイムを求めて』に、奥平教授による「土屋君ありがとう」と、樋口教授による「惜別・土屋清君」(いずれもいわゆる追悼文)が収録されています。

歴史評論9月号に小路田泰直教授による
「ポストモダンに対してモダンを擁護する意味-樋口陽一著『憲法という作為-「人」と「市民」の連関と緊張』を読んで」(歴史のひろば)が掲載されています。10ページにわたる書評論文と言えるものです。

9月15日に平凡社から『加藤周一著作集第18巻 近代日本の文学者の型』が刊行され、同著作集全24巻が完結しましたが、同巻附録の「月報24」に樋口教授による「「人生の愉しみ」と「方法的思考」」が掲載されています。
 追記(11/18):週刊朝日11月19日号に荒川洋治氏による同書の書評が掲載されています。同誌3月19日号の同氏による鶴見俊輔『ちいさな理想』に対するものと同様、印象に残る書評です。
                                      =以上、2010年9月更新
          
         『著作集第18巻』と没後刊行された書籍の一部(左端は1995年の「人間大学」テキスト)

信濃毎日新聞8月19日(木)朝刊1面の「山ろく清談」欄に樋口教授のインタビュー「9条の精神を受け継ぐ」が掲載されています。7段抜きで和服姿のカラー写真付きです。
 ここでは故・加藤周一氏が話題の1つとなっていますが、ほぼ同時に佐高信氏による「加藤周一への偏見」週刊金曜日7月30日号、も読み、そこでは佐高氏ならではの人物の好き嫌い(例えば、立場は違うが嫌いになれない人=江藤淳、立場は同じだけれども好きになれない人=大江健三郎、佐高『面々接受』2006年、岩波現代文庫、58頁)の分類だと加藤氏は後者の様で、江藤氏が加藤氏を「野暮天」と呼んだというエピソードを紹介された上で(これ自体は「ある進歩派の長老評論家が」と加藤氏の名前は出さずに、姜尚中教授との対談本『日本論 増補版』2007、角川文庫、67頁、で紹介されていましたが)、「加藤の知性のあり方にどこか「目黒のさんま」的なものを感じる」と独特の表現をされています。
 もっとも松澤隆氏も紹介されていますが(「いける本、いけない本」vol.12、2010年、19頁)、『冥誕-加藤周一追悼』2009年、かもがわ出版、でも何人かが言及されれているように「ユーモアこそが加藤氏の真価だった」のは間違いないところかとは思われますが。
 ちょうど平凡社の『加藤周一著作集 全24巻』が、未完となっていた『第18巻 近代日本の文学者の型』が9月に刊行されて完結するということで楽しみですが、なぜこの巻が未完だったのかとふと思い、手許にある『加藤周一著作集 第Ⅱ期全9巻』のパンフレット(1996年9月発行)を見ると『第18巻』の収録内容の最初には「鴎外・茂吉・杢太郎(書き下ろし)」とありました。朝日新聞2009年9月12日夕刊で紹介されていたように、80年代から構想を暖められていたものの結局未完となったようです。

法学セミナー9月号の「巻頭言」として樋口教授による「戒能通孝 または「エリート」としての「市民」」が掲載されています。樋口教授による同欄の執筆は本号が「最終回」となります。

7月に同時代社から刊行された全国民主主義教育研究会編『現代教育の思想水脈』に、未来をひらく教育110号(1997年)に掲載された樋口教授の「憲法五〇年と教育の課題」が再録されています。

図書8月号の「読む人・書く人・作る人」欄に、樋口教授による「非・常識vs常識と常識vs反・常識」が掲載されています。  
                                                =以上、2010年8月更新

法律時報8月号の「特別企画=長谷川正安先生を語る」に樋口教授による「追想─一九六一年モンパルナスに始まって」が掲載されています。長谷川教授と樋口教授の「対論」については、当サイトの樋口教授の1994年の欄をご参照下さい。
 長谷川教授を直接お見かけしたことはありませんが、ご著書の中では『法学論争史』学陽書房、が印象深いです。また管理人の父親が名古屋大学法学部学生としてその講義を受講していて(助教授から教授に昇任された時期)、その頃の話を聞いたことがあります。
 なおこの樋口教授の文章の冒頭で長谷川教授の著書『私のベンタム研究』が取り上げられていますが、この書名でBenthamの表記が「ベンサム」でないことのエピソードにつき、長谷部恭男「憲法学のエピグラフ その1」書斎の窓1998年1・2月号→同『憲法学のフロンティア』岩波書店、1999年。

7月に日本評論社より刊行された戒能通厚、他編『法創造の比較法学-先端的課題への挑戦』に、樋口教授による「比較における「段階」と「型」-加藤周一「雑種文化」論から何を読みとるか」が収録されています。
 これは2009年4月22日に開催された早大比較法研究所主催の講演会(管理人も拝聴しました)の講演記録で、この講演の概要には「加藤周一「近代日本の文明史的位置」を再読しつつ、主題について考える。」とありました。

法学セミナー8月号の「巻頭言」として樋口教授による「世良晃志郎 または実定法学にとっての基礎法科目」が掲載されています。  
 この文章によれば世良教授は「法史学は法学の分野から歴史学として独立すべきだ、と強調した」そうですが(関連して、広中俊雄「世良さんの思い出」法律時報1989年7月号)、同じく法史学の大家であった滋賀秀三教授は、その「法史学観の根底に、法史学とは何よりも法学の一肢であるとするお考えがある」(水林彪「学恩の数々」創文2009年8月号)そうです。「法史学」そのものに全く疎い管理人としても、この「法史学論」についての違いは興味深いところです。ちょうど水林教授の大著『国制と法の歴史理論-比較文明史の歴史像』(創文社、2010年)を購入したところですが、同書を読まれる方はこの滋賀教授を追悼する文章も併せて読まれることをお薦めします。
                                                  =以上、2010年7月更新

法学セミナー7月号の「巻頭言」として樋口教授による「丸山眞男 または二つの「自由」」が掲載されています。  
 なお樋口教授が丸山眞男について書かれ、現在単著に収録されていないものとしては「憲法学にとっての丸山眞男」(2005年の論文の欄参照)と「立憲主義の前提」(1992年の論文の欄参照)が重要かと思われます。

早稲田大学比較法研究所叢書37として刊行された『比較法と法律学-新世紀を展望して』(奥付の刊行年月日は2010年3月31日)に、比較法学42巻2号に掲載された樋口教授の「「自由からの自由」を考える」及び笹倉秀夫、石川健治両教授らとの「全体討論」が再録されています(なお2009年5月の更新記録の欄も参照)。
 同書には他に山本敬三教授の「基本権の保護と契約規制の法理」(2007年9月18日の同研究所の講演会の記録。管理人も拝聴しました)なども収録されています。
                                                  =以上、2010年6月更新

朝日新聞5月19日朝刊に井上ひさしさんについての樋口教授のインタビュー記事が掲載されています。  
 なお、井上さんと樋口教授の憲法に関する対談などは当サイト内にてご確認頂けますが、井上さんが憲法を語ったものとして例えば『井上ひさしが語る昭和史 二つの憲法』the座-昭和庶民伝三部作特別号(1999年)、があります。

季刊企業と法創造第6巻4号(通巻21号)の「特集 憲法と経済秩序」に奥平教授による「憲法研究者の見た“経済”あれこれ」と、樋口教授による「憲法にとっての経済秩序-規範形式と規範内容からみて」が掲載されています。
 また同誌には、「奥平康弘報告をめぐる質疑応答」として奥平教授と水島朝穂、高橋利安、山元一、上村達男、戸波江二各教授との討論が、「樋口陽一報告をめぐる質疑応答」として樋口教授と長谷部恭男、瀬川信久、毛利透、上村達男、中島徹各教授との討論が、さらに「瀬川信久報告をめぐる質疑応答」として瀬川教授と長谷部恭男、樋口、上村達男、中島徹各教授との討論が、掲載されています。

法学セミナー6月号の「巻頭言」として樋口教授による「宮沢俊義 または「イデオロギー」VS「理想」」が掲載されています。  

世界6月号に奥平教授による「堀越事件」東京高裁無罪判決の意味-「適用違憲」をめぐって 」が掲載されています。  
 なお同論稿の51頁において、裁判長の語った言葉を紹介され、そこでは「…裁判長は、判決言い渡し後の記者会見で…語っている」として朝日新聞3月29日夕刊の記事を引用されていますが、実際の当日の記事ではその言葉は「判決言い渡し(の)最後に「付言」として…結んだ…裁判長は、…被告に…語った」ものされています。
 実際問題として、裁判官が判決後に記者会見を開くということはほぼありえないことですので、この箇所は奥平教授が引用に際して勘違いをされたのかと思われます。
(このことの絡みで言えば、裁判員裁判では判決後に裁判員による記者会見を各マスコミは強く求めているようですが、なぜそれは裁判員に対してだけ求め、職業裁判官には求めないのかというのは、裁判員制度が始まって以来管理人が強く感じている疑問のひとつではあります。)

5月に発行された世界へ未来へ-9条連ニュース185号に樋口教授による「5月の連想<巻頭言>」が掲載されています。

5月に三省堂から刊行された全国憲法研究会編『憲法問題21』に奥平教授による「The Right to Be Different」が収録されています。これは昨年5月3日の憲法記念講演会の記録で、一緒に講演された辻井喬氏のものも収録されています。
                                               =以上、2010年5月更新

朝日新聞4月27日夕刊文化面「追憶の風景」欄に、奥平教授のフィラデルフィアについてのインタビュー記事がカラー写真と共に掲載されています。 

法律時報5月号(特集 憲法理論の継承と展開)にて「樋口陽一憲法学との対話」として、樋口教授による「「人」(homme)と「市民」(citoyen)の間の綱渡り」及び工藤達朗教授他との座談が掲載されています。

法学セミナー5月号の「巻頭言」として樋口教授による「清宮四郎 または「憲法問題調査委員会」から「憲法問題研究会」へ」が掲載されています。
                                               =以上、2010年4月更新

日本学士院紀要64巻3号に樋口教授の「「近代」の公理の法学上の再発見とその問題性 -クラウス・シュテルン客員来日記念シンポジウム講演」が掲載されています。
毛利透教授による独文訳の「Die rechtsdogmatische Wiederentdeckung des Axioms der "Modernitat" und ihre Probleme」も併せて掲載されています。

週刊読書人3月19日号に奥平教授による、大江健三郎、鶴見俊輔、他著『冥誕 加藤周一追悼』、白沙会編『私にとっての加藤周一』(いずれもかもがわ出版)の書評「加藤周一の偉大さがもたらしたもの」が掲載されています。

3月20日に未来社から刊行された田中浩編『ナショナリズムとデモクラシー【現代世界-その思想と歴史2】』に、未来2009年7月号に掲載された樋口教授による「デモクラシーにとっての「市民」・再考-「ナショナル」なものとの論理連関」が再録されています。
 なお田中浩教授の著書としては『日本リベラリズムの系譜-福沢諭吉・長谷川如是閑・丸山真男』(朝日新聞社、2000年)が印象的ですが、最近では『思想学事始め-戦後社会科学形成史の一側面』(未来社、2006年)も傘寿を迎えられた同教授の自伝的回顧録で、400頁を越える分量ですが大変面白いものでした。ただし丸山眞男『政治の世界』についての「丸山先生は、なぜかこの論稿を『丸山眞男集』のなかに
収録されなかった」という同書267頁の記述は、明らかな事実誤認かと思われますが(実際には第五巻に収録)。

法学セミナーで4月号より「巻頭言」が新連載としてスタートし、樋口教授による「中川善之助 または教師と学生のウニヴェルシタス」が掲載されています。なお樋口教授と中川博士との交わりに関する記事については、以下にある2008年3月の更新記事をご参照下さい。 
                                                =以上、2010年3月更新

ジュリスト3月1日号に樋口教授による「公法学交流の50年-日仏法学会創立50周年記念シンポジウム「日本におけるフランス法研究:回顧と展望」(1)」が掲載されています。

ふらんす3月号に樋口教授の共著書『<共和国>はグローバル化を超えられるのか』の増田一夫教授による書評が掲載されています。
                                                 =以上、2010年2月更新

1月に尚学社から刊行された駒村圭吾、山本龍彦、大林啓吾編『アメリカ憲法の群像-理論家編』の裏表紙に奥平教授による「カバーコメント」(いわゆる推薦文)があります。

法学セミナー2月号にて小粥太郎教授による連載「法学入門―自由に考えるための作法(5)」として樋口教授の憲法学が取り上げられています。
                                                 =以上、2010年1月更新

 更新記録(2009年):
軍縮問題資料12月号に樋口教授による、福島重雄、他編『長沼事件 平賀書簡』の書評が掲載されています。  
 なお同書については、朝日新聞4月30日朝刊に福島氏へのインタビューが、北海道新聞8月2日に山口二郎教授による書評が、法学セミナー10月号に森英樹教授による書評がそれぞれ掲載され、さらに法と民主主義7月号に小特集が組まれています。

12月よりかもがわ出版から刊行された『冥誕-加藤周一追悼』に、朝日新聞2月11日朝刊に掲載された樋口教授による「時代読みつつ“時流”離れ」が再録されています。

12月に岩波書店より刊行された『加藤周一のこころを継ぐために』(ブックレット771)=今年6月の九条の会による加藤氏を偲ぶ会の記録、に奥平教授による「わかりやすさに流されない」が収録されています。                                 =以上、2009年12月更新
                                                  
11月26日に岩波書店より、樋口教授の新刊『憲法という作為-「人」と「市民」の連関と緊張』(A5判304頁、4620円)が刊行されました。以前お伝えした『憲法学にとっての「個人」・再考』および『憲法という仮構』からタイトルが変更になりました。 
 「あとがき」にあるとおり本書は「論文集」ではありませんが、同所に示されている「本書のために大幅に使用した」ものについては当サイトの樋口教授の論考一覧において「→≪作為≫」としてあります。
                                          
       =以上、2009年11月更新

10月に刊行された『国際人権20号-国際人権法学会2009年報』に樋口教授の「国際人権裁判における裁判官の正統性 ―国内憲法裁判におけるそれと対照しつつ」<特別寄稿>が掲載されています。                                   =以上、2009年10月更新

9月に平凡社より樋口教授とジャン=ピエール・シュヴェヌマン、三浦信孝両氏の共著書『<共和国>はグローバル化を超えられるか』(新書484)が刊行されました。
                                                  =以上、2009年9月更新

6月に刊行された『日仏法学25号』に樋口教授による「山口俊夫先生追悼のことば」が掲載されています。  

東京新聞7月12日、及び北海道新聞7月19日朝刊に奥平教授による纐纈厚著『私たちの戦争責任』(凱風社)の書評が掲載されています。  

未来7月号に樋口教授による「デモクラシーにとっての「市民」・再考-「ナショナル」なものとの論理連関」(リレー連載 ナショナリズムとデモクラシー7)が掲載されています。
(なお8月号には編集部による訂正も載っています。)                 =以上、2009年7月更新
                                                  
軍縮問題資料7月号に奥平教授による「田母神論文問題を考える<後半>」が掲載されています。5月号からの3回連載(連続特集 海賊問題と自衛隊派遣)が完結しました。

6月に朝日新聞出版より刊行された週刊朝日MOOK『週刊司馬遼太郎V』に、樋口教授へのインタビュー(「私と司馬さん」)が掲載されています。  

6月に東大出版会から刊行された松本礼二、三浦信孝、宇野重規編『トクヴィルとデモクラシーの現在』に樋口教授による「「デモクラシー」と「立憲主義」―トクヴィルに即して」が収録されています。                                         =以上、2009年6月更新
                                                  
比較法学42巻2号に樋口教授の「「自由からの自由」を考える」(2007年10月15日に早稲田大学小野記念講堂で開催された、早稲田大学創立125周年記念・比較法研究所創立50周年記念 法学学術院シンポジウム「自由概念の比較史とその現代的位相」における講演)、及びその後の「全体討論」(+戒能通厚、笹倉秀夫、石川健治、中島徹)が掲載されています。
 なお、当日配布されたレジュメはWaseda Proceedings of Comparative Law/講演記録集Vol.10(2007年)に掲載されています。            
                                                   
日本評論社から奥平教授の傘寿記念論文集として、長谷部恭男、中島徹編『憲法の理論を求めて-奥平憲法学の継承と展開』が刊行されました。奥平先生から管理人宛、ご恵送頂きました。
奥平教授自身は2007年の『憲法を生きる』のはしがきで「記念論文集の企てを未然のうちにつぶしてもらった」と書かれていましたが、にもかかわらず今回このような論文集が刊行の運びになった事情については、奥平先生から管理人宛メールにて教えて頂きました。
                                                  =以上、2009年5月更新

1972年の沖縄返還交渉における日米間の密約文書に関して、去年9月に情報公開法に基づくこの文書の公開請求に対し外務省と財務省が文書不存在と回答したことに対し、3月16日に非開示決定の取り消しを求めてジャーナリストや学者ら25名が東京地裁に提訴しましたが、この原告25人の中に奥平教授も含まれています。
 翌日の新聞では必ずしも大きな取り扱いではありませんでしたが、図書新聞4月4日号では米田綱路氏によりかなり詳しく取り上げられ、奥平教授の談話も掲載されています。
                                                  以上、2009年4月更新

明治学院大学国際平和研究所発行のPRIME29号(特集:アフリカの戦争と平和)に、樋口教授の「エル・ハジ・ムボッチ報告へのコメント」が掲載されています。

毎日新聞・大阪3月16日夕刊に、奥平教授のインタビュー(連載「今、平和を語る」)が掲載されています。 

3月に日本評論社から刊行された『渡辺洋三先生追悼論集 日本社会と法律学-歴史・現状・展望』 に、樋口教授による「随想―「三つの憲法」から営業の自由論争まで」が収録されています。                                           =以上、2009年3月更新

朝日新聞2月11日朝刊に「追想加藤周一」の第1回として樋口教授が執筆されています。
 同記事中には樋口教授と加藤氏の対談本して『時代を読む-「民族」「人権」再考』小学館 1997年、が紹介されていますが、それ以外に樋口教授と加藤氏との対談及び加藤氏への論及としては、当サイトの「樋口教授の論文等のページ」の1997年、2007年の欄をご参照下さい。
 また樋口教授が憲法施行40年目に、「『1946・文学的考察』(加藤氏の共著書)になぞって何かをいおうと」された論考「1987・憲法論的考察」については当サイトの「樋口教授の論文等のページ」の1987年の欄をご参照下さい。

マスコミ市民1月号に樋口教授の「もう一度、憲法を見つめ直そう」(特集 憲法をとりまく情況)が掲載されています。これは学習会における聴講者との対話記録です。

加藤周一氏による信濃毎日新聞連載「高原好日」の最終回(2003年12月27日)で樋口教授が取り上げられ、この連載は同『高原好日』信濃毎日新聞社 2004年、として単行本化されましたが、同書が2月12日にちくま文庫として刊行されました。

1月に岩波書店から刊行された杉田敦著『政治への想像力』に、同教授による樋口教授の共著書『思想としての〈共和国〉』の書評(「国の役割重視の共和制は自由主義に対抗できるか」の題で、北海道新聞2007年1月14日に掲載が収録されています。    
=以上、2009年2月更新


 更新記録(2008年):
12月10日に平凡社から樋口教授の新刊として『ふらんす-「知」の日常をあるく』が刊行されました。  
 石川健治教授による法学教室12月号の「巻頭言」を踏まえて読んでみると、確かに「ところで」は多用されているようです(勿論、この書籍は法律論を展開されているものではありませんが)。
 ところで68頁の「「黒川能」研究のフランス人」については、かつて「図書」誌上でもこのテーマのエッセイを書かれています。(当サイトの樋口教授の1993年の論文の欄参照)
 なお85頁にはミシュランガイドの話題で「東京版は、三つ星の店が東京だけで二十幾つ」との記述がありますが、これは樋口教授が勘違いされているかと思われます。私はグルメには全く関心が無いのでミシュランガイドは(更には運転免許を持っていないのでミシュランタイヤも)無縁の生活ですが、新聞報道などによると東京版の三つ星は2008年度版で8店、09年度版で9店とのことですので。

白水社発行の「ふらんす」11月号に、樋口教授の「食べること、「いき」ること」(「フランスと私」をテーマとするリレーエッセイ欄)が掲載されています。  

信濃毎日新聞12月6日の加藤周一氏の訃報の記事中、奥平教授の談話が載っています。

1983年に三省堂から刊行され奥平教授もその第5巻の解説を執筆されている『正木ひろし著作集』全6巻の復刻版が、学術出版会より「学術著作集ライブラリー」の一つとして11月に刊行されました。                                              =以上、2008年12月更新
                                                           
11月に日本評論社から刊行された戒能通厚、楜澤能生編『企業・市場・市民社会の基礎法学的考察-叢書 企業社会の変容と法創造1』に樋口教授の論考「企業・市場・市民社会と国家-憲法学から見て」が収録されています。

11月に発行された「図書717号 臨時増刊-岩波新書創刊70年記念」にアンケート「私のすすめる岩波新書」に対する218名の回答者の一人として樋口教授が、加藤周一『抵抗の文学』、大江健三郎『沖縄ノート』、吉岡明彦『インドとイギリス』の3冊についてコメントされています。
 なお11年前の「図書571号 臨時増刊-岩波新書創刊60年記念」においてもアンケート「私が薦めるこの1冊」への樋口教授の回答が掲載されています。(当サイトの1997年の欄参照)
                            
   =以上、2008年11月更新


10月に発行された「公法研究70号」の<学会展望 憲法>欄にて学士院紀要62巻2号に掲載された樋口教授の「法が歴史を書く?-最近のフランスの事例に即して」が高見勝利教授によりコメントつきで紹介されています。                               =2008年10月更新
       
UP9月号に工藤庸子教授による、樋口教授の共著書『思想としての〈共和国〉-日本のデモクラシーのために』(みすず書房、2006年)を取り上げた[書評]「ヨーロッパと「世俗」」が掲載されています。この中では、樋口教授の鼎談が収録されている内藤正典、阪口正二郎編著『神の法vs.人の法-スカーフ論争からみる西欧とイスラームの断層』(日本評論社、2007年)も同時に取り上げられています。    
                               =2008年9月更新

奥平教授の著書『表現の自由Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ』(有斐閣、1983~84)がいずれもオンデマンド化されました。なお、同教授の有斐閣から出た著書ではすでに『憲法Ⅲ-憲法が保障する権利』がオンデマンド化されています。

図書新聞7月26日号に皆川勤氏による、また論座8月号に内野正幸教授による、樋口教授の共著書
『対論 憲法を/憲法からラディカルに考える』(法律文化社)の書評がそれぞれ掲載されています。

世界8月号に奥平教授による
「「平和的生存権」をめぐって-名古屋高裁の「自衛隊イラク派兵差止請求控訴事件」判決について(下)」が掲載されています。  

7月8日に岩波書店より奥平教授の共著書として憲法九条、あしたを変える-小田実の志を受けついで』(岩波ブックレット731)が刊行されました。これは「九条の会」講演録で奥平教授による「社会が動けば、司法判断は変わる」も収録されています。
                                                            =以上、2008年7月更新

世界7月号に奥平教授による
「“違憲”判決の意義-名古屋高裁の「自衛隊イラク派兵差止請求控訴事件」判決について(上) 」が掲載されています。  
                                                            =以上、2008年6月更新

信濃毎日新聞5月2日に奥平教授の
「政治の動き見逃せない-61回目の憲法記念日へ<潮流>」が掲載されています。

5月に東大出版会より刊行された歴史科学協議会編『天皇・天皇制をよむ』の「二つの憲法と天皇-近代天皇制の過去・現在・未来」「皇室典範-男系主義・男子主義の桎梏」「不敬罪-思想信条の自由に対する弾圧法規」の3項目(全68項目中)を奥平教授が執筆されています。  
                                =以上、2008年5月更新


4月にサンパウロより刊行された日本カトリック大学キリスト教文化研究所連絡協議会編『キリスト教と人権思想』に樋口教授の「「人権」と「人道」」<講演>=2007年6月藤女子大学にて、が収録されています。

朝日新聞4月15日朝刊「私の視点」欄に奥平教授による
「ビラ配布罪 国家が「平穏」守る危うさ」が掲載されています。

4月に法律文化社から刊行された
『対論 憲法を/憲法からラディカルに考える』に、樋口教授の論考「それでも「公共」としての国家を」及び樋口教授と杉田敦教授の対論(司会・愛敬浩二教授)が収録されています。
 なお杉田教授の対談としては、憲法学者とのものとして長谷部恭男教授との『これが憲法だ!』(朝日新聞社・新書、2006年)が有名ですが、石川健治教授との「法・文化・境界線-「国家」をどうとらえるか」世界2006年8月号、他に管理人のお勧めとして市村弘正教授(思想史)との『社会の喪失』(中央公論新社・新書、2005年)があります。

ジュリスト4月1日号の「憲法・行政法・民法における一般利益=公益-特別座談会 第7回日仏法学共同研究集会」において、樋口教授が星野英一、吉田克己、大村敦志各教授などと共に参加されています。
                         =以上、2008年4月更新 

書斎の窓3月号の大嶽秀夫教授による連載「世界の政治学者たち」⑩(最終回)において、「甘い関係」の題で樋口教授について書かれています。
 樋口教授と大嶽教授はこれまで2回対談されています。詳しくは当サイトの樋口教授・1983年、1989年の欄をご覧下さい。また、京都新聞2007年8月12日では安全保障をめぐって日米関係や改憲論議をテーマに大嶽教授と佐伯啓思教授が対談されているので関心のある方は是非。
 なお大嶽教授は「「雪は天からの手紙である」と言ったのは寺田寅彦であったか」の一文でこのエッセイを始められていますが、これは寺田の弟子である中谷宇吉郎ではないでしょうか? 岩波新書・赤版8の中谷著『雪』(1931年)の156頁に「雪の結晶は、天から送られた手紙」とあるので。

3月に東北大学出版会から刊行された河北新報社編集局編『学び究めて-東北大学100年』に、河北新報2007年2月11日に掲載された「学び究めて-東北大学100年14 第2部実学の系譜⑥ 法学の山並み上」(樋口教授の月刊誌「社会科学の方法」についてのコメントと、故中川善之助教授、藤田宙靖最高裁判事とのかかわりなどが紹介された記事)が収録されています。
                                          =以上、2008年3月更新

やや古い話ですが、2007年の11月から12月にかけて北海道新聞夕刊に奥平教授のインタビュー記事「憲法60年を生きて」が20回にわたり掲載されました。奥平先生から管理人宛、直接メールにてお教えいただきました。詳しい日付などは、当サイトの奥平教授・2007年の欄をご覧下さい。

2月25日に樋口教授の『憲法入門 4訂版』が勁草書房から刊行されました。 

2月にかもがわ出版より刊行された『憲法・古典・言葉-加藤周一対話集6』に、加藤氏と奥平教授、一海知義教授との鼎談(初出は福祉のひろば2007年1月号)、及び加藤氏と樋口教授の対談(初出は論座2007年6月号)が収録されています。特に前者は雑誌初出時に掲載されたのは一部で、今回のが完全版となります。
                                                            =以上、2008年2月更新

日本学士院紀要62巻2号に樋口教授の
法が歴史を書く?-最近のフランスの事例に即して」が掲載されています。

法学セミナー1月号に石川健治教授による奥平著『憲法を生きる』の書評が掲載されています。   =以上、2008年1月更新


<最近のちょっとした出来事(2008)>           
エド・はるみさんと一緒に大学の卒業アルバムに載っていた                 
 今年の1月2日、毎年正月のお楽しみ「新春大売出し!さんまのまんま」を見ていたら、井上真央さんがゲストで「小さい頃、テレビ局でさんまさんを見かけて声を掛けたけど、ポケットに手を突っ込んでそのまま行ってしまった。さんまさんらしくないなぁと思っていたら、次の日ニュースで「明石家さんま離婚」と出ていた」との話に大受け。その後今田耕司さんも登場し、新人芸人紹介コーナーが始まり最初に登場したベテラン?女芸人がやたらと印象に残っていました。
それから数ヶ月も経たないうちにやたらその芸人の名前や決め台詞を聞くようになり、そしてその芸人が明治大学文学部文学科演劇学専攻の卒業生(つまり先の「さんまのまんま」では井上さんと直接の先輩・後輩の共演だった)でかつ私と同じ年度の生まれということを知り、もし彼女も浪人・留年をしていなければ一緒に卒業しているはずと思い、1987年3月の「明治大学文系学部、短大合同卒業アルバム」を久々に引っ張り出したところ載っていました。どちらかというとショートカットに丸顔で今とはちょっと顔のイメージが異なります。何という「グー然」(すみません、グーで終わる単語で締めたかったけど思いつきませんでした)。
 最近は井上真央さんだけでなく明治大学に在籍する芸能人(ジャニーズやテレビドラマで主演する女優さんなど)が結構多いようです。昨年発行された明大の2008年度版入学案内には商学部3年(当時)の北川景子さんという女優が在校生として登場しています(2009年度版にもほぼ同一内容で引き続き掲載)。私はこの方のことは全く知らず勤務先の生徒から教えてもらったのですが、DOCOMOのCMなどに出ているようです。


 更新記録(2007年):
AERA12月10日号で姜尚中教授が連載<愛の作法>第17回において「拝啓 奥平康弘先生 ツーリングの夢はぜひ僕にお供を」の題で奥平教授とオートバイについてのかかわりを書かれています。
 なお管理人が奥平教授がオートバイに乗られているのを知ったのは、 長谷部恭男教授による奥平著『憲法Ⅲ-憲法が保障する権利』の書評(法学セミナー1993年11月号)の冒頭、「奥平教授は疾走する憲法学者である。研究会の席上にオートバイのヘルメットを抱えて現れるという物理的な意味にとどまらない。」の記述によって。
 ちなみに、この書評の締めが「奥平教授は危険な憲法学者である。オートバイで疾走するという物理的な意味にとどまらない。」となっているオチのつけ方は、樋口陽一教授による奥平著『なぜ「表現の自由」か』の書評(『何を読み取るか-憲法と歴史』所収、初出は1988年)の「奥平さんは文章つくりの名手で(も)ある。」で始まり、「…奥平さんはどうやら、時間つくりの名人でもあるらしい。」で終わる、に倣ったもの(と思われます)。    =以上、2007年12月更新

法学セミナー11月号に樋口教授の「憲法9条と立憲主義-奥平康弘さんの『憲法を生きる』に触発されて」
が掲載されています。  
                                              =以上、2007年11月更新

法律時報10月号に樋口教授と中島徹教授の対談「あらためて憲法一三条裁判を考える-住基ネット訴訟に関連して」が掲載されています。

日本学士院紀要61巻3号に樋口教授の「違憲審査制60年の経験(日本の場合)-政治的争点問題への対応を中心に」が掲載されています。これは2006年9月に東京で開催された「日本学士院・大韓民国学術院学術共同事業 第1回日韓学術フォーラム」において、憲法裁判をテーマとして行われた際の報告です。

図書新聞9月8日号(2839号)に弁護士・梓澤和幸氏による奥平著『憲法を生きる』の書評が掲載されています。  
                                              =以上、2007年9月更新

日本評論社より7月に刊行された内藤正典、阪口正二郎編著『神の法vs.人の法-スカーフ論争からみる西欧とイスラームの断層』に樋口教授と編者お二人による鼎談が収録されています。                                         =以上、2007年8月更新

6月に発行された日仏法学会編「日仏法学24号」に樋口教授の論考「民法と憲法」(特集 フランス民法典と行政法・社会法・憲法)が掲載されています。
                                              =以上、2007年7月更新

慈学社から5月に刊行された長尾龍一編『カール・シュミット著作集Ⅰ』に樋口教授の「ホップスをめぐるシュミットとカピタン」が収録されています。また同書には樋口教授の訳によるシュミットの論文2編も収められています。

法律時報7月号(特集=日本国憲法の60年―憲法学に求められる課題)に奥平教授が森英樹、石埼学、木下智史の各教授とともに参加された座談会「日本国憲法と憲法学の60年」が掲載されています。                              =以上、2007年6月更新
                                             
朝日新聞5月27日(日)の地域総合版の「田舎で暮らす」欄に奥平教授が登場されています。   

論座6月号に樋口教授と加藤周一氏の対談が掲載されています。
また朝日新聞4月28日(土)朝刊第3面「日本国憲法の60年②-13条」にて樋口教授のコメントが掲載されています。
                                             =以上、2007年5月更新

4月に樋口教授の『憲法』第3版創文社から刊行されました。

4月に奥平教授の新刊『憲法を生きる』が日本評論社から刊行されました。このたび管理人にも1冊ご恵送頂きました。

法学教室5月号に奥平教授と高見勝利、石川健治両教授との鼎談「戦後憲法学を語る-日本国憲法60年記念」が掲載されています。

軍縮問題資料5月号に樋口教授と土井たか子氏の対談「改憲論の狙いを見極める」が掲載されています。  

4月に朝日新聞社から刊行された『「過去の克服」と愛国心-歴史と向き合う2』(朝日選書819)に、朝日新聞2007年2月25日朝刊に掲載された樋口教授のインタビュー(聞き手・豊秀一)が「愛国心の思想史」の題で収録されています。

4月に岩波書店より発行された図書697号(臨時増刊-岩波文庫創刊80周年記念 私の三冊)のアンケートに樋口教授が回答を寄せられています。  

3月に樋口教授の新刊「共和国」フランスと私-日仏の戦後デモクラシーをふり返る』が柘植書房新社より刊行されました。   
                                              =以上、2007年4月更新

2月に有信堂から刊行された日仏公法セミナー編『公共空間における裁判権―フランスのまなざし』の「序文」を樋口教授が執筆されています。 

3月15日に樋口教授の国法学-人権原論』(有斐閣、法律学大系)の補訂版が刊行されました。    
                                              =以上、2007年3月更新
                                         
 更新記録(2006年):
2006年度の成蹊大学法学部の入試の国語の問題にて樋口教授の『個人と国家』(集英社新書)から出題されました。用いられたのは同書30~34頁の「男女平等についての考え方」の小見出しの箇所です。

創文2006年11月号に樋口教授による、田村理著『投票方法と個人主義』(創文社刊)の書評が掲載されています。     

2005年3月31日に刊行された早稲田大学比較法研究所叢書32号『日本法の国際的文脈-西欧・アジアとの連鎖』に、樋口教授の
「西欧近代の「普遍性」の射程-あらためて「戦後民主主義」の議論の中から」が収録されています。
これは2004年10月1日に開催された同研究所主催の講演会(管理人も参加させて頂きました。その際配布された樋口教授の手書きによるレジュメも保管しています)の記録で、講演後の楜沢能生、中島徹両教授のコメントも収録されています。
 なお冒頭の刊行日は同書の奥付によるもので実際の刊行は2006年10月ですが(このように実際の刊行日にかかわらず奥付の発行日が以前の年度の年度末とされることがあるのを管理人が知ったのは、『丸山真男集第十五巻』収録の丸山氏の遺稿とされる「「矢野龍渓資料集」第一巻序文」の解題=飯田泰三教授執筆、の「(この資料集の)刊行日が三月三一日となっているのは、役所の予算処理上の措置によるものであって、実際の刊行は七月であった」との記述にて)、当サイトの樋口教授の論文一覧においては2005年の欄に掲載します。
 また講演当日配布されたレジュメはWaseda Proceedings of Comparative Law/講演記録集Vol.7(2004年)に掲載されています。

10月に日本評論社から刊行された、法律時報増刊
『新たな監視社会と市民的自由の現在-国公法・社会保険事務所職員事件を考える』に奥平教授による「「安全・安心」国家と表現の自由の現段階」が掲載されています。
     
3月に発行された神奈川大学法学研究所研究年報23号に、2003年11月30日に同大学で行われた樋口教授の講演録「「憲法改正の前提」-法律学の問題として」が掲載されています。

樋口教授の共著書『思想としての〈共和国〉-日本のデモクラシーのために』の書評として池澤夏樹氏のものが毎日新聞9月3日に、また山下範久氏のものが朝日新聞9月17日にそれぞれ掲載されています。 

7月に発行された葦牙32号に神坂昇「天皇制廃絶へ向けた法の道は可能か-奥平康弘『「万世一系」の研究』に即して」が掲載されています。

月20日に刊行された文春新書『同級生交歓』に文藝春秋1973年10月号に掲載されたグラビア連載企画の、仙台一高の同級生としての井上ひさし氏と樋口教授の写真と樋口教授による高校時代の回顧文が再録されています。当然のことながらお二人ともお若いです。
 
また6月10日に刊行された文春文庫『近代化の相克-司馬遼太郎対話選集4』に司馬氏と樋口教授の1990年の対談が収録されています。当サイトの樋口教授・1990年にあるように、今回が4回目の単行本や文庫への収録となります。

みすず書房から樋口教授の著書2冊が刊行されました。  
7月10日に、みすず書房創立60周年記念<理想の教室>シリーズの一冊として「日本国憲法」まっとうに議論するために』が、7月24日にレジス・デュプレ、樋口陽一、三浦信孝、水林章著『思想としての〈共和国〉-日本のデモクラシーのために』が刊行されました。樋口教授は三浦、水林両氏との鼎談の形で登場されています。当初このサイトでお知らせした『日本共和国の可能性について-共和主義か自由主義か』からタイトルが変更になりました。

6月16日に岩波書店から現代文庫の1冊として奥平康弘著『治安維持法小史』が刊行されました。同書の親本は1977年に筑摩書房から刊行されたものです。  
 このたび奥平教授ご自身から、管理人宛に同書を1冊ご恵送賜りました。「文庫版あとがき」も10頁にわたり書かれていますが、鹿野政直著『岩波新書の歴史』(岩波新書別冊9)の179頁にて簡単に触れられている筑摩版にあった「はしがき 付記」は(残念ながら?)割愛されています。
 ただ細かい点ですが管理人の立場として1つ残念なのは、カバーにある筆者紹介の「主著」において『表現の自由Ⅰ~Ⅲ』が『なぜ「表現の自由」か』と共に(東大出版会)と記されていることです。このサイトの奥平教授の単著書欄にもあるとおり、後者の出版元はその通りですが前者は有斐閣が正しいので。過去の単著書の奥付けを見てみると『憲法の眼』(1998年、悠々社)では正しいですが、やはり岩波から出た『「表現の自由」を求めて』(1999年)で上の様な誤記となり、それが『憲法の想像力』(2003年、日本評論社)にも引き継がれています(最新刊の『「万世一系」の研究』(2005年、岩波書店)では同書は著書欄に掲載されていません)。
 なお新世社から刊行中の「新法学ライブラリ」シリーズの1冊として、奥平教授による
『法学入門』が近刊予定のようです。
  
3月に発行された政策科学(立命館大学)13巻3号に掲載の田口富久治・名大名誉教授の研究ノート
「丸山眞男「自由について」と最近の研究二点を論ず」にて、樋口教授の「憲法学にとっての丸山眞男」←当サイトの樋口教授の論文リストの2005年の欄を参照、が取り上げられ約2頁にわたり紹介・検討されています。
 なお、田口教授の『戦後日本政治学史』(東大出版会・2001年)は管理人がここ数年最もよく読んだ書であり、また最新刊の『丸山眞男とマルクスのはざまで』(日本経済評論社・2005年)もお勧めの1冊です。

朝日新聞6月8日朝刊にて、樋口教授と山室信一・京大教授の対談
「国家とは何か」が掲載されています。

5月3日に三省堂から刊行された全国憲法研究会編『憲法問題17号』に、樋口教授の
憲法記念講演会「国家からの自由と「憲法からの自由」」が掲載されています。(同時に行われた大江健三郎氏の講演も併せて掲載されています)

「世界」6月号に、樋口教授のインタビュー
「国」とは? 「愛する」とは?
(特集 憲法にとって「国」とは何か)が掲載されています。
 
また5月19日に刊行された鹿野政直著『岩波新書の歴史』(岩波新書別冊9)にて、樋口教授著の岩波新書3冊のうち『比較のなかの日本国憲法』と『憲法と国家-同時代を問う』が取り上げられています。特に前者については「格段に感銘深い著作」との前置きのもと、約2頁を割いてかなり長めに紹介されています。

5月に日本評論社から刊行された小田急高架訴訟弁護団編『住民には法を創る権利がある-小田急高架訴訟大法廷の記録』に最高裁に提出された奥平教授の意見書が収録されています。

4月に有斐閣から刊行された
『教育基本法改正の動向―日本教育法学会年報第35号』に樋口教授による研究報告「教育をめぐる「公」と「私」」が掲載されています。
 なおこの論文名を見て、樋口教授の著書の愛読者の方ならかつて1991年の日本公法学界での研究報告「日本国憲法下の「公」と「私」」(「公法研究54号」に掲載され、その後樋口教授の著書『近代国民国家の憲法構造』に収録)を思い起こされるかと思いますが、この際の大会テーマは「公法における公共性」でした。この大会テーマと樋口教授の報告の題との関係についてのあるエピソードを永井憲一教授が『憲法と教育法とともに―私の研究と教育の軌跡』180頁に記されています。
ただ同書は永井教授が古稀及び法政大学退職記念として2001年に非売品にて出版されたもので一般には入手しにくいので、興味のある方は同書の元となった「季刊教育法」の連載(2000年秋号=125号)をご参照下さい。

2005年7月20日に
早稲田法学80巻3号「浦田賢治教授、直川誠蔵教授、樋口陽一教授、米倉明教授古稀祝賀退職記念論集」として発刊されました。扉にはカラーの肖像写真があり、また巻末に略歴が掲載されていますが、樋口教授の業績一覧については昨年刊行の古稀記念論集を参照として割愛されています(浦田、直川両教授は管理人が大学院修士課程1年次に講義に参加して単位を頂いたので、その意味でも感慨深い1冊です)。

<管理人の独り言>
2005年3月22日(火)朝日新聞夕刊27面の大江健三郎「伝える言葉」にて、「拘束の欠如」としての自由と「理性的自己決定」の自由を対比させた丸山真男の1947年の論文「日本における自由意識の形成と特質」が取り上げられていました。丸山真男の終戦直後の論文と言えばまずその前年の「超国家主義の論理と心理」(「世界」1946年5月号)が有名ですが、こちらも管理人にとっては印象深いものです。樋口陽一教授の著書の愛読者の方ならご存知の通り、樋口教授もかなり以前よりご自身の著書の中でこの丸山論文にたびたび言及されて「感性的自然的自由」と「規範創造的自由」の区別の大切さを提唱されています。管理人自身も樋口教授の著書を通じてこの丸山論文の存在を知り、「自由な校風」とされる自身の出身高校の同窓会会報の編集後記をちょうど10年前に執筆した際に、今後の母校における「自由」のあらまほしき姿としてこの丸山論文の一節を引用させていただいたのを思い出しました。
 なお、この丸山論文はその後『戦中と戦後の間』(みすず書房、1976年)に収録され、さらに『丸山真男集第三巻』(岩波書店、1995年)にも収められました。後者には「超国家主義の論理と心理」も収録されています。


<樋口教授早稲田大学最後の講義>
 2005年1月14日(金)、早稲田大学法学部における樋口教授の「最後の講義」(「最終講義」ではない。両者の違いについての樋口教授のこだわりは法学セミナー1995年9月号参照)に参加させて頂きました。あくまで比較憲法Ⅱの授業の1つということで、看板や司会者など儀式的なものは用意されず、時間や教室も通常どおりでした(④限:14時40分~16時10分、15号館301教室)。
 まず冒頭で本日がこの大学における最後の講義で、「最終講義」として行うよう誘われましたが、これまで勤務された他大学においてと同様にそうはされない旨述べられてから講義に進まれ(内容は憲法尊重擁護義務、憲法の最高法規性と改正などについて)、最後の10分間、退職にかかわる挨拶がされました。次にその内容を箇条書きにします(あくまで管理人の記憶に基づき趣旨を再現したもので、口調などは異なります。出席されていた方で追加や訂正などありましたら、是非お知らせ下さい。
なお早稲田大学のHPによれば、本年度に退職される他の教授の最終講義はビデオで記録され今後公開されるとのことですが、樋口教授の最後の講義はそういった記録は少なくとも公式にはされていなかったようなので、以下のようなものでも少しは意味があるかと思います)。

①ちょうど40年間4つの大学で勤務してきましたが、この3月が常勤・専任の職をやめる区切りとなります。②この大学での講義の前年度までの4年間のものをまとめたのが去年出版した『国法学-人権原論』(有斐閣)ですが、本年度のものもいずれ出版する予定。もっとも来週の試験にはとても間に合いそうにありませんが・・・(笑)。
③大学の教員になった当初は、自分の能力的な問題とは別に、続けられるかどうか不安でした。それはその当時からほんの2~30年前には、大学に対する弾圧というものがあったので。社会はその社会にふさわしい大学を持つ、いや社会はその社会にふさわしい大学しか持てない。3月に卒業する皆さんは社会に出ても大学に対する関心を持ち続けて欲しい。
④最後に、学生諸君との出会いに感謝します。
その後(恐らくゼミ生の方から)花束が贈られ、教室全体の拍手の中退出されました(ここは儀式的雰囲気でした)。
 なお樋口教授が去年9月の古稀に際して私家版として出された『Ludo ergo sum bis』の「はじめに」のⅰ頁に上の①にあたる記述が、231頁に③の前半にあたる記述があるので、お持ちの方はご参照下さい。また同書116頁によると学生の樋口教授評として「教室では一言も冗談を言わない。コンパでは冗談しか言わない」そうですが、上の②の後半部分は90分講義時間中で唯一の冗談であったようです。


ごあいさつ
このサイトは、現代の日本を代表する憲法学者である奥平康弘・樋口陽一両教授の著作の愛読者である管理人が開設している、両教授のファンサイト的なものです。
奥平教授は現在のところいわゆる還暦・古稀記念論文集の類が出ておらず、従って本格的な著作目録も一般には見ることが出来ません。樋口教授は2004年9月10日(樋口教授七十歳の誕生日)に創文社から藤田宙靖、高橋和之編『憲法論集-樋口陽一先生古稀記念』が刊行されましたが、同書の著作目録は単著書に収録されたものを中心とした内容です。
そこで本格的な著作目録をこのサイトで作成しようというもので、専門職の方、及び特に私と同様に現在法職や研究職には就いていないけれども奥平憲法学・樋口憲法学に関心を持っている全ての方のお役に立てれば幸いです。また著作に対する書評なども一緒に載せています。
ただ各頁を見て頂けるとわかるように、著書・編著書についてはほぼ完成しているかと思われますが、雑誌などの論文については非常に中途半端な状態です。しかしまずweb上で公開することで皆様から情報を寄せて頂き、完成を目指したいと思っています。

 なおこのたび、樋口先生が私家版として昨年の古稀の誕生日に出された『Ludo ergo sum bis』(創文社製作)を管理人宛に直接ご恵送頂くという光栄に浴しました。本来は先生の長年の研究生活において深い関係のある方に贈られるために作られたものを、直接の接点の無い自分が頂戴できたことを大変嬉しく思っています。以前やはり奥平先生から直接贈っていただいた『憲法対論』に加えて、家宝が増えました。 
この内容は、還暦の際に出されたこの正編である『Ludo ergo sum』以降のエッセーを中心に、芦部先生を始めとする追悼文、法律書以外の書評やインタビューをまとめたものです。こちらの中身も今後著作目録の一覧に加えていきたいと思います。

また管理人の母校である神奈川県立七里ガ浜高校の5期生についての情報頁も一緒に開設しています。

勿論リンクはフリーですが、このトップページのみでお願いします。またその際はメールにてご一報ください。またリンクのご依頼もありましたら是非お寄せください。


開設日:2002年10月30日(水)=原・巨人4連勝で日本シリーズ優勝の日
                      
当HP作成ソフト:ホームページビルダーV15


管理人のプロフィール:
  [略歴]
 1965年2月生まれ
 1983年 神奈川県立七里ガ浜高校卒業(5期生)
 1987年 明治大学法学部卒業
 1993年 早稲田大学大学院法学研究科退学
  [現在]
  大学受験予備校英語科講師(たまに政治経済も担当)
  神奈川県鎌倉市在住

管理人の関心・趣味:
法学関係の書籍に目を通すこと(「読む」とまでは言えない)及びCD・ライブ鑑賞(高校時代の将来の憧れの職業はスタジオミュージシャン・キーボード奏者)。

好きな芸能人:タモリさん、石橋貴明さん

好きな歌手(とりあえずの定義としては、都内or神奈川県内でコンサートがあったらほぼ必ず行く):
松山千春=ファンクラブ会員歴約40年、小田和正、浜田省吾、来生たかお、矢沢永吉、サザンオールスターズ、TUBE、稲垣潤一、山下達郎、佐野元春、スターダストレビュー、ASKA、安全地帯、KAN、B’z、スピッツ、SING LIKE TALKING
ZARD、GARNET CROW、EVERY LITTLE THING、いきものがかり




奥平康弘教授 略歴・著作リスト


樋口陽一教授 略歴・著作リスト


中山研一博士 略歴・単行本リスト


七里ガ浜高校5期生データ


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