丸山眞男/丸山真男(1914-1996) 生誕100年にあたって

以下の2つの文は当サイトのトップページに掲載していましたが、トップペ―ジが込み合って埋没してきているので、こちらにも参考までに掲載させていただきます。

2015年6月25日に岩波書店から刊行された『丸山眞男集 別集 第3巻 1963-1996』の165頁以下に収録されている、1971年「教授・助教授個人の活動(丸山眞男)」に関しての、当サイト管理人のかかわりについて

私はこの文の存在を以前から知っていましたが、2014年10月発行の本著作集の内容見本にもこの文のことは載っていなかったので念のためと思い、以下の文章を岩波書店宛てメールで1月26日に送ったところ、29日に同書店のFさんという『丸山眞男集』『丸山眞男集 別集』ご担当の方から「……『丸山眞男集別集』第三巻に収録するとともに、『丸山眞男集』別巻(第4刷)の著作目録に追加することにいたしました。貴重な情報をお寄せくださり、誠にありがとうございます。……」との返信をいただきました。

平石直昭教授による同巻393頁の「解説」にも「一読者の注意により、本巻に収録できた」と書かれています。

丸山のこの文のことを知ったのは、当サイトの樋口教授の著作目録作成のため研究・教育年報』を明治・早稲田の両大学図書館で参照していたからという経緯もあるので、一応ここに書いておきます。 2015年6月25日記

<参考>2015年1月26日に岩波書店に送信したメール:
「『丸山眞男集 別集』が刊行開始されましたが、1995年から刊行された『丸山眞男集』に収録されず、この『別巻』の「著作目録」にも載っていないものとして、『東京大学法学部研究・教育年報1 1969・1970』(1971年11月発行、非売品)127~9頁、に掲載されたものがあります(特に題名は付されていません)。
これは当該期間の研究や講義の報告で、前者については『日本政治思想史研究』刊行以降に著者自身の考え方に生じた主要な変化と根拠について述べられており、後者については自宅で行われた大学院の授業で用いられたテキストなどが記されています。
『丸山眞男集 別巻』の著作目録では1969年の次は1972年に飛んでおり(96頁)、1970年と71年は全くの空白ですが、この記録は1971年に公表された貴重なものではないでしょうか。
生誕百年記念復刊では「今回、新たに発見された新資料・新事実にもとづき別巻を大幅に増補」とありますので、是非この文章も「著作目録」のデータに加え、また可能なら全文を『別集』に掲載してもらえればと思います。

なお丸山教授は1971年度をもって定年を待たず退官したため、この『研究・教育年報』2以降には、丸山によるものは載っていません。」


岩浪現代文庫の松沢弘陽・植手通有・平石直昭編『定本 丸山眞男回顧談(上)(下)』に関しての、当サイト管理人のかかわりについて

2016年8月17日に岩浪現代文庫として刊行された、松沢弘陽・植手通有・平石直昭編『定本 丸山眞男回顧談(下)』の308頁「追記(上巻の注への追加)」にて、編者から「謝意」を表されている「読者」とは貴君ではないか?、といった旨の問い合わせを何件か(直接又はメールにて)いただきました。

これは2015年6月25日にこのHPのトップページにてお知らせした、同日に岩波書店から刊行された『丸山眞男集 別集 第3巻 1963-1996』の165頁以下の、1971年公表「教授・助教授個人の活動(丸山眞男)」は、私がその存在を同書店に知らせたことにより収録された、という経緯をご存知の方が、今回の『回顧談』における「訂正」も私からの指摘によるものではないかと推測して質問されたもので、回答としては「その通り」で、折角ですのでこの件についての経緯を以下、記しておきます。

同書の(上)が刊行された7月15日の2日前に、以下の内容のメール(一部修正と省略あり)を岩波書店宛て送信しました。

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『丸山眞男回顧談(上)』が今月に岩波現代文庫として刊行されるとのことですが、2006年の単行本刊行時から気になっていたことがあり、それが文庫化に際して「補注」などで触れられたらありがたく、以下お知らせします。

天皇機関説事件の話題で、(2006年刊行の単行本)185頁に「宮沢俊義先生ご自身が退官の時に最後の教授会で話されたこと」として、
「当時穂積重遠学部長に呼ばれ「もし君自身の身分が問題になったら(中略)善処してくれ」つまり辞めてくれと言われているわけです」との記述があり、
注として310頁に宮沢俊義「教授会でのあいさつ」と題するエッセイの初出誌(ジュリスト)と再録された単行本(『憲法論集』有斐閣、1978年)の情報が記載されています。
 
この宮沢のエッセイ「教授会でのあいさつ」では「当時の学部長は、特にわたしに対して……」(『憲法論集』では501頁)とあり学部長の個人名は書かれていませんが、
同じく宮沢による著書『天皇機関説事件(上)』1970年、有斐閣、108頁や『日本憲政史の研究』1968年、岩波書店、302頁にはこの時の学部長名は「末弘(厳太郎)」と書かれています。
(『昭和思想史への証言』毎日新聞社、1968年、における、小林直樹教授との対談でも同様の発言あり)

また『東京大学百年史』などの公式資料から末弘と穂積がそれぞれ東京帝国大学法学部長を務めた期間を照らし合わせても、宮沢に対して勧告をした法学部長は穂積ではなく末弘であることは間違いありません。
(機関説事件が1935年・昭和10年で、末弘が最初に学部長を務めたのが1933年9月から36年3月)
このこと自体は、丸山自身がいずれも著名な民法学教授で複数回の学部長経験のある二人を取り違えたということで一般にも良くあることかと思いますが、
私の興味はこのような間違いが生じたのは単なる勘違いだけではない原因があるのでは?、ということです。

この回顧談の語りは丸山がかなり高齢になってからされたものですが、例えば『聞き書 南原繁回顧録』東京大学出版会、1989年、でも「宮沢先生は、当時の法学部長であった穂積先生によばれて」(173頁)と発言しており、この南原への聞き取りは時期的にかなり早いことからすると単なる高齢による記憶違いではないと思えるからです。

そう思ったのは、松尾尊兊「丸山眞男先生からの手紙」みすず2003年12月号(その後、同『昨日の風景−師と友と』2004年、岩波書店、に再録)に紹介されている丸山の発言として
「宮沢俊義さんは天皇機関説事件(中略)のとき当時の穂積重遠学部長から−穂積さんは小野清一郎とともに反動派だった−憲法学の講義が問題になったら辞表を出せといわれた」(『昨日の風景』では194頁)とあるのを、2006年の単行本刊行時にすでに読んでいたからで、
ここでは穂積に対する「反動派」という評価があり(もちろんこれは松尾教授によるいわば伝聞証言ですので、その点は慎重に扱わなければならないとしても)この評価が末弘と穂積の取り違えにつながったのではないか、と推測したからです。

さらに丸山は何を以て「反動派」との評価を下したのかとの基準の問題があり、小野とと同様に穂積もそうなのか?という疑問は(民法学説史に疎いこともあり)難しいものです。
(たまたま最近読んだ大村敦志『穂積重遠』2013年、ミネルヴァ書房、の196頁には、大村教授により末弘と穂積に対する評の対比が丸山の記述も含めて簡潔に書かれており、これ自体も興味深いものですが。)

いずれにしても編者の方々による「読解を助ける詳細な注」(岩波書店新刊案内7月号より)の一つとして、この丸山の学部長名の間違いについての注が加えられれば幸いです。

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ただこのメールは現代文庫(上)刊行日の2日前に送られたため(勿論、意図的にこのタイミングで送信したのですが)、当然この指摘は(上)には反映されず、翌月刊行された(下)の308頁の「追記(上巻の注への追加)」として、「読者から……の指摘(により)岩波現代文庫版上巻一九四頁一一行の「穂積重遠学部長」を「穂積重遠[正しくは末弘厳太郎]学部長」と改訂する」との記載になったわけです。

なお送ったメール本文にあるように、私の興味は宮沢が「最後の教授会」で語った学部長の個人名を丸山が間違えたということ自体ではなく、何故そのような間違いを丸山がしたのかということであり、その点についての素人ながらの推測も書いておきましたが、残念ながらその点については(下)の「追記」では触れられていません。
是非今後丸山眞男研究をされる政治思想史家の方々により、検討される機会があれば嬉しく思います。

いずれにしても、岩波書店から刊行の二冊の丸山本『丸山眞男集 別集 第3巻 1963-1996』と『定本 丸山眞男回顧談』において、当方の情報や指摘が反映され編者の方から書籍中において謝意を表された、ということについては「以て瞑すべし」の心境といったところです。      =2016年9月記

<追記>なお同書の編者のお一人である平石直昭東大名誉教授へのインタビューを含む「他者と対話できる思想へ-「すぐれて現代的な思想家」丸山眞男に迫る」東京大学新聞2015年8月4日号、は大変興味深い記事です。

2014年7月から開催されている「丸山眞男生誕100年 岩波書店・東京大学出版会・みすず書房・未来社 4出版社共同ブックフェア」の冊子に「丸山眞男著作・関連書リスト」が添付されていました。
大変便利なものですが、折角ですので当方で訂正・補充をしてみました。

<その1>
2014年~(上記リスト以降)に公表された丸山眞男関連の書籍、論考・記事など(<その2>記載のものは除く)。
◎は丸山自身の文章、発言などを収録したもの。

[2014]
◎丸山眞男手帖の会『丸山眞男話文集 続1~4』みすず書房 =3月、7月、11月、2015年3月刊
◎丸山眞男/松本礼二編『政治の世界 他十篇』岩波書店(文庫) =2月刊
岡田紀子『丸山眞男とハイデガー―近代・近代化を焦点に』晃洋書房 =5月刊
間宮陽介
『丸山眞男を読む』岩波書店(現代文庫) =『丸山眞男 日本近代における公と私』筑摩書房、1999年 →ちくま学芸文庫、2007年、に<付論>を加え改題 =10月刊
◎平石直昭編『丸山眞男座談セレクション(上)(下)』岩波書店(現代文庫) =11月、12月刊
平野敬和『丸山眞男と橋川文三-戦後思想への問い』教育評論社 =11月刊
樋口陽一『加藤周一と丸山眞男-日本近代の<知>と<個人>』平凡社 =12月刊
◎東京女子大学丸山眞男文庫編『丸山眞男集 別集 全5巻』岩波書店 =『第一巻 一九三三-一九四九』は12月25日刊行(以降、3ケ月ごとの刊行) 同書第3巻については、上の枠内の記述参照
◎丸山眞男/古矢旬編『超国家主義の倫理と心理 他八篇』岩波書店(文庫)

[2015]
冨田宏治『丸山眞男「古層論」の射程』関西学院大学出版会 =2月刊
『植手通有集3 丸山真男研究-その学問と時代』あっぷる出版会 =7月刊 
佐高信、早野透『丸山眞男と田中角栄-「戦後民主主義」の逆襲』集英社(新書) =7月刊
◎松沢弘陽、植手通有編『丸山眞男集 別巻 新訂増補』岩波書店 =7月刊
大井赤亥、大園誠、 神子島健、 和田悠編『戦後思想の再審判-丸山眞男から柄谷行人まで』法律文化社 =10月刊

[2016]
橘川俊忠『丸山眞男『日本政治思想史研究』を読む』日本評論社 =7月刊
◎松沢弘陽、植手通有、平石直昭編『定本 丸山眞男回顧談(上)(下)』岩波書店(現代文庫) =7月、8月刊 同書下については、上の枠内の記述参照
仲正昌樹『<戦後思想>入門講義-丸山眞男と吉本隆明』作品社 =7月刊
伊東祐吏『丸山眞男の敗北』講談社(選書メチエ) =8月刊
安川寿之輔『福沢諭吉と丸山眞男-「丸山諭吉」神話を解体する 増補改訂版』高文研 =10月刊、初版は2003

[2017]
小幡清剛『丸山眞男と清水幾太郎-自然・作為・逆説の政治哲学』萌書房 =8月刊
橋爪大三郎『丸山眞男の憂鬱』講談社(選書メチエ)  =9月刊
『丸山眞男講義録 別巻1,2』東京大学出版会 =9月、10月刊
都築勉『丸山眞男、その人-歴史認識と政治思想』世織書房  =11月刊

樋口教授には同書に収められたもの以外に、題名に「丸山眞男」を含む論考が以下の3つあります。初出誌などは当サイト内・樋口教授著作リストの各年をご覧ください。
 1992年 立憲主義の前提-丸山真男『忠誠と反逆』を再読して
 1997年 「近代的思惟」と立憲主義-「丸山眞男」とともに戦後憲法史を考える
 2010年 丸山眞男 または二つの「自由」

三谷太一郎「丸山眞男百歳」学士会会報904号/2014-Ⅰ号
黒川創・苅部直対談「丸山眞男生誕百年」 週刊読書人3033号/2014年3月28日号
「生誕100年丸山真男シンポ」 朝日新聞2014年7月8日(火)夕刊 =6月27日、東京女子大学でのシンポジウムの紹介
斎藤美奈子「五〇年前の警告~丸山真男『日本の思想』(一九六一年)の巻」(中古典ノスゝメ 第33回) scripta(スクリプタ)no.33/autumun2014
王前「二十世紀 林達夫と丸山眞男」 河野有理編『近代日本政治思想史 荻生徂徠から網野善彦まで』ナカニシヤ出版 =10月刊
「はじめての丸山眞男」(文化の扉) 佐川光晴コメント 朝日新聞2014年10月20日(月)朝刊
奥波一秀「丸山眞男における音楽と啓蒙の問題」図書2015年1月号
瀧井一博「日本政治(学)の泥臭さ 丸山眞男『現代政治の思想と行動』」(政治学の古典を読む10) 究2015年2月号

TV番組『戦後史証言プロジェクト 日本人は何をめざしてきたのか 2014年度「知の巨人たち」第3回民主主義を求めて~政治学者丸山眞男』 NHK・Eテレ2014年7月19日(土)午後11時~翌0時30分  証言者=川口重雄、平石直昭、石田雄、折原浩、三谷太一郎、森田実、ロナルド・ドーア、江田五月、佐々木毅、加藤尚武、飯田泰三、山口二郎、丸山彰(長男)、他
 2014年12月28日(日)午前0:15~1:45=27日(土)深夜、に再放送 

<その2>
上記リストの補充・訂正など

[雑誌の丸山眞男特集]     ○は上記リストに載っているもの、●は載っていないもの、☆は管理人が現物を所有しているもの
①●☆現代思想 1994年1月号 特集丸山眞男  埴谷雄高、子安宣邦、中野敏男、A・E・バーシェイ、米谷匡史、酒井直樹、百川敬仁、姜尚中、他
②●☆図書 1995年7月号 特集丸山眞男集  間宮陽介、丸山眞男+石川真澄+杉山光信、鶴見俊輔、山口二郎

③● 週刊読書人 1996年9月6日号 特集丸山眞男氏を悼む  間宮陽介、笹倉秀夫、都築勉
④● 図書新聞 1996年9月21日号 丸山眞男追悼特集  佐伯啓思、中野敏男、佐高信
⑤○☆みすず 1996年10月号 追悼・丸山眞男  ロナルド・ドーア、家永三郎、石田雄、萩原延壽、藤田省三、三谷太一郎、他
⑥○ 未来 1996年10月号 追悼・丸山眞男  木下順二、石田雄、松本三之介、中村雄二郎、他
⑦● 世界 1996年10月号 追悼特集「生き方」としての丸山眞男  都留重人、日高六郎、福田歓一、石田雄、篠原一、坂本義和
⑧○☆葦牙 1996年12月号 丸山眞男追悼特集  田口富久治、他
⑨●☆情況 1997年1・2月合併号 特集丸山眞男と民主主義の再審  姜尚中+斎藤純一、菅孝行、米谷匡史、大澤真幸、他
⑩●☆月刊フォーラム 1997年2月号 特集丸山眞男-追悼のされ方研究  太田昌国、菅孝行、天野恵一、他
⑪● 歴史学研究 1997年9月号 小特集丸山思想史と歴史学-アジアの視点から  安田常雄、姜尚中
⑫○☆大航海 No.18(1997年10月) 特集丸山眞男カルチュラル・スタディーズ 
                      酒井直樹+中野敏男+成田龍一、松原隆一郎、佐々木力、筒井清忠、大澤真幸、姜尚中、中村雄二郎+三浦雅士、他
⑬○ 思想 1998年1号 丸山眞男・再読  杉山光信、斎藤純一、石田雄
⑭○ 思想 1998年6号 丸山眞男・再読2  三谷太一郎、川崎修、加藤節
⑮● 日本思想史学 32号(2000年9月) 特集丸山思想史学の地平  水林彪、末木文美士、安丸良夫、川崎修、松沢弘陽、他

⑯●☆思想 2006年8号 特集丸山眞男を読み直す 佐々木毅、酒井哲哉、苅部直、柄谷行人、大澤真幸、高見勝利、都築勉、他
⑰●☆未来 2006年8月号 丸山眞男没後10年特集  石田雄、筑紫哲也、安丸良夫、菅孝行、市村弘正、他
⑱●☆丸山眞男生誕100年(岩波書店・東京大学出版会・みすず書房・未来社 4出版社共同ブックフェア) 2014年7月 杉田敦、渡辺浩、白井聡、他
⑲○☆現代思想 2014年8月臨時増刊号 総特集丸山眞男  長谷川宏、杉田敦、川本隆史+苅部直、酒井哲哉、他

⑳ ☆未来 2014年10月号 小特集丸山眞男生誕百年  李成市、深井智朗、王前 =以下、上記リスト発行後の刊行物 
21 ☆季論21 2014年秋/26号 特集丸山眞男生誕100年記念シンポジウム 丸山眞男の論理と心理  竹内真澄、清眞人、吉田傑俊、角田修一

    ⑤は『丸山眞男の世界』みすず書房 1997、に全て収録。⑨は『丸山眞男を読む』情況出版 1997、に全て収録。

[題名に「丸山眞男」が含まれる書籍]で、上記リストにないもの
●☆中野敏男『大塚久雄と丸山眞男 動員、主体、戦争責任』青土社 2001 →新装版 2014
● 和久利康一『丸山眞男研究-その人と思想』カテラ出版 2003
   =日本経済新聞2005年12月11日朝刊にて、竹内洋教授は同書につき「何十とある丸山本とはちがったユニークなもの」と称賛されています。
●☆松本健一『丸山眞男 八・一五革命伝説』河出書房新社 2003 →『増補・新版 丸山眞男 八・一五革命伝説(松本健一伝説シリーズ6)』辺境社/勁草書房発売 2008 
● 今井弘道『三木清と丸山眞男の間』風行社 2006
●☆アンドリュー・E.バーシェイ(山田鋭夫訳)『近代日本の社会科学 丸山眞男と宇野弘蔵の射程』NTT出版 2007
   =Andrew E. Barshay,The social sciences in modern Japan : the marxian and modernist traditions Berkeley : University of California Press 2004、の邦訳
●☆田中宏和『丸山真男の思想がわかる本 「日本の思想」から「古層」までわかる!』秀和システム 2007
● 苅部直(David Noble訳)『MARUYAMA MASAO and the Fate of LIberalism in Twentieth-Century Japan』アイハウスプレス 2008 
   =『丸山眞男-リベラリストの肖像』(岩波新書 2006年)の英訳
<外国での出版物>
● Rikki Kersten,Democracy in Post-War Japan: Maruyama Masao and the Search for Autonomy (Nissan Institute/Routledge Japanese Studies) 1995 →ペーパーバック 2014
   =同書は、福田歓一「故丸山眞男会員追悼の辞」日本学士院紀要第51巻3号、1997年、にて「丸山眞男についての外国でのはじめての研究書」として紹介されています。
    また同書の著者Rikki Kersten氏による、苅部直『丸山眞男-リベラリストの肖像』岩波新書、2006年、と竹内洋『丸山眞男の時代』中公新書、2005年、の書評(英文、約4ページ)が
    2008年4月に発行されたSocial Science Journal Vol.11,No1(OXFORD UNIVERSITY PRESS)に掲載されています。

[上記リストの記載事項の訂正、追加]
・田中浩『日本リベラリズムの系譜 福沢諭吉・長谷川如是閑・丸山眞男』朝日新聞社、が「品切」となっていますが、現在『田中浩集 第六巻 日本リベラリズムの系譜』未来社、2013、に収録されています。
・『ラスウェルと丸山政治学』『ヴェーバーと丸山政治学』いずれも勁草書房、の著者名が「滝村竜一」とありますが、「滝村隆一」が正しいです。
 =竹内洋『丸山眞男の時代』中央公論社(新書)、2005、の19ページにも「丸山眞男を題名にした邦語書籍」リストがありますが、そこにおいても同様に誤記されています。

 「成蹊法学82号」2014年、掲載「宮村治雄教授業績目録」の「参考」欄<勝手に補遺>
宮村治雄著『戦後精神の政治学-丸山眞男・藤田省三・萩原延壽』岩波書店、2009年、に対する書評一覧
 

苅部直「営みに必要なものいまこそ考える時」 朝日新聞2009年9月13日朝刊
都築勉「精細で精密な断面図-戦後精神史のある時点のテーマについて」 週刊読書人2009年9月25日号 
鈴木正「時代を超えて響きあう剛毅と気品」 図書新聞2010年1月30日号
河野有理(Dean Robson訳) Social Science Japan Journal,Winter 2011 =英文
亀嶋庸一「戦後精神の世界-「精神の運動」の軌跡」 政治思想学会編『政治思想研究11号』風行社、2011年 

この「書評一覧」掲載の理由については、トップページの2018年5月の記述をご覧ください。



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